小豆の粒の大きさに感動! ぜんざいはもちろん、トッピングとしても楽しめる「ゆであずき極」

小豆の粒の大きさに感動! ぜんざいはもちろん、トッピングとしても楽しめる「ゆであずき極」

2022/06/06

名古屋の喫茶店で定番だった「小倉あんトースト」は、いまや全国に知られる人気メニューとなりました。
パンやデザートにあんことバターを挟んで食べる「あんバター」も、ブームになっています。家庭で手軽にこんなメニューを楽しみたいと思ったとき、とっても便利なのが缶詰やレトルトパックの「ゆであずき」。
今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、缶詰のゆであずきや、手軽につくれるぜんざい、お赤飯の素などを製造・販売している、大阪府茨木市にある橋本食糧工業株式会社です。
代表取締役社長の橋本敏克氏に、商品の魅力や、あんづくりへのこだわりについて、取材陣がうかがいました。

橋本食糧工業株式会社 代表取締役社長の橋本敏克氏
橋本食糧工業株式会社 代表取締役社長の橋本敏克氏

―創業から117年、「あん一筋」の会社だそうですね。

橋本 1905年(明治38年)に創業しまして、私が4代目となります。私の曽祖父にあたる初代社長橋本惣五郎が大阪市西区に「橋本製餡所」をつくったのが、製餡メーカーとしての始まりでした。
今ではあまりスーパーでは見かけなくなりましたが、「晒あん(さらしあん)」は創業以来作り続けている当社の代表的な商品の1つです。
当時は現在のように冷蔵設備が整っていなかったので、乾燥していて日持ちのする晒しあんは、遠距離も配送できる画期的な商品でした。そのため、日本全国はもちろん、台湾、樺太、沖縄、朝鮮にも出荷をしていたのです。第二次世界大戦がはじまる頃には原料統制や、昭和20年の終戦の頃には空襲等にも遭い、1度は工場を失った時期もありました。ただ翌年には工場を再建し、晒あんから加糖あんへと製造を広げ、まさに「あん一筋」を貫き操業を続けています。

―HPにある、『誠実努力 創意工夫 反省感謝』という社訓が印象的でした。

橋本 2代目社長である祖父がつくったものです。祖父は大変厳しい人で、孫である私から見ても「優しいおじいちゃん」というより、常に「厳格な祖父」でした。
非常にありきたりな社訓だと思うのですが、いっぽうで、117年にわたって会社を続けることができたのは、この社訓のおかげだと思っています。
長い歴史の中では、高度成長期、バブル、生活様式の欧米化など、社会が大きく変化しています。バブル期に、本業を離れてさまざまな業種に手を出した会社は、バブル崩壊の影響を受けました。
そんななか、弊社が大きな危機もなくこれまで営業してこられたのは、社訓通りに実直に、誠実に商売をやってきた結果なのではないかと感じています。

―あんの製造は、現在はすべて機械で行われているのですか?

橋本 実は、「あん」とひと口に言いましても、パン用、和菓子用、アイスクリーム用など、用途によって甘さや硬さ、状態は異なります。
原料小豆の精選や、袋詰めといった工程は、機械によるところがほとんどですが、豆の炊き上げやあんの仕上げにおいては、熟練の職人がへらや専用器具を使い、規定の硬さに仕上げていきます。
海外においては、中国にある会社と業務提携をしていますが、文化の違う中国の人たちに、この職人の技を伝えることに苦労しましたね。継続的に日本の技術者を中国へ派遣し、また中国からも日本へ呼び研修を受けてもらうことで技術を教えました。今では日本品質と全く遜色なく安心安全な製造体制が構築されています。

トースト
アイスのトッピング
大粒の小豆は、トーストやアイスのトッピングとしても楽しめる。

―小豆へのこだわりについて教えてください。

橋本 当社のゆであずきに関しては圧倒的な「粒残り」です。他社の製品と食べ比べてみるとわかると思いますが、小豆の粒感を楽しんでもらえるように仕上げています。
「ゆであずき極」は、北海道産小豆の「きたろまん」という品種を使っており、中でも大粒を選りすぐった「太雅」を使用しています。北海道産の砂糖、オホーツク海の塩と、全て北海道の原料にこだわり、無添加で仕上げています。粒残り抜群ですので、ぜひこの粒感を楽しんでください。
あんは、ぜんざいやトースト、パンケーキ、アイス、パン生地への練りこみ、最近ではコーヒーに入れるのもお勧めです。インスタグラムでは、ほかにもあんを使った様々なレシピを紹介しておりますので、こちらもぜひご覧いただければうれしく思います。

ひとり分パックで手軽にぜんざいが楽しめる「ぜんざい極」
ひとり分パックで手軽にぜんざいが楽しめる「ぜんざい極」

―「ぜんざい極」は、ひとり分がパックになっているので便利ですね。

橋本 「ぜんざい極」は、おひとりから「手軽にぜんざいを楽しみたい」という方のためにつくった商品です。温めても、冷たいままでもおいしく召し上がっていただけます。
こちらは、北海道の大納言小豆を使っています。
「大納言」は、粒の大きさが約5.8ミリ以上の小豆のことで、皮が丈夫で、長時間煮ても破れず煮崩れしにくい特徴があります。また、氷砂糖を使っているので、甘さが後を引くこともなく、和三盆、尖りのない優しい口当たりの藻塩や、葛粉を使って仕上げています。
とあるラウンジのドリンクメニューとして「ぜんざい極」を出してもらっているのですが、お客様から「こんなに大きい豆を見たことない、おいしい」との喜びの声も聞かれます。

抹茶のほろ苦さと小豆の上品な甘さが味わえる、「抹茶ぜんざい極」
抹茶のほろ苦さと小豆の上品な甘さが味わえる、「抹茶ぜんざい極」

―「抹茶ぜんざい極」は初めていただきましたが、上品な甘さですね。

橋本 ぜんざいやあんこものは、甘さをどのくらいにするのか、どのような種類の糖を使うのかによって、味が変わってきます。糖度を高くしすぎると、宇治抹茶独特の渋みや風味を損ねてしまうので、抹茶の良さを引き出すためにバランスをとることが、1番難しかった点です。
実はこの「抹茶ぜんざい極」は、入社間もない社員が発案した商品です。
抹茶と小豆は相性がいいですし、「ぜんざいはご年配向け」というイメージが強いと思いますので、抹茶のテイストにすることで、若い方にも手に取っていただきたいという期待もあります。

お米に混ぜて炊くだけで簡単にできあがる、「黒豆ご飯の素」
お米に混ぜて炊くだけで簡単にできあがる、「黒豆ご飯の素」

―「黒豆ごはんの素」は、豆のほのかな甘みと塩味がマッチして、おいしかったです。

橋本 豆ごはんって、非常においしいし体にもいいのに、残念ながら家庭で食べられる機会があまりないと思います。以前は、お祝いごとのときにお赤飯を炊いたものでしたが、そういう人も減ってきていると思います。
弊社ではもともと、炊飯器に入れるだけで手軽にお赤飯ができる「赤飯の素」を出していたのですが、「もっともっと豆ごはんを食べる習慣を普及したい」という思いから、姉妹品の「黒豆ごはんの素」をつくりました。
黒豆はアントシアニン、イソフラボンなどが豊富だし、小豆とはまた違った味わいがあります。
黒豆の風味を際立たせるために、まろやかな藻塩を使い塩加減にこだわっています。
余った黒豆ご飯は、お茶漬けや、ドライカレーにするのもおすすめです。

―橋本社長が感じる、あんの魅力はなんでしょうか?

橋本 「あん」の語源は中国と言われています。米や麦でつくった食物に穴をあけ、その中に詰める詰めものを「あん」と呼んでいました。さらに日本で砂糖を加え甘くしたあんが定着したと言われており、日本独特の食文化といえます。
現在日本では、小豆粒あん・小豆こしあんだけではなく、非常にバラエティに富んだあんこがあります。
芋、栗、かぼちゃはもちろん、果物や野菜を使ったあんもありますし、ソーダ味やワインのあんこもあるほどで、できないものはないと思いますよ。
あんに関しては、日本が最先端。世界に発信していける食材だと思っています。
欧米では、豆を甘くして食べるという文化がありませんが、これからぜひ伝えていきたいですね。
あんの持つもうひとつの魅力は、優れた機能性です。
小豆はポリフェノールや食物繊維を多く含む、体にいい穀物です。腸内環境を整えたり、抗酸化作用があるから老化防止も期待できるなど、女性には特にマッチした食材といえます。
しかしそういう小豆のメリットを、まだ十分アピールできていないと感じています。
大豆は、しょうゆや豆腐はもちろん、たんぱく源として肉の代わりにも使われるなど、多方面に活用されていますが、それに対して小豆の用途は、ほとんどがあんこです。
小豆製品には、まだまだ可能性があります。付加価値を高めていきたいと考えています。

―課題はありますか。

橋本 あんパンや和菓子など、あんこ製品は昔から皆さんに愛されている食べ物だと思います。
ただ、その食べ物にも時代に合わせた変化が求められていると思います。
おいしく手軽に食べてもらえるようにしないといけませんし、健康志向が高まるなか、体に優しい商品開発も課題です。また、おいしさや使いやすさを伝えるために、インスタグラム等のSNSによる情報発信をしたり、手軽に手に取ってもらえるように、インターネットを活用した販路も課題です。
日本の農業にも人手不足という課題があります。あずきの生産者のためにも、私たちがあんという商品を通じて、あずきの魅力、付加価値を高めていきたいと思います。
まだまだ課題はたくさんありますね。

―今後の展望をお聞かせください。

橋本 飽食の時代になり、誰でもすぐほしいものが手に入る、そんな時代にどうやって伸びていくことができるか、お客さんに支持されるような商品を作れるか。昔とは違うスピード感や柔軟性が必要だと感じています。
不易流行、いつまでも変わらないもののなかに新しい変化を取り入れることが大切です。
社内では、失敗してもいいから、思い切って様々なことに挑戦していこう、と話しています。
昨今の新型コロナウイルスの流行や、震災など、予測できないことが起こりえる世の中です。
あんこは主食ではなく嗜好品なので、なくては生きていけないというものではありません。
しかし、このような心にゆとりがなくなってしまった時こそ、あんこのような嗜好品が必要だと思うのです。
あんこを通じて、みなさんに笑顔や癒しを届けていきたい。
みなさんの心のよりどころになるような商品作りに励んでいきたいと思います。

―今これからも楽しい商品を期待しています。本日はありがとうございました!

「ぜんざい極・抹茶ぜんざい極」

ぜんざい極・抹茶ぜんざい極(各160g)
▶価格 各¥216(税込、送料別)
▶会社名 橋本食糧工業株式会社
▶電話 0120-27-7745(9:00~17:00 土日祝日を除く)
▶定休日 インターネットでのご注文は24時間365日受付
▶商品URL
https://www.hashimoto-foods.co.jp/products/products-719/
https://www.hashimoto-foods.co.jp/products/products-739/

▶オンラインショップ https://www.hashimoto-foods.co.jp/onlineshop/

北海道ゆであずきT-2号缶

北海道ゆであずきT-2号缶(190g)
▶価格 ¥205(税込、送料別)
▶会社名 橋本食糧工業株式会社
▶電話 0120-27-7745(9:00~17:00 土日祝日を除く)
▶定休日 インターネットでのご注文は24時間365日受付
▶商品URL https://www.hashimoto-foods.co.jp/products/products-195/
▶オンラインショップ https://www.hashimoto-foods.co.jp/onlineshop/

ゆであずき 極

ゆであずき 極(200g)
▶価格 ¥378(税込、送料別)
▶会社名 橋本食糧工業株式会社
▶電話 0120-27-7745(9:00~17:00 土日祝日を除く)
▶定休日 インターネットでのご注文は24時間365日受付
▶商品URL https://www.hashimoto-foods.co.jp/products/kiwami/
▶オンラインショップ https://www.hashimoto-foods.co.jp/onlineshop/

黒豆ご飯の素

黒豆ご飯の素(200g)
▶価格 ¥237(税込、送料別)
▶会社名 橋本食糧工業株式会社
▶電話 0120-27-7745(9:00~17:00 土日祝日を除く)
▶定休日 インターネットでのご注文は24時間365日受付
▶商品URL https://www.hashimoto-foods.co.jp/products/products-744/
▶オンラインショップ https://www.hashimoto-foods.co.jp/onlineshop/

<Guest’s profile>
橋本敏克氏(橋本食糧工業株式会社 代表取締役社長)

1971年兵庫県生まれ。関西大学卒業後、株式会社東食に入社し、4年の修行期間を経て1998年に橋本食糧工業株式会社へ入社。2014年に同社代表取締役社長に就任。2020年地域食品産業貢献賞受賞。
現在、業界団体が所属する豆類加工研究会の会長を務め業界発展にも注力している。

<文・撮影/臼井美伸(ペンギン企画室) MC/鯨井綾乃 画像協力/橋本食糧工業>

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