京都の自然や季節の移ろいを表現。伝統の半生菓子を「おせち菓子」に
髙野屋貞弘は、昭和2年創業の老舗和菓子店。熟練の職人がひとつひとつ手づくりする京菓子が評判で、代表的な銘菓は四季折々の風物をかたどった「半生菓子」です。和菓子は、お菓子の水分含量と保存性で、生菓子、半生菓子、干菓子に分類され、半生菓子は、水分を30%以内に抑えることで、生菓子よりも日持ちするのが特徴。代表的な半生菓子には、成形した餡や羊羹にすり蜜の衣をかけた「松露(しょうろ)」、泡立てた卵白を寒天で固めた「鳳瑞(ほうずい)」などがあります。髙野屋貞弘では、素材や技法の研究を重ねることで、生菓子のようなかたちと彩りで、やさしい口あたりの半生菓子の逸品を生み出してきました。この菓子づくりの伝統により、お正月の膳にふさわしい「おせち菓子」が可能になったのです。
「おせち菓子」は、黒の漆塗り風のシックなボックスで届けられます。ふたを開けると、あざやかな彩りのお菓子がいっぱい。形のいい伊達巻は、鳳瑞に桂皮末(シナモン)を塗ってかたどったもの。濃い桃色と白の鯛は、餡を包んで型押しした落雁。羊羹をゼリーで包んだ昆布巻き、餡玉でこしらえた焼き栗やそら豆・・・などなど、おせちの祝い肴が見事にお菓子で表現されています。栗はほっくりとした食感そのまま、きちんと巻き上げた伊達巻はやさしい味。薄化粧のようにグラニュー糖をまとったゼリーもほどよい甘さで、考え抜かれた食感、品のよい味わいは、京都の伝統菓子ならでは。
「おせち菓子」は、お年始に持参するほか、大切な方に元旦から楽しんでもらえるよう、年内の配送を手配するのもいいですね。自宅用にお取り寄せすれば、お正月の団欒がより楽しくなります。お年始に来てくださった方へのおもてなしにもぴったり。「栗は何でできているかしら」「昆布巻きはどんなお菓子?」と会話が弾みそうです。