伝統の美濃和紙×モダンデザイン!おしゃれな祝儀袋「St.Japonism GIFT ENVELOPE」

2025/03/10

今回編集長アッキーが注目したのは、伝統的な美濃和紙とモダンなデザインが出合ったおしゃれな祝儀袋「St.Japonism GIFT ENVELOPE」です。この商品を取り扱うのは、三重県津市で120年以上の歴史を持つ紙の専門商社・ミフジ株式会社。文具の販売にも力を注ぐ代表取締役・三藤友喜氏に、商品の魅力や事業にかける思いを取材陣が伺ってきました。

ミフジ株式会社 代表取締役の三藤友喜氏

ー御社は120年という長い歴史をお持ちだそうですね。

三藤 創業は1904年、昨年で120周年を迎えました。紙業界に入ってからは私で5代目になりますが、実は三藤家の商売の歴史はもっと古く、江戸時代から続いています。

ー事業内容をお聞かせください。

三藤 弊社は紙卸商、紙の専門商社です。役所や印刷会社など法人向けの卸売業が中心です。特殊な用途の紙から一般的な紙製品まで幅広く取り揃えています。通常は何の印刷もされていない白い紙を卸すのですが、最近はパッケージや包装紙などのデザインもお引き受けしています。私自身、デザインするのが好きなので、それを活かせるように頑張っているところです。

また小売業として、筆記具・文具・和紙・洋紙・書道用品・雑貨などの販売もしています。業態として最も近いのは「文具店」ですが、母体が紙屋ですので普通の文具店とは一味違います。紙の種類が豊富なのはもちろん、卸売時に出る端材を活用して試し書きコーナーを設けたり、紙の特性を活かした実験的な取り組みをしたり。そういった「紙屋」ならではの特徴を大切にしています。

店舗では三重県の焼き物など、文具以外の地元の逸品も展示販売。
新しい「出合い」と「発見」を生み出す場として、さまざまなイベントも行っている。

ーオンラインショップは社長が始めた取り組みだそうですね。

三藤 そうなんです。大学卒業後、東京で2年働いてから帰ってきたのですが、そのときに先代である父から言われたのが、既存の業務を手伝うのではなく、新規事業をやりなさいということでした。当時まだ20代前半で何のスキルも人脈もありませんでしたから、どうしたものかと考え、辿り着いたのが拡販のためのEC事業。コーディングを一から独学で学びホームページを立ち上げたり、オンラインショップを開設したりしました。

―取り扱う文具のセレクトには、どのようなこだわりをお持ちですか?

三藤 付加価値を提供できるようなラインナップを意識しています。たとえば、凝ったデザインの商品や、カタログには載っていない海外製品などです。私が買い付けたものもあれば、スタッフが選んだものもある雑多な品揃えですが、これからはさらに厳しい目で選び抜き、一貫性を持たせたセレクションにしていきたいと思っています。

ギュッと結ばれた水引の力強さが印象的!おしゃれな祝儀袋「St.Japonism GIFT ENVELOPE」レギュラータイプ。

―美濃和紙の祝儀袋「St.Japonism GIFT ENVELOPE」もそうしてセレクトされたもののひとつなのですね。この商品の魅力をお聞かせください。

三藤 従来の祝儀袋って、格式ばったデザインが多いですよね。なかなかこういうおしゃれなデザインに振り切った祝儀袋は少ないので、とくに若い世代の方にとって大きな魅力になると思います。機械漉きの美濃和紙を使っていて、デザインのパターンは2通り。太い綱の水引をあしらったレギュラータイプと、細く繊細な水引のスマートタイプがあります。

美濃和紙の素材感や絶妙なカラーリングも素敵!

―オリジナル商品の開発もされていますね。

三藤 そうですね。紙製品については自社オリジナルの商品も開発しています。ちょうど今、創業120周年を記念したオリジナルノートを製作中なんですよ。三重県の特徴的なモチーフをイラストで表現した、地域色豊かなデザインになる予定です。

今後は、120年前のデザインをベースにした復刻商品の開発ができないかと考えています。うちには、今はなきメーカーさんのロゴや看板などが残っているのですが、そのデザインが今の言葉で言うとめちゃくちゃ“エモい”んですよ。商標の使用許諾が必要なら、そのあたりも確認しつつ展開していけたらいいなと思っています。

細く繊細な水引をあしらったスマートタイプも人気。

ー実店舗での取り組みについても教えてください。

三藤 2023年夏にリフォームを行ったのですが、その時に考えたのが“より多くのお客様に楽しんでいただける空間づくり”でした。たとえば、紙の端材を壁一面に掛けて自由に落書きできるスペースを設けたり、紙の実験室のような空間を設置したり。水に濡れても使える特殊な紙や、水中でも書けるペンなど、普段目にすることの少ない商品を体感していただける仕組みをつくっています。

あとは、地元企業とのコラボレーションも積極的に行っています。三重県津市にパイロットの工場があって、消せるボールペン「フリクション」を製造しているんです。温度変化で色が変わるその不思議な仕組みを体感できるコーナーをうちの店内に常設しています。そういうことってリアルでしか体験できないじゃないですか。ほとんどのものがネットで買える時代だからこそ、そういう参加型の楽しい店にしないといけないと思っています。

いずれのタイプも「寿」のエンボス加工を施した短冊と無地の短冊、中封筒付き。

ー最後にこれからの展望をお聞かせください。

三藤 「用がなくても立ち寄りたくなる店」を目指しています。紙の面白さや書くことの楽しさを伝えられる場所にしたいですね。ペーパーレス化が進む今、紙ならではの魅力を体験していただき、より創造的な使い方を提案していきたいと考えています。

ー貴重なお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

「St.Japonism セイント・ジャポニズム GIFT ENVELOPE」(レギュラータイプ)
価格:¥726 (税込)
店名:紙・文具の専門店 ミフジ
電話:059-226-9554(9:00~17:30 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/kami-mifuji/030107st-japonism-gift-envelope/
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/kami-mifuji/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>

三藤友喜(ミフジ株式会社 代表取締役)
三重県津市生まれ。明治大学卒業後、東京の企業に2年間勤務したのち、2013年ミフジ株式会社に入社。新規事業としてECサイトを立ち上げ、デジタルマーケティングを推進する。2020年、先代である父の急逝により5代目として経営を継承。120年の伝統を守りながら、新たな価値の創出に挑戦している。

<文・撮影/野村枝里奈 MC/田中香花 画像協力/ミフジ>

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