こんにちは、飛田和緒です。今回ご紹介するのは、長野県松本市の松本城から近いエリアに店を構える、藤むらさんの『酒まんじゅう』です。松本で暮らす友達にすすめられ、お店へうかがいました。朝食を終えたばかりにもかかわらず、もうひとつ食べたいと思うほど美味しかったのでお土産にも購入しました。そして、これはぜひご紹介したいと思ったのです。
長野県松本市 藤むらの『酒まんじゅう』と作者不明の漆器
藤むらさんは昭和13年創業の和菓子屋さんです。現在は三代目だそうですが、二代目の方が洋菓子を学ばれたそうで、バターサンドの『れぇずんくっきぃ』は雑誌ブルータスの手土産グランプリに選ばれるほど人気商品です。和菓子屋さんですが、洋菓子もおいしいというのは、スイーツ好きにはたまりませんね。
城下町・松本は、5月のクラフトフェアが全国的に有名で、たくさんの方が訪れます。センスの良いショップが増えていますが、藤むらさんも蔵造りの店構えが城下町らしく、かつ雰囲気があります。地元でも人気のあるうえに、お店のある中町通り界隈は風情があって観光客が必ず立ち寄るエリアなので、お客さんはひっきりなしです。
昔から大人気の『酒まんじゅう』は、信州の名水とお酒で作られています。箱のふたを開けた瞬間にふわ~っとすっきりとした酒の香りが広がり、やさしく包んだ真っ白な紙を開けると再びふわ~っと広がります。地元の大吟醸の酒粕を使っているから、香りも味わえるのでしょう。電子レンジで温めると蒸し立ての香りとふんわり感が増し、違った美味しさが楽しめます。
香りもさることながら、味も絶品! 皮はきめ細やか、あんこはさらっとしたこしあんでまろやかで上品な甘さ、皮とあんが一体化してる食感です。しっとりとしていて、口どけがとても良いので、小ぶりなこともあり2個くらいペロリと食べてしまいます。
そして、これほど真っ白で美しいまんじゅうは、なかなか思い浮かびません。手土産にしたら喜ばれることは間違いなしですが、やはり自分にも買いたくなる一品です。
今回の器は、東京の阿佐ヶ谷にある古道具屋さんでみつけた漆器です。20年程前に購入しました。作者は分かりませんが、底裏には松葉がひとつサインのように描かれています。かなり経年しているように見えますが上質感があるので、良い物だったのだろうと思います。直径は11.5cmと使いやすい大きさで、高さ3cmあります。深さは2cm程なので厚底で、安定感のある器。古代朱のような深い色ですが、ほかにも黒、朱もあり、何十枚かまとめて買いました。1枚100円か200円だったかな。茶托だったり、豆皿にしたりして使っていましたが、差し上げたりして今残っているのはこれ1枚だけです。
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