「車にポピー♪」というキャッチーなフレーズが記憶に残るTVCMでお馴染みの自動車用芳香剤「グレイスメイトポピー」。ロングラン商品の「グレイスメイトポピー」は、海外でも爆発的な人気を誇ります。その開発秘話や特徴に加え、女性客やファミリー層にも人気の自動車用芳香剤「ラビッコ」について、常務取締役の渡辺健文氏にお聞きしました。
販売開始から40年、CMでお馴染みの人気商品「グレイスメイトポピー」 世界50か国で愛されるカーフレグランスに!
2022/11/24
株式会社ダイヤケミカル 常務取締役の渡辺健文氏
―まずは、現在までの御社の会社沿革をお教えください。
渡辺 弊社は、1962年に祖父が創業し、1967年に会社設立いたしました。今年で創業60周年を迎えます。創業当初は自動車用ワックスを製造販売していましたが、その後スプレータイプの芳香剤「グレイスメイト」を発売したところ、これがヒット商品となりました。1978年にCMでもお馴染みの「グレイスメイトポピー」を発売開始し、現在も看板商品として販売しています。1979年には海外向けに輸出を始め、現在ではアメリカ、インド、ヨーロッパなど世界50か国に輸出しております。また、1971年には滋賀県栗東町(現在は滋賀県野洲市に移転)に工場を開設しました。
―看板商品の「グレイスメイトポピー」はどのような経緯で開発されたのでしょう。
渡辺 創業当初は祖父や父が開発も手掛けていたと聞いています。現在は開発の専門部署が商品内容はもちろん、デザインなどについても担っています。
「グレイスメイトポピー」は1978年に販売を始めた商品です。「ポピー」という名前は、「ぱぴぷぺぽ」という「ぱ」行が耳に残ると決まったそうです。当時、スプレータイプの芳香剤を販売し、ヒットしていました。けれど、スプレータイプの場合、噴射した直後は匂いが拡がりますが、その後の持続性がない。当時一般的だったゲルタイプは香りだちの優しいものが多く、持続性が弱い。最終的に、液体のなかに芯を入れて揮発する「グレイスメイトポピー」に行きつきました。当時は、揮発タイプの芳香剤がなかったこともあり、爆発的にヒットしました。
販売開始から40年、きんもくせいや柑橘系など高級香料を使用した5種類。
―「グレイスメイトポピー」開発の際にはご苦労もあったかと。
渡辺 そうですね。液体タイプですと、どうしても動く車の中ではこぼれてしまう心配があります。液体がこぼれない容器をつくるには、試行錯誤が必要でした。また強く香るのはいいが、誰も車に乗っていないときはもったいない。そこで、香りの強さを調整できる仕組みをプラスしました。こちらも何度も試作して、現在のものに辿り着きました。ボトルのデザインについては、祖父の力もありました。デパートの化粧品売り場に何度も足を運び、香水のボトルなどを参考にしてスタイリッシュなデザインを生み出したそうです。
―「グレイスメイトポピー」の特徴や種類についてお教えください。
渡辺 1番の特徴は持続性です。1ヶ月を目安に、使いようによっては3か月間お使いいただけます。高級香料を使っているので、香りが上質です。海外などでは、似た商品が先行して発売されたこともありましたが、「香りの良さがまったく違う」と、弊社の商品を選んでくださるようになりました。人気の香りはブーケやフリージアといったフルーティーさもある花やハーブの香りです。私も、新商品発売の際には必ず使います。
海外輸出用の「グレイスメイトポピー」。定番のきんもくせいやフリージアに加え、ジャスミンやバニラなど11種。
―「グレイスメイトポピー」はヨーロッパで大人気なのだそうですね。
渡辺 はい、おかげさまで、ここ数年は爆発的に輸出数が増えています。最初はオランダで売れ始めたのですが、長距離トラックから火が付いたようです。ヨーロッパの長距離トラックは国をまたぐこともあって、日本では考えられないぐらい長い距離を走ります。ドライバーさんにとっては、車の中は家のようなものなんです。だから良い香りが好まれることに加え、インテリアとして飾れるデザイン性の高いものを求める。「グレイスメイトポピー」の透き通ったボトルを、下からLED照明で照らし、楽しまれているそうです。現在、ヨーロッパではシェア90%※を誇るまでになりました。本当にありがたいことです。
※トラック等の商用車部門でのシェア率
2012年に発売を開始したゲルタイプの商品「ラビッコ」は、現在までに800万個を超える販売数を誇る。
―一方で、ウサギの耳を模した「ラビッコ」も人気が高いとお聞きしています。
渡辺 「ラビッコ」の販売を始めた2012年当時は、軽自動車を利用される女性やファミリーが増えた時でした。そこで、軽自動車用にも合う商品を開発できないかとつくったのが「ラビッコ」です。「グレイスメイトポピー」は、大型車両などにも対応できる香りの強さが特徴ですが、「ラビッコ」はゲルタイプだから優しく香る。軽自動車にはちょうど良い香りです。また女性やファミリー向けということもあって、可愛いデザインにこだわりました。当時ウサギの耳の装飾が付いたスマホケースが人気だったので、そこからヒントを得て、耳のかたちや色合いなど細部まで検討を繰り返してできあがった商品です。
―今後の展望をお聞かせください。
渡辺 国内向けの自動車用芳香剤の開発販売に加え、海外輸出にも力を入れていきたいと考えます。また他社製品の生産の幅をさらに広げてまいります。当社の製品は、海外輸出品も含め、全て自社で開発し自社工場で生産しています。品質管理も確実に、丁寧に自社で行ってきました。今後も、確かな品質を保つことを第1にしたいと考えます。
私たちの励みになるのは、「グレイスメイトポピーの香りをかぐと、父のことを思い出して胸がいっぱいになる」というような利用者様からのお便りです。ポピーの香りが皆様の思い出にもなっていると思うと嬉しくなります。これからも、皆様に長く愛される商品を造り、販売していきたいと思います。
―素晴らしいお話をありがとうございました!
エアコンに取り付けるタイプの「ラビッコエアー」も!
「グレイスメイトポピー」(全5種類)
価格:各¥769(税込)
店名:楽天市場くるまにポピー
電話:0120-769-763(9:00~16:00 土日祝日及び夏期・冬期休暇は除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/diachemical/2002/
オンラインショップ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/diachemical/
「ラビッコ」(全4種類)
価格:各¥627(税込)
店名:楽天市場くるまにポピー
電話:0120-769-763(9:00~16:00 土日祝日及び夏期・冬期休暇は除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/diachemical/8021/
オンラインショップ:https://www.rakuten.ne.jp/gold/diachemical/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
渡辺健文(株式会社ダイヤケミカル 常務取締役)
1977年大阪府生まれ。大学卒業後、2001年4月に株式会社ダイヤケミカル入社。入社後、約1年アメリカ合衆国フロリダ州オーランドへの留学を経て、貿易部にて海外営業に従事。2018年に同社常務取締役に就任。現在は令和4年度大阪PHP経営者友の会会長やFM千里にて番組パーソナリティーも務める。
<文/中井シノブ MC/橋本小波 画像協力/ダイヤケミカル>