今回、編集長アッキーが気になったのは、栄養価に優れた、グレインフリー&グルテンフリーのペットフード。販売する株式会社ボンビアルコン 代表取締役社長の山本洋介氏に商品の特徴を取材陣が伺いました。
グレインフリー&グルテンフリーでフレーバーも豊富なペットフード「ファーストメイト 犬用」「ファーストメイト 猫用」
2024/06/20
株式会社ボンビアルコン 代表取締役社長の山本洋介氏
―会社の沿革を教えてください。
山本 ボンビグループの創業は1954年で70年前です。父親の兄、私の叔父が創業者でした。当時はディスプレイ業、大手メーカーさんなどの商品を店頭で陳列するディスプレイ台をデザインして作る事業を行っておりました。今も中核事業としてやっておりますが、そういった中でプラスチックの加工技術があり、それを生かして何か自社で商品を作ろうと1970年から始まったのがペット用品事業です。
1974年にペット用品販売会社として株式会社ボンビアルコンが設立され、その後、父が社長となりました。2004年に私が社長になって今年で20年目です。
我々はメーカーという立場で製造・販売し、全国のペットショップ、ホームセンター、スーパー、ペット用品問屋、通信販売といったところに商品を卸しています。
犬用と猫用のペットフード「ファーストメイト」。
―社名のボンビアルコンとはどういった意味があるのでしょうか。
山本 創業者の思いが込められております。当時はデザインを大切にしており、平凡なものこそが一番美しい、という思いから、「凡美」という社名をつけました。
アルコンは造語で、英語でAdvanced Life Constructor、日本語に訳すと先進的生活の創造者という意味です。そこから名付けたと聞いております。
余計なものを入れないシンプルな製法で、アレルギーに悩むペットにも対応。
―小さいときから家業を継がれる予定だったのでしょうか。
山本 子供のころからなんとなく、ただぼんやりと大学を出たら家業を継ぐのだろうなという気持ちを持っていました。外部の会社で修業することも特に考えませんでした。
入社後は、ボンビアルコンではなく関連会社でまずは製造に携わりました。インテリア事業部などがあり、仕入れや加工を担当したりして、ものづくりの成り立ちを覚えていきました。その後、ボンビアルコンに入って、ペット用品の仕入れに携わったり、営業、経理など一通りの業務を経験しました。
―社長にご就任なさってから20年を振り返ってペット用品業界はいかがでしょうか。
山本 市場自体はゆるやかに右肩に上がってきた時代でした。ペットを飼う人が増え、ペットにかけるお金も年々アップしてきました。いろんな企業さんが新規参入される一方で、すぐに撤退されるケースも多く見てきて、今では業界での生存競争がとても激しくなっています。
現在、私は一般社団法人日本ペット用品工業会の会長も務めております。消費者の方に対して安心で安全なペット用品をお届けすることを目的とした団体で、現在100社以上が加盟しています。ペット用品に携わる会社の横のつながりも大事ですし、改正されてゆく動物愛護法にも対応していく必要があり、法律対応、関係省庁とのパイプづくりなども業務の中には含まれています。
―自社のECサイトを立ち上げられたのはいつぐらいでしょうか。
山本 20年くらい前でわりと早かったです。一般のお客様は近くに卸先の販売店がなければ買えないので、地方の方から「どこで買えるのか」といった問い合わせが多くあり、ユーザーサービスの一環として通信販売を始めました。当社の製品には大型の商品も多いので、お店で買うよりネットで買って送ってもらいたい、というお客様も今では多くいらっしゃいます。
―今回ご紹介する「ファーストメイト」はどういった経緯で販売されるようになったのでしょうか。
山本 ファーストメイトはカナダの自社工場で製造されているペットフードで、当社が日本での販売代理店・総輸入元となっています。カナダでは1995年から販売されており、よりよい品質を求めて改良を重ねてきました。
それまで当社ではペットフードは取り扱ったことがなかったのですが、先方からのアプローチがあり、私も現地カナダへ行ったり、工場を見たり何度もやり取りをしながら、最終的に販売を決断しました。信頼できる良いペットフードであることは間違いなかったのですが、ペットフードを専業とする同業他社が多いなか、後発である我々ペット用品メーカーがペットフード事業に参入するためには勇気と入念なリサーチが必要で、立ち上げるまでに時間がかかってしまいました。
2015年にペットフード事業を始めましたが、当社は用品メーカーのイメージが強かったので、最初は営業マンも販売に苦労していました。軌道に乗るまでには結構な時間がかかりましたね。
左:メグちゃん10歳、右:リリーちゃん12歳。チワワもあっという間に完食。
―商品の特徴を教えてください。
山本 穀物が入っていないグレインフリーのペットフードです。発売当初はまだペットフードではグレインフリーは珍しかったのですが、最近ではたくさん増えており、ファーストメイトはその先駆けと言えます。穀物はペットにとって消化性があまりよくなく、豆などが原因でアレルギーを引き起こすこともあるので、最近のペット市場ではグレインフリーが愛好家に求められるようになっています。
また、ファーストメイトのペットフードはあまり多くの原材料を使用しない、また動物タンパク性原材料(肉類)は各製品に一種類しか使われていないシンプルなレシピなので、たとえ食物アレルギーが起こったとしても何が原因なのかわかりやすい原材料構成となっています。たくさんの動物タンパク性原材料が入っていると、何がアレルギーの元なのかわかりにくいとのお悩みの声をお聞きしておりました。ファーストメイトのドッグフードにはフィッシュ、ラム、チキン、ダックの種類がありますが、いずれも肉類はいずれか一種類のみで、他に入っている原材料はどの製品もほぼ同じレシピとなっており、フードローテーションにも適しています。また炭水化物はジャガイモしか使っていません。
フィッシュは太平洋産の青魚で、鶏肉はカナダ、ラムはオーストラリア、ダックはフランスから調達されたものです。素材はすべて人間が食用として使うものと同等のヒューマングレードの原材料を使用しており、その分、価格も少しだけお高めのプレミアムペットフードになっています。
他社商品と比べると1回に与える量は少な目に見えるのですが、一粒当たりの比重が高く栄養がたっぷりつまっているので安心して給餌していただけます。
ドッグフードは小粒と普通粒から選べますが、日本は小型犬が多いので小粒の方が売れています。
キャットフードの種類はチキン、フィッシュ、ダックです。ミネラルも豊富に入った総合栄養食になっており、猫に欠かせない栄養素は充分にまかなわれている商品です。
保護猫のmocha(モカ)くん、推定3歳。いたずら盛りで食欲旺盛。
―お客様からのお声はいかがでしょうか。
山本 犬にラムを食べさせたことによって涙やけが改善されたという声もお聞きしております。ブルーベリーも含まれているので、その栄養作用もあるかもしれません。
ペットフード選びでお悩みを持ってらっしゃるお客様には80gのサンプルをお試しいただくことができ、こちらも好評です。
―会社として今後の展望を教えてください。
山本 犬用製品にはニュージーランドビーフなど、まだ日本に導入してないフレーバーがあり、そういった商品も今後販売していく予定です。新しいフレーバーや新しいジャンルのおやつなど、いろんな商品を展開していけたらと考えております。今後もアレルギーなどペットフードのお悩みを解決する手段として我々のフードを提案していきたいです。
ペット業界全体の課題としては、残念ながら現在日本では犬の数が減少傾向にあり、飼育頭数が年々減っているのは世界でも日本だけです。要因としては動物愛護法の改正によりブリーダーさんが減少しており、生体の供給数が減って価格の上昇に繋がっています。やはり飼育数を増やしていきたいと業界としては考えており、様々なキャンペーンなども行っていく予定です。
現在、小学校や中学校ではペット飼育係がなくなってきていますが、子供たちにペット飼育の楽しさや共に暮らす喜びを学んでもらいたいと思いますので、教育現場で生き物、ペットとのかかわりを復活させていけるよう、関係各所の方ともお話をしています。
ペットと共に共存してゆく、またペットショップが今後も社会に必要とされる産業として存続し続ける社会になるよう、我々も今後も努力していきたいと考えております。
―貴重なお話をありがとうございました。
「ファーストメイト 犬用」
小粒 1kg/2.3kg/5.44kg
普通粒 1㎏/2.3kg/6.6kg/11.4kg から選べます
価格:¥3,300~(税込)
店名:ボンビアルコン
電話:072-369-3111(10:00~17:00 土日祝除く)
定休日:土日祝(インターネットでのご注文は24時間365日受付)
商品URL:https://bonbi-pets.jp/products/detail/873
オンラインショップ:https://bonbi-pets.jp/
「ファーストメイト 猫用」
454g/1kg/1.8kg/4.54kg から選べます
価格:¥3,740~(税込)
店名:ボンビアルコン
電話:072-369-3111(10:00~17:00 土日祝除く)
定休日:土日祝(インターネットでのご注文は24時間365日受付)
商品URL:https://bonbi-pets.jp/products/detail/813
オンラインショップ:https://bonbi-pets.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
山本洋介(株式会社ボンビアルコン 代表取締役社長)
1964年大阪府生まれ。1988年株式会社ボンビアルコン入社。2004年同社代表取締役社長に就任。現在、一般社団法人日本ペット用品工業会の会長職として日本のペット産業の発展に尽力している。
<文/垣内栄 MC/三好彩 撮影・協力/ボンビアルコン、一ノ関メグ&リリー、杉山mocha>