ひらりと舞う蝶のように美しいラン科の花「胡蝶蘭」。豪華絢爛な見た目から、特別なギフトの定番にもなっています。今回、編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは胡蝶蘭や観葉植物を小分けにできる「シェアプランツ 胡蝶蘭」。商品の魅力や開発のきっかけについて、第一園芸株式会社 代表取締役社長の山村勝治氏に取材陣がお話をうかがいました。
コンパクトに美しく、環境にやさしく。紙製容器で愛でる「シェアプランツ 胡蝶蘭」
2024/08/07
第一園芸株式会社 代表取締役社長の山村勝治氏
―社長のご経歴と事業内容について。
山村 1987年に三井不動産株式会社へ入社し、グループ会社というご縁から第一園芸株式会社の代表取締役社長に就任しました。三井不動産株式会社の柱であるビル・商業施設・住宅などの事業が進化する中で、弊社は「花とグリーンの専門店」として建物や空間の付加価値を上げる商材を生み出してきました。きれいな花や緑があることで、働きやすいオフィスや暮らしやすい住まい、再訪したくなる商業施設やホテルが実現します。
花と緑は、言葉を使わずに気持ちを伝えられる「世界共通の素材」です。たとえば、海外からのお客様がホテル館内のお花に感動している様子は一目でわかります。「通訳がいらない」というのは我々の商材における究極の答えであり、その力をもっと生かしていけるよう私も日々努めています。
―企業として大切にしていることを教えてください。
山村 1898年の創業以来、126年という歴史の中で脈々と続いているものがあります。それは、世界のトレンドを取り入れながらも「花と緑の美しさでお客様の身の回りに彩りを添える」という点です。伝統と魂を受け継ぐという気持ちは社内でも共有されています。
弊社が日本で広めたとされるギフト用に仕立てた胡蝶蘭は「伝統と魂」の代表例です。三井家別邸付属の三井農園(現・第一園芸)は、海外の客人をお招きする華やかな空間作りに胡蝶蘭などを活用してきました。また、今ではおなじみの胡蝶蘭のスタイルは弊社が1978年頃に開発したものです。花を針金に沿わせ前方に垂らし、数鉢を寄せ植えに仕立て、ギフトにふさわしい華やかな形としました。
―「シェアプランツ 胡蝶蘭」の誕生秘話について。
山村 胡蝶蘭や植物を小分けでき、容器の処分にも困らない商品です。シェアプランツ開発の目的は「お客様の利便性向上」といえます。昔は、大きな鉢に入った胡蝶蘭が社長室や応接室にドンッと置かれているものでした。それはそれで喜んでいただけるのですが、鉢の処理がお客様の負担となる問題があったのです。鉢が廃棄されれば環境にも負荷がかかります。数ある問題を改善するべく、容器が紙製のシェアプランツが生まれました。
また、多くの方にお喜びいただけるよう宅配対応にも注視してきました。梱包方法や使用資材を幾度となく試験し、さまざまな色味や形がある中輪から小輪の胡蝶蘭を使用することで、幅広い宅配に対応可能となりました。
小分けする前はボリューミーな寄せ植えとして楽しめる。
―おすすめの楽しみ方はありますか?
山村 このタイプの胡蝶蘭は一年中楽しめるだけでなく、上手にお手入れすれば1ヶ月ほど華やかさを保ちます。シェアプランツは胡蝶蘭の色を選べるだけでなく、観葉植物を組み合わせられる点も魅力です。仲間同士や空間で「花をシェアできる」商品として、多くの方にお届けできればと思っています。法人様の場合、幸せをお裾分けするようにスタッフの方々でお花を分け合うケースがあります。個人のお客様は暮らしやすさを考慮し、リビングや玄関、テーブルに少しずつ彩りを加えていくのがおすすめです。
そのまま飾るのはもちろん、いろいろな空間を彩れる喜びは新感覚。
―今後の展望をお聞かせください。
山村 コロナ禍ではオフィスや店舗向けの需要が落ちた一方で、ご自宅で植物を楽しむ方が増えました。しかし、どんなに便利でもリモートではお花の香りを伝えることはできません。会社としては「五感」に訴えられる花と緑の良さを再確認し、より多くの人の暮らしやすさ・働きやすさに繋げていきたいと確信しました。
シェアプランツは容器のリサイクル性をはじめ、お花の魅力に環境保護の観点を含めて商品化したものです。商標・意匠も取得した独自性のある商品を、世の中でSDGsが推奨されはじめる以前に開発できたことも弊社の自信となりました。
お花には季節を感じられるものからお祝いの品まで豊富なバリエーションがあり、プリザーブドフラワーなど時代のニーズに合う商材も求められています。我々はこれからも花と緑を融合させて、お互いの魅力を引き出す仕事をしていきたいと思います。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「シェアプランツ 胡蝶蘭 ミックス M4」(サイズ:高さ約50cm)
価格:¥18,700(税込)※別途送料
店名:第一園芸オンラインショップ(9:30~17:30)
定休日:土日祝・年末年始 インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.daiichi-engei.co.jp/ec/CSfLastGoodsPage_001.jsp?GOODS_NO=41528
オンラインショップ:https://www.daiichi-engei.co.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
山村勝治(第一園芸株式会社 代表取締役社長)
1963年、神奈川県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業。1987年に三井不動産株式会社へ入社、長年にわたり住宅事業に携わる。2023年、第一園芸株式会社の代表取締役社長に就任。趣味はバレーボール。
<文/マスダアヤノ MC/髙橋美羽 画像協力/第一園芸>