コンビニなどでも見かける「ワンカップ大関」。カップ酒のパイオニアであり50年以上のロングセラー商品が、魅力的な雑貨として登場しました。魚肉ソーセージなどのおつまみがさせるトートバッグに本物を忠実に再現したパッケージのタオルハンカチセット。ユニークな商品に編集長アッキ―こと坂口明子も興味津々です。取材スタッフがコラボレーションのきっかけや開発の裏側をキリー&アソシエイツ株式会社 代表取締役社長の片桐幸之助氏に伺いました。
カップ酒のパイオニア「ワンカップ大関」がハンカチセットやトートバッグに変身!
2024/07/05
キリー&アソシエイツ株式会社 代表取締役社長の片桐幸之助氏
―創業のきっかけを教えてください。
片桐 当社は1947年、アクセサリーメーカーとして祖父が創業しました。1940年代後半は戦後で、いろいろな人たちが事業を立ち上げるなど、世の中が大きく変わっていく時代。
そうした風潮の中で、祖父は女性も華やかになって楽しく生きる世の中になっていくだろうと考えたようです。そこで欠かせないのがファッション。ヘアアクセサリーなどの小物に注目して、取り扱い始めました。事業としての成長なども考えてのことだったと思います。
その後、父が2代目となり、2016年に私が3代目になりました。その中で当社の強みは、新しいことに取り組む姿勢を社員が持っていることです。たとえ失敗してしまったとしても、反省はするけど後悔は引きずることなく、次に行こうと前を向ける。そういう風土は強いかなと思います。
アクセサリーなどの販売からスタートしたキリー&アソシエイツ株式会社。
現在は「まちかど画廊」など5つの自社ブランドを展開。
―「まちかど画廊」はオリジナルブランドのひとつです。
片桐 「まちかど画廊」は、街角にある歴史や文化などの魅力を伝えていく新しい切り口のブランドです。誕生のきっかけはいくつかあるのですが、ひとつは地域貢献。自分たちだけではなく、地域にもプラスになるような事業がしたいと思っていました。もうひとつは企業さんと組んだモノ作りの実現。この二つが叶う事業として浮かんだのが「まちかど画廊」でした。街に欠かせない喫茶店や有名企業と協力することで、一緒に手を取り合う方々のアイデンティティや思いを、商品を通して伝えいく。それが趣旨でもあります。
その中で、注目されているのが大関株式会社さんとのコラボ商品。「大関 ワンカップハンカチタオルセット」「大関 ワンカップトートバッグ」などを作っています。コラボのきっかけはいろいろありますが、大関株式会社さんの商品デザインはとても魅力的。カップ酒のパイオニアと言われる「ワンカップ大関」などに代表されるようにシンプルで素敵ものばかりです。加えて、カップに入った日本酒を作ることは、すごくイノベーティブな取り組みだったことも知りました。
クリエイティブなものをたくさん持ってる企業さんで、会社のことを知ってもらおうという気持ちもすごく強い。「ぜひ一緒に商品を作りたい」と当社からアプローチして、商品化につながりました。
細部までユニークなアイデアがつまったトートバッグ。
刺繍もかわいらしく話題になること間違いなしの商品。
―「大関 ワンカップハンカチタオルセット」「大関 ワンカップトートバッグ」はユニークな雑貨です。
片桐 例えば、「大関 ワンカップトートバッグ」は、「のんべえトート」と呼んでいるのですが、バックの中の内ポケットがポイントです。「ワンカップ大関」が入るポケットは保冷機能付きで、そのほかおつまみなどもピッタリ入るサイズ感で作っています。トートバッグなので、普通はペンなどを思い浮かべると思いますが、これは魚肉ソーセージをさすイメージ。そうしたら面白いかなというアイデアで、「ワンカップ大関」にも合う缶詰を入れたり、チーズかまぼこをさせたりするようにしています。
変わっていると思いますが、友人などに見せたくなるかなと。「ワンカップ大関」が入っていて、魚肉ソーセージがささっている。このトートバッグを持っていたら、すぐに飲むことができますし、持っていると話しのネタになると思いました。今の時代は、人に見せたくなるような物やくだらないけど面白いということはすごく重要です。お客様にも楽しんでいただけたらと考えて商品化しています。
初代の「ワンカップ大関」を再現したハンカチセット。まるで本物のカップのよう。
―「大関 ワンカップハンカチタオルセット」のポイントは?
片桐 いろいろな企業さんとコラボをしていく中で、商品としてどれだけリアルに表現していくかという点は、当社のこだわりでもあり強みでもあります。この「大関 ワンカップハンカチタオルセット」も「ワンカップ大関」をどれだけ再現できるかがポイントでした。
「ワンカップ大関」は、みんなが知っている商品。「ワンカップ」と聞けば商品のイメージがすぐに浮かぶのではないかと思います。そこで、当社の「大関 ワンカップハンカチタオルセット」も皆さんが見たときに「ワンカップ大関だ」と気づいてもらえること。それはこだわっており、形作り、生地選びなどはすごく意識して作っています。
―裏面の再現も忠実です。
片桐 商品によっては、面白いネタ的な要素をいれる場合もあるのですが、これは忠実です。メモリや容量などが入っています。
―どのような方に手に取っていただきたいですか?
片桐 「ワンカップ大関」が好きな方にはもちろんですが、面白いなと感じてもらえたら手に取ってほしいです。元々「ワンカップ大関」を飲んだことがない場合、商品そのものを知ってもらう機会として、雑貨は適しているアイテムだと思います。
こういう取り組みをしてるなら「飲んでみたいね」とか「ワンカップ大関は面白いね」と思ってもらえたらうれしい。普段、リーチできていないお客様に、雑貨を通して商品を知るきっかけや手に取る一歩になったらと思っています。
大関株式会社とのコラボでは、工場見学なども実施。
企業とのつながりがクオリティの高さを生み、商品の魅力になっている。
―今後のビジョンも教えてください。
片桐 企業さんから「まちかど画廊と一緒に商品を作りたい」と言ってもらえるようになること。それが目標でもあります。当社としても魅力ある商品づくりを積み重ねていって、一緒に作ることで企業さんにとってもプラスになることがあるとわかってもらえるようにできたら。そういう会社になれるようにしていきたい。やはり「まちかど画廊」は元々企業さんが持ってる魅力があって、それを当社が雑貨として表現しているものです。
一緒に組んでいる企業さんがいてこそ。それはすごく重要なことですから。その中で、社員みんながリアルな目線で面白いアイデアなどを出していってくれる。お客様が楽しんでもらえるモノ作りは、そうしたアイデアから来ているものでもあるので、クライアント企業さん。社員のみんな。そしてお客様を大切に進んでいきたいと思います。
―貴重なお話をありがとうございました。
「大関 ワンカップハンカチタオルセット」(ポーチ、ハンカチタオル)
サイズ:ポーチ直径56×H105mm、ハンカチタオルW150×H150mm
価格:¥2,900(税込)
店名:AtOn50
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://aton50.com/collections/machikado/products/ozeki_towel
オンラインショップ:https://aton50.com/
「大関 ワンカップトートバッグ」
サイズ:W300×H295×D80mm
価格:¥3,500(税込)
店名:AtOn50
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://aton50.com/collections/machikado/products/ozeki_totebag
オンラインショップ:https://aton50.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
片桐幸之助(キリー&アソシエイツ株式会社 代表取締役社長)
1986年12月東京都生まれ。イトキン株式会社に入社し、3年の業務経験を経て、2013年にキリー&アソシエイツ株式会社へ入社。2017年に同社代表取締役社長に就任した。
<文/青柳舞子 MC/矢口優衣 画像協力/キリー&アソシエイツ>