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第11回 ニューヨーク編 その6 ~新食感!「フライドオレオ」が食べられる「Ray’s Candy Store(レイさんのお菓子屋)」~
アメリカの遊園地に行くと、よく見かけるのが「フライドオレオ」の屋台です。このフライドオレオ、日本ではあまり知られていませんが、アメリカ人には馴染みのあるスイーツです。屋台ではないけれど、フライドオレオが食べられるお店がニューヨークにあるというので行ってきました。
雰囲気は下町の駄菓子屋?
「Ray’s Candy Store」があるのは、若い人たちが多く、いろんなジャンルのレストランが集まっているイースト・ヴィレッジというエリアです。店内はお客が数人入れば満員になるほどの狭さで、壁のあちこちに食べ物の写真や手書きのメニューが所狭しと貼られています。メニューにあるのは、フライドオレオ以外だと、ソフトクリーム、フライドポテト、ホットドッグ、チョコレート菓子など。お店の雰囲気は、日本の下町の駄菓子屋になんとなく似ています。
レイさんとフライドオレオ
店名に名前があり、看板に似顔絵が描かれているオーナーのレイさんは、今年で83歳。お店をはじめてから43年になるそうです。そしてここは週7日、24時間オープンなのですが、レイさんはなんと毎日午後4時から朝方までお店に立っています。記者はレイさんの出勤時刻に合わせてお店を訪れたのですが、体調が悪いということでその日はお店の奥で休まれていました。レイさんはそれでも記者の質問に快く応じてくれたのですが(本当にあたたかい方なのです!)、あまり無理はできないということで、お目当てのフライドオレオは店番をしていたレイさんの奥様に作ってもらいました(ちなみに奥様はカメラが苦手ということで、笑っている写真はありませんが、レイさんと同様とても素敵な方です)。
フライドオレオの作り方はシンプルで、市販のオレオをパンケーキミックスのようなタネにくぐらせ、油でさっと揚げます。そして揚がったオレオに、白砂糖をふんだんに振りかけたら完成です。値段は本来6個で5ドルのはずですが、奥様がおまけをしてくれたのか、12個で5ドルでした。そして揚げたてのフライドオレオの味はと言うと、本当においしい!のです。外側の衣は、ドーナツというよりベニエに近い軽い食感で、齧ると少し苦みのあるオレオのチョコ味がじわっと広がります。オレオはあたたまっていて、中のクリームも溶けているので、あまりオレオの感じは残っていません。言われなければ、オレオだと気づかないかもしれません。
たまたまお店に来ていた、常連客の中学生と大学生の二人組に話を聞いたところ、「ここのフライドオレオは、普通の遊園地で食べるのよりずっとおいしい」のだそう。そして、レイさんのお店は、「子供から大人まで、近所に住んでいる人はみんなよく来るところで、みんな『レイさん元気にしているかな?』と思ってふらっと立ち寄るんだよ」とも言っていました。フライドオレオのおいしさだけでなく、ニューヨーカーの人情が身にしみたお店でした。
Ray’s Candy Store
113 Ave A
New York, NY 10009