家庭用品の中でも、便利で使いやすいお掃除グッズに出合いたいと探し求めていた編集長アッキーこと坂口明子。ついに出合えたお掃除グッズは、洗剤を使わなくても油汚れが落ちる、素材と形状にこだわった人気商品「シンク洗いタワシ」「和歌山生まれの手袋たわし」です。和歌山県海南市で買って良かったと感じてもらえる商品作りに情熱を注いでいるサンベルム株式会社 代表取締役社長の角谷昌哉氏にお話を伺いました。

サンベルム株式会社 代表取締役社長の角谷昌哉氏

―御社が設立された経緯をお聞かせください。

角谷　もともと弊社は、サンコーグループの中にあった事業部の一つです。2002年にグループ会社から独立し「サンベルム株式会社」を設立しました。サンコーグループ創業者の弟である角谷貴史が初代を務め、私は2012年に、2代目の代表取締役社長として就任しました。

―前職はアパレル業界に勤められていたそうですね。

角谷　はい。24～30歳までの6年間、アパレル業界のヒットユニオン株式会社で企画デザインを担当していました。また当時、仕事仲間と一緒にデザイン会社を立ち上げる予定だったのですが、父が病気で倒れてしまったため、地元の和歌山県に戻り、親族が経営していたサンコーグループへ入社したのです。

和歌山県海南市にあるサンベルム株式会社の本社。

―前職を退職し、御社へ入社された当時、苦労されたことはありますか？

角谷　入社してから2年間は、営業職に就いていました。しかし、前職の企画デザインとはまったく異なる仕事内容だったため、戸惑いました。例えば、営業先で私よりも若い方に、商品のパッケージについて厳しいことを指摘されたことも。前職で培ってきた経験をリセットされたような気持ちでした。

しかし、自分のプライドを捨てて素直に行動すると、売り上げが伸びていったのです。例えば、なかなか開拓できなかった営業先には、自ら毎日通って掃除をしていました。その結果、お店の一番良い場所に、弊社の売り場を作ってくださったのです。営業職に就いてから2年目に、売上目標を100％達成することができました。

また、商品パッケージの重要さにも気づきました。アパレル用品だと、店頭に商品をそのまま陳列しても売れていきます。一方、家庭用品を購入してもらうためには、商品名や特徴、使用方法が書かれたパッケージが大切なのです。商品の中身は、家で実際に使わないと良さが分からないので。パッと手にとってもらえるようなパッケージデザインを考えることにも苦労しました。

―御社の商品の特徴を教えてください。

角谷　以前は、見た目の可愛さを意識した商品開発に注力していました。しかし、現在は、時短で楽に掃除ができる商品開発に注力しています。また、SDGsの取り組みにも意識しているため、洗剤を使わずに水だけで汚れが落とせるのも大きな特徴です。

環境にも優しく、洗剤を使わなくても汚れが落とせるタワシ。

―「シンク洗いタワシ」「和歌山生まれの手袋たわし」のブランドである「ビストロ先生」とは、どのようなブランドなのでしょうか？

角谷　「ビストロ先生」の広告やパッケージデザインには、栄養士・調理師を育成する専修学校 服部学園の校長である服部幸應先生を起用させていただいております。プロが使用するような本格的な商品が取り揃えられたブランドです。服部幸應先生のトレードマークである黒のジャケットをイメージして、デザインやパッケージに黒色を採用しています。

「ビストロ先生」シリーズには、服部幸應先生が監修する商品も取り揃えられている。

―シンク専用のスポンジを開発された経緯とは？

角谷　使い古した食器用スポンジで、シンクを洗うご家庭も多いかと思いますが、私の娘がキッチンで洗い物をしているときに、シンク用スポンジで食器を洗っていたのです。そこで注意すると、「どちらのスポンジか見た目では分からない」と訴えたのです。そこで、見た目からも区別がつきやすいシンク洗い用のスポンジを開発してみようと企画提案しました。

―販売個数が急激に増加されたそうですね。

角谷　現在、350万個を突破しています。販売当初の1年間はなかなか売れませんでした。しかし、スポンジ売り場から、水切りカゴや水切りネットを置いている売り場に移したところ、売れ行きが伸びました。418円（税込）で販売されているシンク洗い用のスポンジに、質が良いのではないかと売り場で感じていただいているようです。実際に使い、満足していただいたリピーターの方も多い商品です。

応接室がない現代の住まいは、訪問客をリビングやダイニングに通します。また、近年はオープンキッチンの需要が高まっています。リビングからもキッチン全体が丸見えなので、シンクやスポンジをキレイな状態に保ちたいと思う方が多いのです。弊社の「シンク洗いタワシ」だと、水だけで手軽にシンクの汚れが取れるうえに黒色なので汚れが目立ちません。このように、時代のニーズにもマッチした商品なのです。

「シンク洗いタワシ」は黒色で丸い形が特徴。
手にフィットする大きさと形で、
汚れが目立たないのも嬉しいポイント。

―「シンク洗いタワシ」の形状と素材の特徴を教えてください。

角谷　形状は丸型であり、女性の手に持ちやすいサイズ感です。シンクのコーナーに沿って洗いやすく、シンクの蛇口の金属部分も洗いやすい形状です。素材には、PET糸を使用しているのがこだわりです。PET糸は、拡大するとフィルムのような形状でエッジが効いています。このPET糸をループ状に織り上げているため、汚れをかき取るのです。水だけで汚れが落ちやすいのが、この商品の大きな特徴です。シンクに掛けて収納できる便利なループが付いているので、置き場所にも困りません。

ループ状になっている糸が、しっかり汚れをからみ取ってくれる。

―「シンク洗いタワシ」は、パッケージにもこだわっているそうですね。

角谷　若い世代はインターネットで商品を購入する方も多いのですが、年配の方だと店頭で購入する方も多くいらっしゃいます。店頭に並んでいる場合でも、一目でどんな商品であるのかが分かるように、デザインにこだわりました。とくに小さな文字が見えにくい年配の方でも見えやすいように、大きな文字を使用しています。

一目で分かりやすいデザイン！

―「和歌山生まれの手袋たわし」は和歌山県で作られているのですね。

角谷　はい。こちらの商品は、高校生時代の同級生が営んでいる、和歌山県海南市の老舗軍手工場で作っています。手袋職人である友人と協力して開発した商品です。

―「和歌山生まれの手袋たわし」の形状と素材の特徴を教えてください。

角谷　3本指の手袋になっているのが特徴です。人差し指と親指の部分では細かいところの掃除を、あとの3本が入る面の部分では広いところを掃除していただけます。炊事用のゴム手袋の上から装着していただくのがおすすめです。また、この形状だと、着脱が容易におこなえるため、左右どちらの手でも使用できます。素材には、三角形の形状になっているポリエステルの糸を使用しています。三角形の糸が汚れをかき取る仕組みで、水だけで油汚れが落ちるのが特徴です。商品に水をつけていただくと、頑固な油汚れも落ちます。

3本指の手袋の形が特徴的な「和歌山生まれの手袋たわし」。
汚れをよりからめ取るために、あえて裏表を逆にした商品。
使用しているポリエステルの糸の太さにもこだわっている。

―「和歌山生まれの手袋たわし」はどのような場所のお掃除におすすめでしょうか？

角谷　こちらの商品は、様々な場所の掃除におすすめです。例えば、シンクやお風呂、洗面の他にも、外窓やタイヤホイールなどの掃除に使っていただけます。水だけで汚れが落ちるので、洗剤が使えないような場所の掃除にも活用していただきたいです。

こちらも黒色の商品です。油汚れが付着していても気にならないため、オープンキッチン用の掃除にもおすすめです。吊って乾かせたり収納したりできる、便利なループが付いています。

「和歌山生まれの手袋たわし」は、様々な場所のお掃除に便利！
細かい部分には指の部分を使用して磨る。洗剤を使いたくない場所の掃除にもおすすめ。

―今後のビジョンをお聞かせください。

角谷　今後は、エンドユーザーのお客様がより喜んでくれる商品の開発と、分かりやすい売場作りを加速していきたいと思っています。より多くの方に、弊社の商品を買って良かったと思ってもらいたいです。また、国内だけでなく、海外に向けての販路拡大も目指します。

―使いやすく、環境にも良い商品ですね。貴重なお話をありがとうございました。

「シンク洗いタワシ」（約10×1.5×10cm）
価格：¥418（税込）
店名：サンベルム株式会社 公式オンラインショップ
電話：0120-74-7714
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://www.sanbelm.com/shop/products/detail.php?product_id=65
オンラインショップ：https://www.sanbelm.com/shop/

「和歌山生まれの手袋たわし」（約12×1.5×21cm）
価格：¥495（税込）
店名：サンベルム株式会社 公式オンラインショップ
電話：0120-74-7714
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://www.sanbelm.com/shop/products/detail.php?product_id=239
オンラインショップ：https://www.sanbelm.com/shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
角谷昌哉（サンベルム株式会社 代表取締役社長）

1968年大阪生まれ。4歳から和歌山県海南市に住む。高校卒業後は大阪モード学園へ進学し、卒業後は語学留学のために渡英する。帰国後、ヒットユニオン株式会社に入社し企画デザインを担当。6年間勤めた後に、サンコーグループに入社。所属していた事業部が2002年に独立し、サンベルム株式会社を設立。2012年、同社の代表取締役社長に就任。

＜文／土屋香名子　MC／石井みなみ　画像協力／サンベルム＞