今回、編集長アッキーが気になったのは、タオルやパジャマなどを販売する「UCHINO」。内野株式会社・取締役副社長執行役員の内野孝信氏に、商品の魅力について取材陣がうかがいました。

内野株式会社 取締役副社長執行役員の内野孝信氏

―設立の経緯を教えてください。

内野　1947年8月に設立。設立当初は、シルクのガウンやローブコート（現在のバスローブ）の輸出販売のみでした。その後、百貨店との取引を機に、国内への販売へ切り替えました。当時、タオルは家族に1枚という時代でしたが、ファミリータオルという切り口で7色のカラータオルを作り、「1人1枚、個々にタオルを使いましょう」という新しい生活様式を普及させました。また、1950年頃には季節折々のご挨拶にタオルを贈るという流行をつくり、1955年には世界で初めてプリントタオルを販売し、その技術が認められ1960年ディズニーとライセンス契約を結びました。1970年には、日本で初めて、吸水・速乾に優れたスポーツタオルを発売するなど、タオルをより身近なものとし、生活をより豊かなものへと変化させるために尽力してきました。

―日本初、世界初のタオルを開発されてきた歴史があるのですね。副社長になられるまでの経歴を教えてください。

内野　大学卒業後、監査法人で公認会計士をやっており、こちらに入社して4年半です。マーケティング担当を経て、現在は業務統括本部長と営業統括本部長を兼任しています。公認会計士という専門職から一般事業会社に入ったので、最初は発想の切り替えに苦労しました。

―コロナ禍の影響はございましたか。

内野　緊急事態宣言によって、2020年4月、5月と百貨店がほぼクローズとなり、売上が激減し、未曾有の事態を目の当たりにしました。今後は百貨店を軸としてビジネスを少しずつ拡大し、違う販路でも売っていける強い組織を作っていかなければという考えが強くなりました。いい影響としては、コロナ禍を機に、システムを導入し、テレビ会議、蓄積していたデータをビジュアル化するといったDXが進みました。ECサイトもサーバーを強化し、見せ方を変えて、百貨店で買えなくても、ネットで買えることをお客様に認知していただけるよう、ターゲットを意識した広告も大事なポイントでした。

―会社として大切にされていることを教えてください。

内野　“快適で豊かな生活文化を創造する”ために、世界中のお客様に気持ちいい、幸せ、快眠をお届けすることをモットーとしています。肌が敏感なお客様やお子様にも安心して使っていただける商品を提供しています。

通気性、吸湿性・吸水性、保温性をバランスよく兼ね備える。

―今回ご紹介する「マシュマロガーゼ カラーレディスパジャマ」は昨年、マシュマロガーゼパジャマシリーズ過去最高の出荷数を記録したそうですね。

内野　累計出荷数60万着を突破しました。コロナ禍で健康や睡眠をより大切にする意識が高まったことも人気の要因だと思います。当社は軽くてやわらかくて気持ちいいタオルを作ってきた会社であり、タオルの素材をずっと研究してきました。長年心地よい素材を追求してきた中で、「マシュマロのようなやわらかなガーゼを織り上げたら、肌触りがよくて、パジャマに最適なのでは」という社長の発想のもと、試行錯誤を重ねて誕生したのが「マシュマロガーゼ」です。発売当時は、定価が15,000円もするパジャマはなかなか売れないだろうという社内からの声もありましたが、予想を反してギフトとしても高級感があって喜ばれ、かなりの人気商品になりました。

―機能性や製造でのこだわりについて教えてください。

内野　マシュマロガーゼは、これまでのタオル製造の技術を生かし、革新的な作り方で、国内外10か国で特許を取得しています。やわらかな肌触りを実現するために糸の撚り方、織り方など新たな技法を確立しました。3重構造によって生地と生地の間に空気を含むため、通気性と保温性が両立する革新的なガーゼ素材となりました。また、吸水性にも優れているため、汗を吸って放出してくれ、衣服の中がさらっとして、快適な状態を保ってくれます。それが寝心地のよさにつながり、アンケートでは97%方が快眠を実感できたと答えてくださいました。

上着の袖口、パンツのウエスト・裾口にゴム通し付き。

―日本アトピー協会の推薦の商品でもありますね。

内野　通気性が高いので蒸れにくく、また、撚りの少ない糸で織り上げられた生地のなめらかさから、肌が弱い方にもおすすめできる商品となっております。肌への刺激が少ない肌触りに感動！やマシュマロガーゼパジャマに感謝！などという声をたくさんいただき、商品の良さを超えたところで評価されることを、非常にうれしく思っています。今後もさらに改良して、多くの人のお役に立てればと思っております。

パンツのウエストのヒモのカラーはパイピングと同色。

―副社長自身はご使用されてどういった感想をお持ちでしょうか。

内野　今までの人生どうしてしてこれを着てこなかったのかと後悔するほど、今はなくてはならないものとなっています。軽いので旅行にも持っていきます。洗濯をしても乾きが速いですし、かさばらずコンパクトにまとまるので重宝しています。

洗濯表記は肌に当りにくい場所に。

―取り扱いでの注意点はありますか。

内野　洗うときは単独でネットの中に入れ、ほかの衣類との摩擦を避けていただきたいです。乾燥機に入れっぱなしで放置するとシワになってしまうので、適切なタイミングで取り出していただければと思います。

―海外での反響はいかがでしょうか。

内野　とくにシンガポールで好評で、パジャマだけでなくワンピースやTシャツ、ショートパンツが売れています。1年通して気温が高い国ですが、屋内は冷房が強いので、適度な保温性があるマシュマロガーゼの商品は、リピーターの方が多くいらっしゃいます。

―今後のビジョンや展望を教えてください。

内野　心地よい素材の商品を通して、世界中の方に感動体験をしていただくことはもちろん、ギフトを通して贈る方と受け取る方の両者に喜びが伝わり、また心身ともに健康になれるような商品を作ってまいります。”軽さ”と”やわらかさ”にこだわり、暮らしを豊かにするモノづくりを追求し、グローバルニッチトップ企業を目指してまいります。

―貴重なお話をありがとうございました。

「マシュマロガーゼ カラーレディスパジャマ」
価格：¥19,800（税込）
ブランド名： UCHINO
電話：03-3661-7501（10:00～17:00 土日祝日除く）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：「マシュマロガーゼ カラーレディスパジャマ」の販売は終了し、リニューアル商品「マシュマロガーゼ ベーシックパジャマ」が販売されています。
オンラインショップ：https://uchino.shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
内野孝信（内野株式会社 取締役副社長執行役員）

1990年東京都生まれ。慶應義塾大学在学中に公認会計士試験に合格し、卒業後は有限責任監査法人トーマツへ入社。約5年間会計監査やコンサルティングに従事した。2018年4月に内野株式会社へ入社し、2021年に同社取締役副社長執行役員に就任。

＜取材／垣内栄　MC・撮影／鯨井綾乃　画像協力／内野＞