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日常に纏うおしゃれな装い。ニットの産地・新潟 五泉市から届くポンチョとフラワーベース。

2024/07/24

今回、編集長アッキーこと坂口明子は、ざっくりとした麻の風合いがおしゃれなポンチョに、涼やかな透かし編みが美しいフラワーベースに注目。ニットの生産地として名高い新潟県五泉市(ごせんし)。その地に根差し、良質な日本製のニットを企画・製造を続けているのが有限会社サイフクです。近年はオリジナルブランドも立ち上げ、ニットの魅力を届けています。取締役社長の斉藤千佳子氏、常務取締役の斉藤佳奈子氏に取材スタッフが製作についてのお話を伺いました。

有限会社サイフク 代表取締役 斉藤千佳子氏、常務取締役 斉藤佳奈子氏
有限会社サイフク 代表取締役の斉藤千佳子氏、常務取締役の斉藤佳奈子氏

―御社の沿革を教えてください。

斉藤(千) 当社がある新潟県五泉市は、豊富な水資源を利用し、250年ほど前から絹織物の生産が始まった歴史ある地域。現在はニットの産地としても有名でもあります。そこでニットアイテムを製造しているのがサイフクです。

個人経営の業態でスタートし、会社として創業したのが1963年ごろだったと聞いています。当時は、編み機を動かす職人や、裁断、縫製なども含めて40名くらいスタッフが在籍していました。現在は80名ほどで、日々たくさんのニットを生産しています。

以前はアパレルメーカーさんからも受注も多く、忙しい日々でしたが、時代の流れとともに、主流は国産から海外産へ。五泉市にたくさんあったニット会社も減少していく中、当社も「これからどうなるんだろう」と危機感が募りました。そこで12年ほど前に自社ブランドを立ち上げ、ECサイトなどで展開。現在に至ります。

 ニットの街「五泉市(ごせんし)」で、1963年からものづくりを続けている。

―千佳子社長は3代目です。強みは?

斉藤(千) やはり自社で企画、生産、販売ができること。ブランドは2つあってニットポンチョ「mino(みの)」と、いろいろなものをニットでつつむブランド「226(つつむ)」を展開しています。原料である糸は身近にありますし、思いついたアイディアを編み機を使ってすぐに試作できます。その編み機を動かすデータ作成の技術は高く、ニットメーカーの根幹です。

ひっかけなどのキズの修繕対応も可能。自社で生産しているからできることです。また、ブランドを展開することで、お客様の声が直接聞こえるようになりました。製品の反響もありますし、スタッフも自社ブランドに誇りを持てようになる。より良い製品作りができていると思います。

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オリジナルブランドなどの商品は自社工場で生産。
企画から生産、販売、修繕まで一貫して行えるのが魅力。

―自社ブランド「mino」の新商品が「nicoストールポンチョ/風を通すざっくり編みボーダー」です。

斉藤(佳) このストールポンチョは、「風を通す」ことをコンセプトにしています。夏になるとニットは敬遠されがちです。でも編地と素材の良さを生かしたものなど、春夏シーズンでも使えるいろいろなアイテムを作っています。

そこで、今回のポンチョには麻を使用し、シャリっとした麻の風合いを楽しめるものにしました。当社で一番のローゲージ編み機を使うことで、とてもざっくりした編み目になって、風を通して涼やかです。幅広のボーダー柄も特徴です。

minoは、形は「四角」か「丸」でシンプルなもの。しかし形は同じでも、春夏用に麻で作るものと、秋冬用にウールで作るものとではまるで風合いが違います。お好みのものを手に取っていただけたらと思います。

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「nicoストールポンチョ/風を通すざっくり編みボーダー」は
春夏の肌寒いときや冷房対策にもぴったり。
手を通したり、首に巻いたりとアレンジできるのもうれしいポイント。

―もう1つのブランドとしては「226(つつむ)」シリーズも展開しています。

斉藤(佳) ニットの持つ可能性を拡げたくて作ったブランドです。試作段階では本当にいろいろなものを包みまして、いすやだるま、植木鉢などもありました。

最初に商品化したのは、「おなかをつつむ/のびるニットパンツ」。ニットの伸びる特性をお腹部分に生かしたアイテムです。腹巻とパンツがくっついているような形のもので、今も販売中。変わらずご好評をただいています。それから最近は「くらしをつつむ/スプレーカバー」も人気。スプレーのパッケージを包んで、お部屋におしゃれに置けますよ。よく売れていてうれしいです。

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いろいろなものをニットでつつむ「226(つつむ)」シリーズ。
いつも使うスプレーなどもニットに包まれることで、グッとおしゃれな雰囲気に。

―夏らしい「ガラスのフラワーベース」があるんですね。

斉藤(佳) この「フラワーベース」は、メッシュのように編み目が開いているいるように見えて、実は細い透明の糸が入っています。花を生けた時に、水の量が見える方が使いやすいかなと。

最初は、編み目の荒いローゲージで作ろうかなとも考えたのですが、試行錯誤を繰り返すうちに繊細な感じもキレイだと感じて、現在の形になりました。製品化したのは2021年頃です。

―ガラスの花瓶もセットになっています。

斉藤(佳) セットの方が使いやすいというのが理由です。ニットは伸び縮みするので、いろいろなものにフィットします。多少の大きさの違いはカバーできるんですね。ですが、花瓶は本当に様々な種類やサイズがある。そこが悩ましいところで。そんなタイミングで、シンプルで素敵な再生ガラスの花瓶を手に入れることができ、セット販売にしました。

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「くらしをつつむ/ガラスのフラワーベース 涼やか透かし編み」は
花瓶としてもインテリアとしても使用可能。季節などによって用途を変えられます。

―今後の展望を教えてください。

斉藤(佳) アイテムに関しては、通年使えるおなかが伸びて楽な「のびるニットロングスカート」や「のびるニットパンツ」を、秋冬に向けてさらにあったかい素材で作ってみたいと思っています。

また自社ブランドを立ち上げたからこそ、新たなニットの可能性に気付くことができました。セーターやカーディガンなど衣料品だけを作っている時には気が付かなかった編み機の可能性が面白いです。これからもお客様の声に応えたり、アイテムのブラッシュアップをしたりしながら、ニットの面白さ、魅力をお届けしていきたいと思います。

―貴重なお話をありがとうございました。

「nicoストールポンチョ/風を通すざっくり編みボーダー」

「nicoストールポンチョ/風を通すざっくり編みボーダー」
サイズ:フリー、丈70cm×幅160cm
カラー:No.01 ペールシルバー×ホワイト、No.02 ベージュ×ネイビー
価格:¥11,550(税込)
電話:0250-43-3129 9:00~17:00(月~金/12:00~13:30を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.saifuku-knit.jp/?pid=178517791
オンラインショップ:https://shop.saifuku-knit.jp/

「くらしをつつむ/ガラスのフラワーベース 涼やか透かし編み」

「くらしをつつむ/ガラスのフラワーベース 涼やか透かし編み」
サイズ:フリー、高さ23cm×幅14cm
カラー:No.01ホワイト
価格:¥9,185(税込)
電話:0250-43-3129 9:00~17:00(月~金/12:00~13:30を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.saifuku-knit.jp/?pid=171195946
オンラインショップ:https://shop.saifuku-knit.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
斉藤千佳子(有限会社サイフク 代表取締役)

1952年新潟県五泉市に生まれる。1977年有限会社サイフクに入社。2008年取締役社長に就任。新しい素材、編み地を追求し、付加価値のあるセーターを作っている。

斉藤佳奈子(有限会社サイフク 常務取締役)

1978年新潟県五泉市に生まれる。大学を卒業後、家業であるニットメーカー「サイフク」に入社。大手アパレルのOEM生産を担当する営業を受け持つ。2012年、ニットポンチョのブランド「mino」。2019年、「226」を立ち上げ、衣服だけでなく雑貨アイテムを企画。隔月開催する「ニット工場見学」では、ニットの魅力やその工程を伝えている。

<文/青柳舞子 MC/三好彩子 画像協力/サイフク>

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