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多彩な調理でおもてなし!IHでも使えるスタイリッシュな「土鍋風卓上鍋」

2024/05/21

オール電化が進み、調理にIHクッキングヒーターを使っているご家庭も多いでしょう。今回、編集長アッキーが気になったのは、卓上型IHクッキングヒーターでも使える「土鍋風卓上鍋」です。全面持ち手のユニークなデザインが目を引く人気の鍋について、製造元のエークック株式会社 前代表取締役社長 山﨑拓氏に取材陣がお話を伺いました。

エークック株式会社 前代表取締役社長の山﨑拓氏
エークック株式会社 前代表取締役社長の山﨑拓氏

―御社の沿革を教えてください。

山﨑 弊社は広島県にありますが、第二次世界大戦の際に広島市内は焼け野原になりました。人々は家財道具を焼かれ、戦後に料理を作ろうと思っても鍋もほとんどなかったそうです。私の曽祖父は金属加工の技術者だったので、鍋を作ってみようと事業をスタートさせました。当時は焼け野原からの復興でいろいろな物が必要になり、鍋もすごく売れたそうです。

―創業から鍋一筋ですか?

山﨑 そうです。最初は一般的な両手鍋や片手鍋を販売していましたが、圧力鍋が大ヒットして、そこからは全国の農協さんなどで料理教室を開催して圧力鍋の実演販売を行なっていました。現在は時代の変化に合わせて実演販売を縮小していき、もうほとんどやっていません。卸売とインターネット通販がメインです。

―御社の鍋づくりのポイントは?

山﨑 弊社の鍋は製造方法が一般的な鍋と異なります。まず、アルミの塊を炉の中で溶かします。アルミがオレンジ色のドロドロの状態にまで溶けたら、職人が柄杓ですくって金型に流し込んで鍋の原型を作ります。鍋の原型ができたら、削る機械で形を整えてコーティングや塗装をします。

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高純度アルミニウムを使用。
鍋の原型作りから仕上げまで、一つひとつ手作業で行なう。

山﨑 ホームセンターなどで売られているような安価な大量生産型の鍋は、1~2ミリ程度の薄いアルミ板を金型に押し付けてガチャンと一気に鍋の形にします。そのため、工場の機械の自動ラインでガチャンガチャンと大量に作れます。

―御社の製造方法のメリットとは?

山﨑 ガチャンと一気に作られる一般的な鍋はどの部分も厚みが均一です。しかし、弊社の製造方法であれば必要に応じて厚みを変えることができます。例えば、熱は鍋の底面から伝わりますが、底面を厚くして側面に向かうにつれて薄くなっていく形状にすると、熱が底面に集中せずに左右に分散しながら側面へと伝わりやすくなります。この構造にすると鍋の全面が加熱されるため焦げつきにくくなり、鍋底が長持ちします。

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鍋の厚さを部分的に変化させることで効率的に熱を全面に伝えることができる。

―「土鍋風卓上鍋」開発のきっかけは?

山﨑 何度かモデルチェンジしている商品です。最初のモデルを発売したのが22~23年前になります。当時は200VのIHクッキングヒーターが世に出てきたばかりの頃で、IHクッキングヒーターに対応している土鍋がありませんでした。そのため、IH対応の土鍋を作ろうと家電メーカーと電力会社とタイアップで販売したのが、初代の「ふうふう鍋」です。その数年後に2代目となる「ほくほく鍋」を発売し、そこから3~4回モデルチェンジして今に至っています。

―「土鍋風卓上鍋」の特徴を教えてください。

山﨑 先に説明したように、底面が厚く側面が薄い構造です。全面が持ち手になっている鍋の縁の部分も厚くしているのですが、デザイン性だけでなくぶつけたり落としたりしてしまった際に変形しにくいというメリットがあります。

内外面には新開発のセラミックコーティングを採用し、カラーリングもこだわりました。内面には料理がおいしそうに見え、寄せ鍋などをした時に出汁の濃さがひと目で分かるような色で少し光沢のある感じに、外面はサイズによって異なるのですが、おしゃれな雰囲気のマットなグレーとベージュを選びました。

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「土鍋風卓上鍋」の24cm(左)と28cm(右)。家族構成に合わせてサイズが選べる。

―今回のために改良したところは?

山﨑 鍋の重量を軽くしました。また、鍋の底面に模様がついているのですが、ここにIHクッキングヒーターに反応するための有磁性ステンレスを埋め込んでいます。このように厚みを変えたり技術改良したりして、100Vの卓上型IHクッキングヒーターでもしっかり調理できるようになりました。

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底面に有磁性ステンレスが埋め込まれており、
アルミ合金なのにIHクッキングヒーターにも対応できる。

―どんな料理がおすすめですか?

山﨑 プラスチックの取っ手が付いていないため、蓋を外してそのままオーブンに入れて使えます。鍋サイズのグラタンやドリアも作れますし、カレーや肉じゃがを作るのに使っている方も多いです。鍋はもちろん、パスタを茹でたり炒め物をしたりすることもできます。

いろいろな用途に使えるため、一人暮らしの方などはこの鍋を1つ持っていると便利だと思います。アルミは熱伝導率がとてもよく、弊社の鍋は構造的に全面に熱が伝わるためおいしく調理できます。

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焼く・炒める・炊く・蒸す・煮る・揚げる・茹でる・製菓も可能な万能さがポイント。

―お手入れ方法は?

山﨑 今までは外面に耐熱塗装を施していたのですが、今回からセラミック塗装に変更したことで、水はじきがよくなり汚れもつきにくくなりました。私自身も「土鍋風卓上鍋」を家で使っていますが、使い始めて半年から1年経ってもまったく汚れがついていません。

例えば、内面が白色の鍋だとキムチ鍋やトマト鍋などをすると赤い色素がついてしまうことが多いのですが、この鍋の内面は白いセラミック塗装なのでそれもありません。お手入れはスポンジに中性洗剤をつけて洗うだけで大丈夫です。

―御社の今後の展望についてお聞かせください。

山﨑 おいしい料理が作れて、使い心地がよくて、長持ちする商品というところにこだわってやってきました。多少高価であったり、重かったりしても、使っていただいた方からは必ずいいねと納得していただける商品をご提供できていると思っています。これからもそのような商品を作り続けたいです。

―貴重なお話をありがとうございました。

土鍋風卓上鍋

「土鍋風卓上鍋」
(2~3人用、内径24cm、深さ約8.5cm)
価格:¥8,800(税込)
店名:鍋・フライパン・キッチン用品と雑貨の専門店「NABESTORE」
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://nabestore.com/products/pbl-dm24?_pos=2&_sid=aa56152c8&_ss=r
オンラインショップ:https://nabestore.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
山﨑拓(エークック株式会社 前代表取締役社長)

1972年広島県生まれ。1995年より3年間国内外の工場にて製造を学ぶ。営業を経て2010年に同社代表取締役社長に就任。2023年に退任し、現在はオンラインでのDIYリフォーム支援事業に注力。

<文/ウツギナオコ MC/石井みなみ 画像協力/エークック>

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