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靴下でもスリッパでもない、新感覚のルームシューズ「merippa(メリッパ)」

2024/07/17

今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、履き心地の良いルームシューズの「merippa(メリッパ)」。靴下やスリッパと似ているようで少し違う、ユニークな商品です。2013年から販売がスタートし、現在はパリの店舗を含め、世界中で展開されています。「merippa」を手掛ける中橋莫大小株式会社 代表取締役社長の中橋智範氏に、取材陣がお話を伺いました。

中橋莫大小株式会社 代表取締役社長 中橋智範氏
中橋莫大小株式会社 代表取締役社長の中橋智範氏

―貴社は、創業から70年を超えていますね。

中橋 弊社は1951年に僕の祖父が創業したのが始まりです。約70年間、カットソーのOEM製造を続けてきて、ヨーロッパなどのコレクションに出展するようなファッションブランドとのお取引が今も続いています。

―「merippa(メリッパ)」とはどんな商品ですか?

中橋 洋服の素材を使用して作ったルームシューズです。莫大小(メリヤス)の会社が作ったスリッパなので、「merippa」と名付けました。かかと部分のリブのところにゴムが入っているので、足にフィットするし、多少の伸びも気になりません。

洋服の素材を使っているので、履き心地が良く、家庭用の洗濯機で洗うことも可能です。一般的なものよりも、清潔に使えると思います。

M(22.5~24.5cm)、L(25~26.5cm)、XL(27~28cm)の3サイズで展開していて、ユニセックスでお使いいただけます。多少伸び縮みするので、サイズ感はあくまで目安として参考にしてください。

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商品によってはリブの色合いがアクセントになる。

―「merippa」が誕生した経緯は?

中橋 きっかけは、11年前、日本のニット製造率が0.3%だという話を聞いたことです。本所地区には約2,000社近くの莫大小を営む会社があったのに、今は150社ほどしかありません。技術はあるのに会社が潰れてしまうのは勿体ないと思い、経営を続けるためにどうしたらいいか考え、自社ブランドを立ち上げることになりました。

洋服を海外などで発信するお客様が多かったので、自社で洋服を作って売るのは少し烏滸がましいと思っていました。そこで、莫大小の会社が作れるものを自社で考えたところ、ルームシューズを作って持ってきた社員がいたのがきっかけで、「merippa」が誕生しました。

―開発時に困難だった点や、こだわったところは?

中橋 秋冬用のものだと生地が厚いので、春夏用のものと同じパターンで作ったら小さく感じてしまうという問題はありましたが、実はそんなに難しかった点はありません。先の工程を見越しながら作ってきてくれたので、最初からこの形が完成していました。

こだわった点は、選択後の型崩れを防止するために生地を縫う際に綿までミシンで一緒に縫うことです。そして最後は手縫い縫い閉じをしています。

また、お年を召された方や、家に急な階段がある方でも安心してお使いいただけるように、底に貼るタイプの滑り防止ステッカーが付属されています。リバーシブルなので、どちらに付けてもいいように、後から貼るタイプにしました。

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商品にはもれなく、滑り防止ステッカーが付属されている。

―デザインも豊富ですね。

中橋 デザインは春夏・秋冬の年2回必ず新作を出しています。今まで作ったデザインを正確には数えていませんが、おそらく1,000種類以上はあるはずです。このデザインを選ぶ楽しさも一つの魅力かなと思います。

春夏でおすすめなのは、「ギンガムリネン×アンティークリネン」です。表、裏ともに麻の素材なので、シャリシャリして履き心地が良く、夏でも快適に履くことができます。この色味も評判が良く、定番化しているのでおすすめです。

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「ギンガムリネン×アンティークリネン」は春夏の人気商品の一つ。

中橋 秋冬では、「スラブツィード×シープボア」がおすすめです。裏がボアになっているので、モコモコの靴下を履かなくてもあたたかく過ごせます。秋冬の方が売れ行きもよく、多くの方に喜んでいただいてますね。

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「スラブツィード×シープボア」は、裏地がボアなので冬にぴったり。

―どんなシーンで購入されることが多いですか?

中橋 一年のうち購入シーンが多いのはプレゼントとしての需要がすごく高い、クリスマスシーズンです。海外の店舗でも、12月の売上は他の月と比べ物にならないくらい売れていました。

あとは母の日のプレゼントだったり、新婚さんが色違いでご購入してくださったりと、いろいろなシーンでお選びいただいています。

ECサイトでご購入された際、ラッピングをご希望の場合は「merippa」で使った生地の紐をリボンにしてラッピングしています。

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ラッピングリボンの形や色などは不定期に変更する。

―お客様からのお声は?

中橋 お店に来られた方からは「ずっと履いてて愛着が湧く」「擦れるまで大事に使う」という声がありました。シーズンごとに買ってくださる方や、自分で補強しながら愛用してくださる方もいらっしゃいます。

また、車椅子ユーザーの方は「普通のスリッパだと脱げやすいけど、これなら踵がついてるから脱げなくていい」とおっしゃっていました。病院で過ごされる方にも喜んでいただけているようで、嬉しく思います。

ほかにも、軽くて折りたためるので、授業参観に持って行ったり、外国のホテルにはスリッパが用意されていないところも多いので、海外旅行に持って行ったりと、いろいろなシーンでお使いいただいているようです。

―海外でも店舗展開されています。

中橋 実は国内の店舗でも外国の方にご購入されることが多いです。先にアメリカで人気に火がついて、年間で約2万足の販売実績があります。ヨーロッパの方からは、直接ご連絡いただいたこともあり、2023年にパリに出店しました。

海外の方にとって、こういったタイプのルームシューズは目新しいのだと思います。また、「日本製」の希少価値が高くなっていく中、メイドインジャパンである「merippa」は海外のお客様の目を惹くものだと思っています。

11年前の「merippa」誕生当初から、百貨店のバイヤーさんからも注目されていました。

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パリの中心エリアに佇む「merippa paris」の外観。

―最後に、今後の展望を教えてください。

中橋 今後は「merippa」をアメリカへ展開していこうと思っています。アメリカとは一度縁が途切れてしまったので、ここから新たに力を入れていこうと思い、先日、ニューヨークの展示会に参加しました。

また、墨田区に「merippa house」というBtoC向けのショップを運営しているので、こちらにも足を運んでもらえるように力を入れていきたいです。もちろん、OEM製造の仕事はこれからも継続していくつもりで頑張ります。

―貴重なお話をありがとうございました!

「ギンガムリネン×アンティークリネン」

「ギンガムリネン×アンティークリネン」
価格:¥5,500(税込)
店名:merippa
電話:03-3625-4505
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://merippa.com/products/173442014?_pos=2&_sid=c4c72b111&_ss=r
オンラインショップ:https://merippa.com/

「スラブツィード×シープボア」

「スラブツィード×シープボア」
価格:¥5,500(税込)
店名:merippa
電話:03-3625-4505
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://merippa.com/products/145388751?_pos=5&_sid=27913e1ad&_ss=r
オンラインショップ:https://merippa.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
中橋智範(中橋莫大小株式会社 代表取締役社長)

1977年東京都出身。
某アパレルブランドに入社し、4年半の修行期間を経て2005年に中橋莫大小株式会社に入社。
2019年に同社代表取締役社長に就任。

<文/サカモトアヤ MC/石井みなみ 画像協力/中橋莫大小>

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