たがねやの『たがね』と陶片木の弁当箱

たがねやの『たがね』と陶片木の弁当箱

こんにちは、飛田和緒です。今回ご紹介するのは、城下町であり、東海道五十三次の宿場町の三重県桑名市にある、たがねやさんの『たがね』です。おいしいせんべいを探していたところ、知り合いに教えてもらったので、お取り寄せをしました。

たがねやさんは明治5年5月5日に桑名城下で開業したのがはじまり。約150年もの歴史があります。当時は3枚、5枚と少数でも紙袋に入れて渡していたそう。味もさることながらその気遣いはとても珍しく、にぎわう宿場町で多くの方に贔屓にされ今に続いています。
『たがね』には「あつ」と「うす」があります。前者は古来伝承された小判形の厚焼き、後者は近年に考案された櫛(くし)形の薄焼き。どちらも生地はもち米とうるち米、たまり醤油をつけ、職人が1枚1枚炭火で手焼きをしています。同じ素材なのに、厚さによって、まるで違うおせんべいになるのは、食感の妙と炭火手焼きの技からでしょうか。
「あつ」は堅焼きで歯ごたえがあります。「うす」は薄いですがバリッと音もよく、おせんべいを食べている実感があります。ともにツブツブ感があり食感のアクセントに。溜まり醤油の味はキリリとしていて、炭火による香ばしさと相まって、とてもすっきりとした味わい。また手焼きならではの焼き加減の濃淡があり、食べていて飽きさせないのです。

今回は、手焼きのおいしさを再認識しました。実は撮影中、あまりのおいしさに、大のおせんべい好きの友人に情報をメールしたほど。後日、その友人に『たがね』を贈りましたら、大喜びしてもらえたので、良いお取り寄せになりました。

今回の器は、20年程前に松本にあるクラフトショップ陶片木さんで購入しました。天然木の漆器で、実はこちら3段重弁当箱なのです。この器は直径16cmで3段の一番上。下になるにつれ直径が小さくなる、入れ子のデザイン。おまけに蓋は、取り皿になるのです。購入した当時は、お弁当に使ったのですが、円形は意外とおかずが入れにくくて、結局、お菓子入れになりました。いちばん上は大きく深いので、おせんべいなどのかさがあるものを、2段目は干菓子、3段目は金平糖・・・。そんな風に入れると、3つを並べたときに華やかになり、お茶の時間がいっそう楽しくなります。

<気になる和菓子>

たがね(あつ、うす詰め合わせ)

価格:3,000円/2袋210g(税別、送料別) ※ご注文はFAXでの受け付けのみになります
賞味期限:約6ヶ月
店名:たがねや(本店)
住所:三重県桑名市田町10
電話:0594-22-2828
FAX:0594-22-2829
営業時間:9:00~18:30
定休日:木曜

紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報になります。

<撮影/山川修一(扶桑社)、取材・文/田中ゆう子(扶桑社)>

飛田 和緒

飛田 和緒料理家

家庭料理や保存食などを中心に、日々の食卓で楽しめる料理をつくり続けている。テレビ、雑誌で活躍するほか、年間数冊の書籍を上梓。第1回料理本大賞受賞の『常備菜』(主婦と生活社刊)のほか、ロングセラーの『[新版』私の保存食手帖』(扶桑社刊)など、著書はおよそ100冊に上る、ほか共著も多数。

関連タグ:三重連載手土産和菓子

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