仕事や勉強中はもちろん、日常のメモ書きに最適な「付箋(ふせん)」。紙裏の一部にのりが付いていて、目につく場所にペタペタ貼ればとても便利です。今回、編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは「オリジナル付箋紙 ふせんdeケーキ」。まるでケーキのようなかわいらしい付箋です。商品の魅力や誕生秘話について、丸石製紙株式会社 代表取締役社長の石村浩氏に取材陣がお話をうかがいました。
まるでケーキだけど食べられない?ギフトにもぴったり「オリジナル付箋紙 ふせんdeケーキ」
2024/08/23
丸石製紙株式会社 代表取締役社長の石村浩氏
―会社の沿革と社長のご経歴を教えてください。
石村 戦後間もない1948年、私の祖父が所有する山の木を使い、パルプの製造業を始めました。製紙業になってからは、書道用紙を中心とした製紙や付箋紙などの紙加工がメイン事業となっています。
私は2人の姉を持つ長男として育ったことから、必然的に家業を継ぐ流れとなりました。車が好きだったため、家業へ入る前に自動車関連会社で多くの経験を積めたことも大きいです。4代目に就任してからは先代より続く「真面目なモノづくり」を心がけ、自治会や経済団体といった地域の活動にも注力しています。
―地域活動にはどのような思いがありますか?
石村 現在は愛媛県書道紙連合会の会長を務めるほか、四国中央市で開催される「書道パフォーマンス甲子園」のPR活動を企業で担い、書道展にも協賛という形で関わっています。人口が減り続ける中で、「書道人口だけは減らさないように」という思いから地域の皆さんにアピールしています。若い世代にも書道をやっていただき、学校を卒業してからもずっと続けてほしいと願っています。
―付箋紙を作り始めたのはいつ頃でしょうか。
石村 付箋紙の製造は約20年前にスタートしました。当時取り扱っていたトイレットペーパーが大手企業に敵わず、生活様式の変化にともない障子紙の需要も落ちたため、新しい柱を作る必要があったのです。今までと同じルートで販売できる新商品として思いついたのが「付箋紙」でした。社員の半数が付箋紙の存在を知らないほど、まだ世間に浸透していないアイテムということで今後の伸びしろを感じました。
―「オリジナル付箋紙 ふせんdeケーキ」。開発のきっかけは?
石村 いろいろな印刷技術がある一方で、商品展開に限界を感じていたところ「タオルケーキ」にヒントを得ました。「ケーキに見立てた付箋を作ったらかわいいのでは?」という発想です。十数年前に開発が始まり、社内の女性陣が中心となってデザインを決めました。付箋の色でクリームやスポンジ生地にあたる部分を表現し、ケーキ断面の配合も工夫しています。一番上の飾りもすべて手作りです。購入した方やギフトとして受け取った方が笑顔になれるアイテムを目指しました。
ラッピングもかわいいので、眺めているだけで気分が上がる。
カラーは左から、青りんご・ぶどう・アプリコット。
―付箋としての特徴はありますか?
石村 付箋作りに参入した当時は、環境と人にやさしい水性のりを使用するメーカーとしてご注目いただきました。弊社の付箋はのりの厚みがほぼないことが特徴で、断面の美しさは「ふせんdeケーキ」の仕上がりにも生きています。ネット限定販売という希少性の高さもポイントです。発送する際はケーキの飾りが傷まないようにクッション材でフォローしています。
フィルムを外すと上質な付箋が。色合いのバランスも良く、用途で使い分けられる。
―お客様からの反響もお聞かせください。
石村 昇進祝いや退職時のギフトなど、プレゼント需要が高い商品です。同僚へプレゼントしたお客様は「かわいくて使うのがもったいない」と喜ばれたそうです。デスクに飾っておきたくなるアイテムですが、弊社としてはやはり付箋としてご活用いただけると嬉しいですね。ケーキの飾りを残しながら使うのがおすすめです。オフィスだけでなく、一般のご家庭や学校でも楽しんでいただければと思います。
―今後の展望について。
石村 書道用紙を使用する人の数をできるだけ確保しつつ、付箋に続く新しい柱を見つけなければいけません。次世代を担う社員が新商品開発に携わり、自分たちが作り上げたものが今回のような形でメディア取材を受ける未来を願っています。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「オリジナル付箋紙 ふせんdeケーキ」(サイズ:25×75mm、カラー:アプリコット、青りんご、ぶどう)
価格:¥600(税込)
店名:かみ処 MARUISHI
電話:0896-58-6898(9:00~16:00)
定休日:土・日・祝日 インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/mpf/c/0000000172/
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/mpf/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
石村浩(丸石製紙株式会社 代表取締役社長)
1963年、愛媛県生まれ。自動車関連会社を経て、1987年に丸石製紙株式会社へ入社。2008年に同社の代表取締役社長に就任。地域の活動にも注力している。
<文・撮影/マスダアヤノ MC/木村彩織 画像協力/丸石製紙>