今回、編集長のアッキーが注目したのは、沖縄の香りを楽しみながら牛乳由来の成分で保湿できる「Chi-Chi ミルクハンドクリーム」です。創業100年を超える株式会社宮平乳業が手掛けました。同社の4代目代表取締役に就任した宮平隆一氏に取材陣がお話を伺いました。
心も手肌もうるおう牛乳屋さんのスキンケア「Chi-Chi ミルクハンドクリーム」
2024/09/30
株式会社宮平乳業 代表取締役の宮平隆一氏
―御社の沿革や代表となった経緯を教えてください。
宮平 宮平乳業を創業したのは曽祖父です。久米島で育った曽祖父は開拓民として北大東島へ移り、乳業を始めました。その後、2代目である祖父が北大東島から糸満市へ事業を移転し、3代目である父が工場を大きくしていきました。
このように我が家は世襲制だったのですが、すぐに家業に就くことは考えておらず、高校卒業後はダイビングのインストラクターの資格を取得。その後インストラクターをしながら大学に通ったのです。
大学卒業後は家業に携わる前に、本土の協力会社で乳業の修行を積みました。本格的に宮平乳業の仕事に就き家業を継いでいったのは、この後、沖縄に戻ってからです。
―なぜ新商品にハンドクリームを?
宮平 「Chi-Chi ミルクハンドクリーム」を開発した理由は、まず創業100周年に際して「食品以外の新しい商品を作ってみよう」という話が出たこと。もうひとつの理由は、酪農業界の抱える課題解決につなげたいという思いがあったためです。
牛乳の需要は夏場と冬場でバランスが崩れます。夏は需要が多いのに対し、冬は学校給食が休みに入るなどの理由で需要が落ち込む。その結果、冬場は牛乳が余ってしまうのです。
この牛乳を安売りしたり捨ててしまったりせずに、賞味期限の長い商品を開発できないかと考えました。その結果、開発した商品のひとつがハンドクリームなのです。
「Chi-Chi ミルクハンドクリーム」には
宮平乳業の牛乳から抽出したホエイをたっぷりとブレンド。
乾燥しやすい手肌にしっとりとうるおいを与える。
―初めて乳製品を化粧品に変えるということで、苦労された点は?
宮平 食品メーカーである私たちにとって、化粧品は全くの未知の領域だったため、何からどう手をつけていいのかわからず、専門家に相談しながら人気商品の傾向などの市場調査をおこないました。使用感や香りにこだわったため何度も試作を行いました。
開発を始めてから実際に商品化するまでかかった期間は約1年。実は、今回ご紹介する商品は第2弾なのです。「飲むミルク」で皆様の健康を守ってきた宮平乳業だからこそお届けできる「ぬるミルク」としてのハンドクリームをお作りしました。
心を解きほぐす香りとサラリとしたテクスチャーが大きな魅力。
べたべたしにくいから夏場のハンドケアも快適だ。
―3つの香りのラインナップが生まれた背景は?
宮平 香りを選定する上で重視したのは「体に優しいこと」です。そこで香りは天然由来のものだけを使おうと決めていました。沖縄の素材にこだわった結果、シークヮーサーと月桃、タンカンの3種類を使うことに。そこへ天然由来の精油をブレンドし、3つのラインナップが生まれました。肌が敏感な方や赤ちゃんからご年配の方まで、幅広い層に使っていただけるような優しい処方を実現しています。
シリコン・パラベン・エタノール・鉱物油・合成香料・合成着色料
・紫外線吸収剤・石油系界面活性剤はすべて無添加。
―一番人気の香りは?
宮平 「Chi-Chi」シリーズの中で、一番人気なのは「シークヮーサー&ライム」の香りです。パッケージはグリーンとあか色で、牛の顏のモチーフをデザインしています。
この香りは開発段階から、「朝に使用するイメージ」を想定していました。本当にフレッシュですっきりとした印象の香りなので、朝やお風呂上がりにおすすめです。
「ゲットウ&ゼラニウム」は華やかでほんのりスパイシー。
「タンカン&イランイラン」はさっぱりとした柑橘と上品な花のブレンド。
気分を切り替えたいときに使い分けるのもおすすめ。
―3本並べると牛の絵になるパッケージがすごくかわいいですね。
宮平 「地元の皆様と一緒に作り上げたい」という思いがあったので、このデザインは一般の方にアイデアを公募し、その中からグランプリに選ばれた絵を糸満市出身のデザイナーがパッケージに仕立てました。
デザインの色は、糸満の伝統行事である糸満ハーレーを元にしています。糸満ハーレーは、手漕ぎのボートで各地域が競い合う勇壮なお祭りで、ピンクと緑、紫、赤といったチームカラーがあり、それをパッケージに落とし込んでいます。
―沖縄の香りを感じ、思いを馳せながら使える。まさに沖縄感あふれるハンドクリームですね。
宮平 コロナ禍で沖縄に来られなかったお客様から、「ハンドクリームを使って、沖縄の香りだけでも楽しめた」というお声をいただくこともありました。パッケージだけでなく、沖縄らしい自然の香りと、暑い土地でも使いやすいさっぱりとしたテクスチャーにもこだわっています。使うたびに、南国・沖縄を感じていただけたら嬉しく思います。
ハンドクリームと同じ香りのラインナップ「Chi-Chi ミルクフェイスパック」。
沖縄の強い紫外線によりダメージを受けた肌にうるおいを与える。
―最後に御社の今後の展望を教えてください。
宮平 宮平乳業としては、他社とは一味違ったことにチャレンジしたいと考えています。その一環として、サプライチェーン全体の改革にも取り組んできました。牧場の方から本格的に変えていきたいという想いがあって、M&Aを実施したり、配送部門を分社化したり。この8年間で多角化を進めています。
私自身が仕事をする上で大切にしてきたのは「楽しむこと」。これからも自分だけでなく、社員とともにみんなで生き生きと楽しく働いていきたいと考えています。
―素敵なお話をありがとうございました!
「Chi-Chi ミルクハンドクリーム 3本ギフトセット」(30g×3本(3本セット)、ギフト箱 ※単品販売あり)
価格:¥4,500(税込)
店名:宮平乳業公式オンラインショップ
電話:098-994-2768(10:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://miyahiranyugyo.shop/items/641cf6d2508a10006e8a5213
オンラインショップ:https://miyahiranyugyo.shop/
「Chi-Chi ミルクフェイスパック 3種の香りセット」(25ml/1sheet×3 ※単品販売あり)
価格:¥1,500(税込)
店名:宮平乳業公式オンラインショップ
電話:098-994-2768(10:00~17:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://miyahiranyugyo.shop/items/659cf2f5e6335d0030fc596a
オンラインショップ:https://miyahiranyugyo.shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
宮平隆一(株式会社宮平乳業 代表取締役)
1983年沖縄県糸満市生まれ。2008年に宮平乳業に入社。入社後は本土の乳業・飲料メーカーで2年間の修業期間を経験し、社長付として経営を学ぶ。2016年に4代目の代表取締役に就任し、100年以上続く老舗乳業メーカーのトップとして、伝統を守りながらも新たな挑戦を続けている。
<文/西村初音 MC/菊地美咲 画像協力/宮平乳業>