現代の多様化するライフスタイルにフィットし、ウェルネス志向のニーズも備えた多機能なシューズやサンダルは、今や世代を越えて人気のアイテム。今回、編集長のアッキーが注目したのは、世界45ヵ国以上で販売されているインソールのグローバルブランド「シダス」です。多くのトップアスリートから支持されている主力のインソールをはじめ、シューズ、サンダル、ソックス、フットケアパーツまで幅広いアイテムを展開するシダスジャパン株式会社 代表取締役社長の杉山浩章氏へこだわりのものづくりについてお伺いしました。
こだわりの足元が身体の動きを変え、生活を変える。世界中の人々を幸せにするグローバルブランドの挑戦。
2022/09/22
シダスジャパン株式会社 代表取締役社長の杉山浩章氏
―グローバルブランドとしての成り立ちをお聞かせください。
杉山 シダスはフランスで1975年に創業したフランスのメーカーです。創設者のひとり、ロイク・ダヴィッドが砂浜についた足跡から熱成形するインソールのアイデアを思いつき、後にスキー競技の選手が快適に速く滑れるようにと足に合わせたカスタムフィットのアイテムを完成させたのが始まりでした。1982年からは日本での販売がスタート。以来40年以上に亘り、日本のユーザーへもインソールを提供してきました。医療現場からの要望も多く、1985年には医療ブランド「PODIATECH(ポディアテック)」を設立。医療分野においても確かな実績と評価を獲得しながら、治療から得られたデータやノウハウが商品開発にも活かされています。
シダスが創業した自然豊かなフランスはスキーを始め、
ヨーロッパの中でも有数のスポーツ大国。
フランス・シダス社が医療機関に向けた開発システム、
「PODIATECH(ポディアテック)」では、
足の専門知識と矯正技術を持つエキスパートが
足のトラブルの根本解決を目指します。
砂浜についた足跡に
インスパイアされたことが開発の始まり。
―人気の「3Dサンダル ホリデー」のこだわりを教えてください。
杉山 スポーツ後のアスリートのためのアフターケア機能が備わったサンダルで、リカバリー効果が大きな特徴のひとつです。立体形状のアーチサポートによって足を支えながら筋肉への負荷を軽減。それに伴い歩行時にスムースな踏み込みが可能となって足裏のポンプ作用を助け、血行を促進する構造となっています。フットベッドと呼ばれるソール部分は硬すぎても柔らかすぎても快適ではありません。3Dサンダルのインソールは4層構造となっているので、足に直に当たるソールは肌触りが良く、その下を支えるクッションソールは衝撃吸収と耐久性に優れ、アウトソールはグリップ力が自慢です。この4層構造が地面からの衝撃を和らげながら脚を支えて負担を和らげるので長時間履いても疲れにくく、快適さに繋がっています。
4層構造のインソール機能によって、
長時間履いていても疲れにくく、歩行時の踏み込みもスムース。
―開発する際に困難だった点はありますか?
杉山 日本で企画したサンダルをフランスで展開した後、再び日本主導で4層構造のインソールを提案しました。一般的に日本人の足はヨーロッパ人と比べて土踏まずが低いので、ヨーロッパ向けのデザインは日本人にとって圧迫が感じられることが多いです。インソールのアーチサポートで足裏全面にしっかりとフィットするよう調整し、アッパーのデザインも調節可能なベルクロのアンクルストラップにすることで、多くの日本人の足の形に添うアジャスタブルなデザインにこだわりました。コアなインソール部分とホールドするアッパー部分、それぞれのアプローチによって足とシューズがひとつになり、足の動きをしなやかにサポートするための構造を開発するまでに長い時間を掛けて何度も試作を重ね、実際の生産に至りました。
―「3Dサンダル ホリデー」はどのようなシーンで履くのがおすすめですか?
杉山 アスリート由来で生まれたサンダルですが、今ではさまざまなシーンで活用いただいています。デイリーシーンはもちろん、旅先やアウトドアで靴を履き変える時にも便利です。また、サンダルは外で履くものと思われていましたが、リモートワークが多くなり、室内履きとしての需要も高まっています。家の中でも機能性や快適さを実感いただけるかと思います。9月の防災の日に合わせて、防災グッズとしてのご提案もしています。そのまま外に出かけられる室内履き用のサンダルとしてもご愛用いただきたいです。
アウトドアシーンにも馴染みの良い、
シンプルデザインとナチュラルなカラーリング。
簡単に脱ぎ履き可能なベルクロストラップにも注目。
―インソール商品についてもお聞かせください。インソールにはどのような効果がありますか?
杉山 サイズ調整や衝撃吸収、抗菌防臭などのイメージをインソールにお持ちの方が多いかと思いますが、脚を支えて筋肉の負担も和らげ、脚の感覚も快適になるので、身体の動きを変え、その人の歩き方や生活を変えるような力があると思っています。幅広い世代の方から愛用されていて、最近ではスポーツをする学生の方、ランニングをする方、立ち仕事やよく歩く方などに多くご利用いただいています。リモートワークが増えたことで女性の足元にも変化があってスニーカーの割合も増えてきているので、スニーカーとセットでインソールを考える方もいらっしゃいます。また、お子さんの成長期のサポートとして、小さい頃からインソールを活用されるケースもあります。さまざまなシーンにおいてインソールは、快適さへのガイド役になってくれるものだと思っています。
―クラウドファンディングサイト「Makuake」でも大好評だったインソール「マックスプロテクト」の魅力を教えてください。
杉山 熱成形のカスタムメイドのインソールから、そのまま使用できる立体形状がついたものまで、沢山の方に使っていただけるようにインソールの商品ラインナップを増やしていきました。その中でもより手軽にインソールを体感していただきたいという想いで、ベーシックなサポート機能を搭載したものが「マックスプロテクト」シリーズです。インソール全体にクッション素材を使用しているので足への負担がやさしくなり、表面のメッシュ素材は通気性があるためで快適さも確保しています。シダスでは初のエントリーモデルということもあり、今までインソールを試したことのない方にもご興味をいただき、クラウドファンディングサイト「Makuake」では、発売から55時間で用意していた750ペアが完売しました。世の中の健康志向の高まりに合わせてインソールが注目されていることを感じています。
“疲れないカラダを目指す”をキャッチフレーズに
4タイプのインソールを展開する
「マックスプロテクト」シリーズ。
―今後の展望をお聞かせください。
杉山 これまで日本では約320万ペアのインソールを販売してまいりました。インソールだけでなくサンダルも生活を向上する、快適にする豊かさのツールとして、日常のさまざまなシーンでご愛用いただいています。9月には東京青山にシダス初の直営店「SIDAS FITTING LAB(シダスフィッティングラボ) 」がオープンします。ここでは今までアスリート向けに行っていた念入りな問診やデジタルによる足の計測などの体験が可能です。アスリート専任担当がじっくりとあなただけのインソールをカスタマイズするので、足にお悩みをお持ちの方や、もっと快適にスポーツや日常生活を楽しみたい方の手助けになればと考えています。“足から、動きが変わる”というコンセプトの基、これからも世界中の人々を足元から幸せにすることを使命として、クオリティの高い発信やものづくりをしていきたいと思います。
直営店「SIDAS FITTING LAB」では、
インソールやシューズのための計測やカスタム制作を展開。
店舗情報:〒107-0062 東京都港区南青山2丁目27-7 1階
電話:03-6447-0990 定休日:水曜 年末年始
―貴重なお話をありがとうございました。
「3Dサンダル2022 ホリデー」
価格:¥8,250(税込)
店名:シダス
電話:045-263-9559(11:00~16:30土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sidas.shop-pro.jp/?pid=166887796
オンラインショップ:https://sidas.shop-pro.jp/
左から順に
「マックスプロテクト・フィール」
価格:¥1,980(税込)
「マックスプロテクト・ウォーク」
価格:¥2,420(税込)
「マックスプロテクト・ラン」
価格:¥2,530(税込)
「マックスプロテクト・ジャンプ」
価格:¥2,530(税込)
店名:シダス
電話:045-263-9559(11:00~16:30土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://sidas.co.jp/maxprotect-lp/
オンラインショップ:https://sidas.shop-pro.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
杉山浩章(シダスジャパン株式会社 代表取締役社長)
1961年、東京生まれ。日本大学卒業後、三井物産スポーツへ入社。1989年よりシダスブランドを担当。2009年よりシダスジャパンを設立し、代表取締役に就任。30年以上に亘る経験と蓄積されたデータを基に日本人の足にフィットするインソール”を本国フランスの技術者と共に開発。トップアスリートのインソールを自らも作成している。
<文・撮影/渡辺彩子 MC/鯨井綾乃 画像協力/シダスジャパン>