卒園や卒業、イベントなど、さまざまなタイミングで重宝される記念品。いろいろとサービスが充実し、個人でも気軽に記念品が作れるようになりました。今回、編集長アッキーが注目したのは好きな写真と音声を使って作れる「音声付目覚まし時計」です。製造元の株式会社オダカの代表取締役 小林央幸氏に開発の経緯や商品の特徴などについて伺いました。
オリジナルの記念品!好きな写真と音声で作る「音声付目覚まし時計」
2024/07/17
株式会社オダカ 代表取締役の小林央幸氏
―御社を設立された経緯を教えてください。
小林 起業前に勤めていた健康機器メーカーは主に万歩計を製造・販売しており、その会社では設計だけでなくマーケティングや商品企画、販売なども学ばせていただきました。いろいろ経験した中で、既存品を売るよりも新しいものを生み出す方がおもしろいと考えるようになり、起業を意識しました。
1987年に友人たちと弊社を設立し、最初は腕時計の販売・電池交換・修理の事業を始めました。当時はクリーニング店やタバコ屋などにカラー写真のDPEの取次窓口があったため、そのようなお店に弊社のポスターを貼っていただいて集客していました。
―なぜ、時計を企画・製造することにしたのですか?
小林 弊社は主にDPEルートで事業を広げていたのですが、デジタルカメラが発売されると写真を現像する人が激減し、DPEの取次窓口がどんどん無くなってしまいました。その流れに合わせて別事業を考えなければならなくなり、時計の販売はすでに行なっていたため、2000年に自分のアイディアを活かした時計を作ろうと記念品時計の事業をスタートしました。
―御社の変わらぬこだわりとは?
小林 一番のこだわりは品質です。「安かろう悪かろう」は絶対に良くないと考えています。商品が良ければ利益は後からついてくると思っているため、「高品質でお手頃価格」というところにこだわってきました。この部分は今後も変えることはありません。
―商品を販売する上で心がけていることは?
小林 お客様とは直接対話をして満足していただけるサービスを提供したいと思っています。そのため、代理店を通したご依頼であっても、弊社のスタッフが直接お電話でお客様の困りごとをお聞きするようにしています。例えば、困りごとの原因や修理方法、料金などを丁寧に説明します。記念品時計に関しても、お客様とたくさん対話したりメールしたりしながら、形にするようにしています。
メールだけで済ませる会社も多いですが、弊社ではお客様とお話しすることは大切なコミュニケーションだと考えています。
―「【SM4】音声付目覚まし時計」の特徴を教えてください。
小林 この記念品時計はお客様のお好きな写真と音声が入れられる目覚まし時計です。約30秒に収まる音声やメッセージを予めお客様に決めていただき、弊社がその音声を時計にセットしてお渡しします。
お子様の卒園・卒業など節目のプレゼントや企業の新商品・タレントさんなどのプロモーション用グッズ、押し活グッズとしても人気です。
置いても掛けても使用できる形態になっているため、
使う場所を選ばない。
―どなたが発案を?開発のきっかけを聞かせてください。
小林 時計の修理をしていると、時計の文字盤のデザインなど、似ている商品がとても多いと感じます。そのような中でおもしろいデザインや発想の時計は目を引くと思いました。記念品時計は私のアイディアをみんなに伝えて形にしました。
最初は腕時計からスタートしたのですが、印刷技術がどんどん進化して小さな写真でもきれいに印刷できるようになったため記念品時計に発展しました。
バリエーション豊富な記念品時計を開発。
右は企業や自治体などのイベントの記念品として製造された腕時計タイプの記念品時計。
―音声が付けられるメリットとは?
小林 写真だけでなく記念品時計を作成した時の音声が残るため、より思い出深い品になると思います。例えば、お子様の卒園の記念として記念品時計を作って祖父母にプレゼントしたいというご依頼を受けることがありますが、受け取ったおじいさまやおばあさまはお孫さんのかわいい声をボタンを押すたびに聞くことができます。5年後、10年後に当時の声を聞けるのはとても感慨深く、記念になります。
あとは、商品名を連呼させたり、タレントさんの声を入れたりできるため、宣伝効果も高いと思います。
スイッチ一つで用途に合わせて、
オリジナルの音声から電子音に切り替えられるのも便利。
―オーダーメイドの難しさはありますか?
小林 記念となる写真を目立たせつつも、時計としてしっかり機能する仕上がりにしなければなりません。文字盤のサイズや全体のバランスなどを考慮してオーダー通りにデザインしなければならないため、弊社のデザイナーも毎回苦労していると思います。特に、一般の方からのオーダーの場合はデザインを一から一緒に考えることが多いです。
写真は3枚まで無料配置できる。
時計の文字盤の背景やメモリも好みにカスタマイズ可能。
―どのような方が購入されますか?
小林 一般の方よりも企業が広告宣伝の一環として記念品時計を購入されるケースが多いです。あとはタレントさんの宣伝用ツールとしてもご購入いただきます。
一般の方であれば、お子様の卒園・卒業の記念品としてよくご依頼を受けます。卒園式・卒業式を担当している役員の方が購入してくださいます。
―最後に、今後のビジョンを教えてください。
小林 来年頃に「絆時計」を発売したいと思っております。例えば、大学のサークルやゼミなど、絆を深めた仲間同士でご購入いただけるような時計です。「あの当時、あの先生に教えていただいたね」というように思い出を共有できるような時計にしたいと考えています。
さらにその延長と言いますか、最終的には終活をテーマとした商品も作りたいです。自分史を振り返ることができたり、亡くなった大切な方の声が聞けたり、個人の思い出を残すお手伝いができればと思っています。
―貴重なお話をありがとうございました!
「【SM4】音声付目覚まし時計“オリジナル記念品”」(約H114mm×W135mm×D48mm)
価格:¥8,250(税込)
店名:腕時計修理・オリジナル記念品時計 ODAKA
電話:044-533-8822(9:00~12:00、13:00~17:00 平日・月~金曜日)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.odaka-k.com/sm4-original/
オンラインショップ:https://www.odaka-k.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
小林央幸(株式会社オダカ 代表取締役)
1949年新潟県生まれ。学校卒業後、測定機器メーカーに5年、健康機器メーカーに10年、設計開発部員として勤務。1987年に仲間3人と共に株式会社オダカを設立。1993年に同社代表取締役に就任。
<文/ウツギナオコ MC/白水斗馬 画像協力/オダカ>