【連載】発見!お取り寄せグルメ散歩 Part1 鎌倉裏駅【鎌倉ならではの面白さ】

発見!お取り寄せグルメ散歩 Part1 鎌倉裏駅

古くから地元の人々に「裏駅」と親しまれている鎌倉駅西口。
10分も歩けば、ひみつのみちくさ小路に出合えます。

鎌倉案内人 中村早紀さん

鎌倉おもてなしコンシェルジュ(鎌倉商工会議所認定)。2015年4月まで鎌倉のケーブルテレビ、ジェイコム鎌倉の地域情報番組「7daysDaily」のアナウンサー。現在、NHK鎌倉支局記者。

豊かな自然と魅力的な街。人と美味との出合いが魅力

鎌倉に住んで約10年。「オンもオフも鎌倉から出ることはあまりなくなってしまって」と笑う中村早紀さん。さまざまな人との出会い、海や山での遊び、そして地元のおいしいものやお酒が毎日の楽しみとか。
「鎌倉ってすてきな人が多いんです。別荘文化の名残か、おもてなし上手で新しいものを拒まない。新旧が混在して動いている。だから、街が生き生きとしているのだと思います」
今日は久しぶりののんびり散歩。常に賑わっている東口側よりも、地元の人々が集う西口側、通称「裏駅」のほうがゆったりできるそう。まずは銭洗弁財天と佐助稲荷におまいりして、葛原ヶ岡ハイキングコースを抜け、隠れ家レストランへ。

お気に入りの隠れ家レストランでランチ

佐助から、大仏や北鎌倉に抜ける小路は緑豊かな散歩道。季節の花々が可憐に咲き乱れています。
「あっ、コゲラのつがい!」
バードウォッチングが趣味のひとつという早紀さん、鳥のさえずりと姿を楽しむうちに、お気に入りの隠れ家レストランに到着。自然に溶け込むようなたたずまいです。ゆったりとランチを楽しんだあとは、友人の陶芸家の教室で器作りを体験したり、予約してあった天然酵母パンを取りに行ったり。休日の午後はゆるやかに過ぎてゆきます。

この日のランチのメインは「コチのポワレ ほのかなカレーの風味」。ランチコースは2,500円と3,800円。ディナーコースは6,000円、ワインボトルは3,000円~。写真上のワインはスロヴァキアワイン。白6,000円、赤7,000円。

 

オーナーシェフの馬場周吾さんとマダムの坪内(馬場)好子さん。シェフは帝国ホテルから在スロヴァキア共和国日本大使館を経てこの店をオープン。好子さんは銅版画家でもあり、店内には作品も。

アトリエで手ほどきを受ける早紀さん。遠方からのファンも多い陶芸教室。陽光あふれる静かなアトリエで無心に作陶していると、時間を忘れそう。観光、グルメと組み合わせるのもおすすめ。

倉田さんの作品は、いまのライフスタイルに合った「和洋器」。定番の「豆皿」は、土の種類と釉薬の組み合わせで何種類もあり、コレクションしている人も。各2,000円(税別)。

路地にひっそりたたずむパン屋さん。建築設計を学んだことがある瀧澤さんがデザイン設計を手がけた店内は、木のぬくもりとセンスに溢れている居心地のよい空間。パンのよい香りが漂っている。薬膳などのワークショップも開催。

店主の瀧澤智美さん。内側から輝くような素肌は、健全な食生活の賜物。前日からパンを仕込んで翌日早朝に1日分を焼き上げ、カフェの料理までも作る。

個性と個性がつながって、大きな輪になる街

鎌倉の魅力のひとつは、個性的なオーナーのお店が多いこと。そんな店を訪ねておしゃべりをすると、次から次へと「お気に入りの店」の輪がつながっていくそうです。
「もとから鎌倉にいる人も、鎌倉に惹かれて移り住んだ人も、ちょっと変わっていてすてきな人ばかり。だから、休みの日もほとんど鎌倉のなかで過ごすのかしら」と早紀さん。なかでもとっておきのお店を紹介してくれました。

ひっそりとした小路に沿う建物そのものが作品のよう。住まいや庭にほんの少し手作りを加えて、暮らす人にとっての心地よい空間作りをお手伝いしている。

インド、スリランカ、アフリカ、中国と世界各国の茶葉を知りつくした店主、小木曽さんのオリジナルブレンドは、スリランカ茶葉の組み合わせ。短めに蒸らしてストレートで、濃く抽出してミルクティーに、家庭に常備したいティー。

イギリスの名物スイーツをアレンジした「スノーフレークケーキ」。すべてをよく混ぜて。ティーとのセットで870~970円。
ランチに大人気のドライカレーはやみつきになる味。平日1,000円、土日祝日1,400円(サラダ、ティー付き)。

鎌倉駅西口から大通りをまっすぐ歩いて約6分。木を使ったナチュラルな外観に、店内はイタリアのマルシェのようなにぎやかな雰囲気。新鮮野菜を使ったスムージーも味わいたい。

「珍しい野菜があってウキウキします」と早紀さん。見たことのない変わった西洋野菜などは、スタッフが食べ方をアドバイス。

佐助の地伝承の大根にまつわる伝説にあやかって、大根料理をメインに提供しているのが「福来鳥」。オーナーの絵画と人形作家(佐藤エダさん)のギャラリー兼お店は、いつもお仲間で賑やか。

黒糖の黒かんに白玉、アイスなどをトッピングした「白玉クリーム黒かん」820円
山形の米を使ったおむすびとおかずをかごに盛った「おむすびセット」880円。

1日の締めくくりは親しい仲間とのおしゃべり

一日中さまざまな表情を見せる鎌倉。海では夜明けとともに漁船が出、街は夕暮れともなればお酒や音楽を楽しむ人で賑わいます。とはいっても、夜は早いのがローカルタウンらしいところ。
「仕事が遅くなると閉まっていることも。自分の好きなものがいただけるお家ごはんもおいしいですが、外に飲みに出かけることも少なくありません」
鎌倉散歩の締めくくりは、気のおけない仲間が集まるビストロへ。

三郎丸は、原さん一家が営むしらす直売所。大仏や長谷観音に近く、観光客にも人気。その日の販売の様子はブログでチェックして。

二代目の大木貞雄、京子さん夫妻。明るい人柄は中村早紀さんもファンとか。一家で醸造元に仕込みや苗の植え付けに行くことも。

共同オーナーの小嶋章太さん(手前)と小出幸生さん。明るく、気配りのきいたおもてなしと料理に、常連さんが多いのも納得。

自家製コンビーフやパテ、生ハムなどの「肉の冷製盛り合わせ」1,100円
大人気のジェノベーゼ冷麺(1,100円)。冷麺、鶏スープ、やわらかい鶏胸肉、ジェノベーゼのコラボ。

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