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メガネ大賞を受賞した老舗メーカーが カラフルで軽いおしゃれなメガネを開発 「NEWYORKER」

2023/09/21

今回、編集長アッキーが気になったのは、チタンフレームのメガネを最初に作ったフレームメーカー・マルマンオプティカル。マルマンオプティカル株式会社・代表取締役社長の吉川公二氏に、商品の人気の理由を取材陣がうかがいました。

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マルマンオプティカル株式会社 代表取締役社長 吉川公二氏

―1978年に貴社設立以来、約50年の歴史の中で転機となった出来事を教えてください。

吉川 1982年4月に世界初の純チタンフレームの開発に成功して発表・発売できたのが一番の転機です。マルマンはもともとライターやゴルフクラブを作っている会社でした。チタンが注目されてきたときに創業者がチタンをメガネフレームにすることを考えて、1978年に会社を創立し、開発を始めました。今では当たり前の純チタンメガネフレームですが、当時としては画期的な出来事で、発明といっても過言ではありません。従来の眼鏡は合金素材で重かったのですが、純チタンにすることで重量は約50%軽くなり、金属アレルギーも改善されました。

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カラフルなデザインでおしゃれ度もアップ。

―これまでに社長にとって深い思いがある出来事はなんでしょうか。

吉川 入社して38年になりますが、入社した1985年は世界初純チタンフレームがメガネ業界で大ヒットとなった年です。この年に弊社「TITANOS T701モデル」が先端技術の結晶と評価され、国立科学博物館に展示されました。また、当時はFAXと電話での受注がメインで、休み明けの月曜日にはFAX機が満杯になるほどのご注文を受けたのを思い出します。当時はバブル景気でしたので多くのお客様にご愛用いただきました。

―モットーの「質実剛堅なものづくり」はいつ頃から継承されるようになったのでしょうか。

吉川 「質実剛堅なものづくり」をモットーとして考えたのは当時商品開発責任者として製造に携わっていた時です。質実剛健の健は体が丈夫という意味になりますが、健康の健を堅牢の堅にした造語です。40年以上、商品のクオリティ(品質)を最重要課題としてとらえて「妥協しないものづくり」「ユーザー様ひとりひとりの事を考えたものづくり」「丈夫で堅牢なものづくり」を心掛けております。もともと事業のテーマとして「堅牢・普遍・信頼」があり、そこから派生しています。

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実際の商品をリアル店舗で体感してから、提携販売店のオンラインショップM-All(エムオール)で購入も可能。

―「世界最高品質を目指す」ためにご苦労されていることはありますか。

吉川 メガネの製造は200~250工程が必要で、すべてオートメーション化は不可能です。しかも分業されています。分業すべてに人の手が加わり、一流の職人技が必要になる工芸品の部類に入ると思います。職人の技術、気持ち、体調に左右されるため、バラツキが出てしまい、品質を安定させるのが難しい商品でもあります。弊社は最高の品質を目指すために職人のメンタルを大切にします。職人には自分が手掛けたメガネが、多くのユーザーが笑顔になるそれを想像してもらいます。それが自社最高品質につながるはずです。

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クラシックなシェイプからモダンなシェイプまで取り揃えています。

―ご入社までの経緯をお聞かせください。

吉川 福井県鯖江市で生まれ、地場産業として近所の皆さんもメガネ製造に携わっていました。地元の高校を卒業して東京の大学に進学したのですが、大学のゼミで「産業論」を学び、その産業論の中で地場産業「福井県鯖江市における眼鏡産業」をテーマに卒論を書きました。鯖江のメガネ産業は100年の歴史がありますが、なぜ96%ものシェアがあるのか疑問を持ったのがきっかけです。せっかく興味を抱いたメガネ業界なので、卒業後、弊社に就職しました。ちなみに10月20日には全国にさきがけ、福井で映画「おしょりん」が公開されます。この映画は鯖江のメガネ産業の歴史が分かる映画です。

―営業職、商品開発職をなさっていたとのことですが、そこでの学びはどのようなことがございましたか。

吉川 入社当時はチタンフレームの先駆者として弊社製品は飛ぶように売れていたので、販売マニュアルも必要なく、とにかく「物を売るより人を売れ」と教え込まれました。そのため人間関係の構築に力を入れることになりました。大阪、名古屋に転勤しましたが、地方は独特の商習慣もあり、多くの人からそれぞれの考え方を学び、吸収しました。その約30年の経験を生かして50歳代で商品開発に携わりました。メガネは人の感情が加わればより最高の商品に仕上がると考えるようになり、品質だけでなく時代にあったデザイン、そしてカラーの重要性をプラスすることにしました。チタンフレームは冷たいイメージがあるため、そこに温かみを加える商品開発を心掛けました。

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屈強なイメージのチタンだが、熟練な職人の手仕事によって曲線の優しさや丁寧な面の表現が可能に。

―昨年、社長にご就任なさってから現在まで、吉川社長にとってどのような1年でしたか。

吉川 2022年7月社長に就任しましたが、コロナ禍、ウクライナ情勢、円安、物価高騰……と、これでもかというくらいの厳しい状況の1年でした。一方、これだけ悪い状況だったらなんでもチャレンジできるという気持ちになれました。社長に就任する前に、この会社の強みは何か、弱みは、ビジョンはと考え、一気に改革を進めることにしました。改革内容はブランディングがひとつで、ドラマの小道具に提供しました。著名な俳優さんが着用されると検索されて、知名度が上がるからです。ある民放のドラマにて、俳優さんが弊社のNEWYORKERを着用してくださっています。ほかにも異業種コラボや海外(グローバル)戦略を進めましたが、少し飛ばし過ぎたかなと反省します。今はもう少し落ち着いてゆっくり進めていこうという考えです。

また、一番うれしかったのは「第26回 日本メガネ大賞2023」でグランプリをいただいたことです。「チタノス×ファクトリー900」というコラボレーションフレームで、それぞれの良さを引き出したデザインと評価されました。

―企業のトップとして、どのようなモットーをお持ちですか。

吉川 ありきたりですが、社員とその家族の幸せがモットーです。社員の幸せなくて良い商品はご提案できないと考えます。企業のトップに迷いがあってはいけない。社員を不安にさせてはいけないと考えています。

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職人の手によって薄く仕上げられた美しさと強さを兼ね備えるテンプルが心地よい装用感。

―1996年に販売開始したNEWYORKERシリーズは、どのような思いで開発に至ったのでしょうか

吉川 1990年代、メガネはクラシカルな方向に動き出してきました。今では定番となる丸型のボストンやウエリントンですが、当時はどちらかというとスクエアな形が主流でした。「NEWYORKERブランド」は正統派のアメリカンクラシックで、シンプルでトラディショナルを愛用する40歳代~50歳代の男性をターゲットにしていました。

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メガネを個性の表現と考える「アダルトカジュアル」なモデル。

―女性向けやジュニアラインも後に発表されています。

吉川 2018年に発売したNEWYORKERウイメンズコレクションは、カラーを取り入れたコレクションです。当時メガネ女子も多く存在するようになり、メガネをファッションの一部として取り入れるようになりました。しかし、正統派NEWYORKERには華やかさがなく女性のメガネとしては難しいので、思い切って色を取り入れることにしたのです。それがウイメンズコレクション発売の経緯です。

2023年3月にはNEWYORKERジュニアを発売しました。これは弊社が初めて子供枠市場に参入することになります。コンセプトは「高品質なメガネを楽しく快適にかける」で、ターゲットは小学3年生から6年生。おしゃれに目覚める年齢ですね。かわいいメガネなら嫌がらずにかけてもらえると考えました。今回ご紹介するNEWYORKERワッパシリーズと同じコンセプトを持ちます。またジュニアシリーズ売上の一部を「セーブ・ザ・チルドレン」に寄付することも始めました。

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自分に似合うデザインのフレームを実際にかけてみて探してください。

―今回ご紹介するNEWYORKERワッパシリーズにはどういった特徴がありますか。

吉川 ワッパシリーズの商品特徴は、軽量・カラー展開そしてオリジナルの仕様です。テンプルに使用する素材はアセテートと呼ばれるもので、綿花で作られ人体に影響が少ない安心できる素材です。そのアセテートを1ミリまで極薄にカットして、それにチタン材の芯金を挟み込み圧縮。合計2ミリの薄さしかないテンプルになります。フロントも同じアセテートをカットして、ハーフカットしたチタン材のフロントに挟み込み、それをナイロンの糸で釣り上げる加工にしています。これにより軽量化を実現しました。

クラシカルを現代版にアレンジした過去・現代、そして未来を融合するカジュアルシリーズです。メガネを複数所有する、いわゆる「メガネ上級者」と言われるユーザー様にご提案したいと考えております。メガネは顔の一部ですし、イメージチェンジしたい人にもおすすめです。

―今後の展望をお聞かせください。

吉川 メガネも時代の流れによって変わるので、メーカーとしてはその流れに沿って新しいものをご提案していきます。「えっ、これかわいい!」「こんなメガネ見たことない!」「軽くてかけやすい!」などの反応に期待したいですね。とにかく手に取って、かけてみて、弊社のメガネの良さを実感していただければと思います。

―貴重なお話をありがとうございました。

 

マルマンオプティカル_商品

「NEWYORKER N6286」
価格:¥39,600(税込)
提携販売店:M-ALL(エムオール)
電話:06-6829-6513(10:00~17:00 土日祝を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://m-all.co.jp/products/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%A3%BD-%CE%B2%E3%83%81%E3%82%BF%E3%83%B3-newyorker-n6286?variant=40132418764877
オンラインショップ: https://m-all.co.jp/
M-ALL(エムオール)NEW YORKER特集:https://m-all.co.jp/pages/newyorker

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

吉川公二(マルマンオプティカル株式会社 代表取締役社長)

1962年メガネ産地の福井県鯖江市に生まれる。大学では産業論「福井県の地場産業」を学ぶ。1985年営業で本社入社。その後大阪、福井、名古屋に転勤。多くのお得意先様への営業経験を踏まえて、50歳代で商品開発業務に携わり、2022年7月代表取締役社長に就任する。

<文・MC/垣内栄 撮影/坂口明子 画像協力/マルマンオプティカル>

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