こんにちは、飛田和緒です。今回ご紹介するのは、全国屈指のサーフポイントとして有名な生見海岸や四国屈指の美しい遠浅ビーチ・白浜海岸などがある、自然豊かな高知県東洋町で店を構える浜口福月堂さんの『野根まんじゅう』です。これまで食べたことがなった饅頭なので、饅頭好きとしてはお取り寄せせずにはいられない、と思いました。
高知県東洋町 浜口福月堂の『野根まんじゅう』と岸野寛さんの器
浜口福月堂さんは、初代が明治維新の後に武士から菓子作りに転換し、すでに150年近い歴史になります。現在も店舗がある東洋町の「野根」という地で創業しました。高知市の桂浜にも店舗があり、東京や京都の有名百貨店や高知空港などでも販売されています。また昭和25年に昭和天皇が室戸岬を訪れた際には献上菓子となり、その後も高知では皇室の方々のお茶受け菓子として、何度もお出しされているそうです。同じ名前の商品がありますが、「野根まんじゅう」はこちらのお店の登録商標で、明治時代からずっと作り続けている唯一のお店です。
「野根まんじゅう」の特長は、何といっても大きさでしょう。幅は約1.5cm、長さは約5cmと、小さくかわいいひと口サイズ。10個くらいは一気に食べてしまえます。酒まんじゅうなので、封を開けるとほのかに酒の香がしますが、しつこくないので、パクパクいけますよ(笑)。薄皮は案外しっかりしていて、十勝産小豆を使った上品な甘さのあんこを巧く包んでいます。小さくても、きちんと甘いお饅頭なので、存在感あり! 家でのお茶菓子はもちろんですが、誰もが小ささに驚くはずなので、手土産にもおすすめです。
今回の器は、長野市にあるギャルリ夏至で見つけた岸野寛さんの器です。岸野さんは、この連載で2回ご紹介していて、好きな作家さんの一人です。この器は、直径9cmと小ぶり。織部焼のような緑釉を全面にあしらった色合いと、先端を尖らせる稜花という縁の形が気に入って、2枚購入しました。1枚は欠けてしまったので金継ぎをして使っています。6~7年使っていますが、普段は塩やスパイス、レモン、すだちなどを入れて食卓に出しています。お菓子も、落雁や干菓子など和菓子を載せても、きれいに映えますし、丸い縁じゃないので、自然とテーブルのアクセントになるところも気に入っています。
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