奥ゆかしい甘さが魅力の和菓子は、和食同様に世界中から注目を集めている日本が誇るスイーツ。その原点ともいえるあんこを極めた匠の技と味を訪ねて。
贈り物に、手土産にしたい。 和菓子の匠がつくりあげた“究極のあんこ”
こだわり抜いた材料と日本一の技術が織りなす日本一の逸品
口に入れた瞬間に、ふわりと口に広がる上品な甘さ、まろやかなあんの風味や口どけのよさで、いちど食べたら忘れられないといわれる『究極のあんこ』――。このあんこは、厳選された材料と和菓子の匠の技がうみだした逸品。
「つくったきっかけは、ある有名タレントさんからの“おいしいあんこが食べたい”という依頼を受けて、それならば“究極”の材料にこだわろうと」と話すのは、神奈川県横浜市の和菓子店・億万両本舗 和作の店主であり和菓子の匠、山田 強(やまだつよむ)さん。
こだわりの素材として、根幹となる小豆は、ふっくらとした粒で質の高い北海道十勝産を使用し、生産者も限定。その小豆の旨みや風味をひきだす水は、ご自身の出身地で名水と名高い新潟県津南町の天然水。そして、旨みの決め手となる砂糖には、北海道のてんさい大根から採れたグラニュー糖を時間をかけて結晶化させた、最高純度の氷砂糖を用いています。
さらに、“究極”を裏付けるのは、匠の技です。宮内庁御用達の老舗和菓子屋で修業を積み、和菓子界の巨匠と呼ばれる高山石雄氏の一番弟子である山田さんは、TVチャンピオン400回記念『和菓子職人チャンピオン大会』(テレビ東京)で優勝した高い技術の持ち主。
煮詰め具合で甘さもコクも大きく変わるあんこを、気温や湿度といった日々変化する環境を肌で感じながら、常に最上の状態に仕上げるのは長年の経験があってこそ。また、季節を表現した美しい上生菓子は、まさに匠の芸術作品です。
「和菓子の道に入ったのは、甘いものが好きだったからですよ」。好きだからこそ極められた技は、店内に並ぶ約50種類の和菓子にも生かされています。神奈川県指定銘菓『億万両最中』、TVチャンピオン優勝作品『いちご夢桜』(※季節限定商品)なども遠方から買いに訪れる人がいる人気商品です。
「あんこは和菓子というイメージがありますが、ほかの食品にも合うように甘さを控えめにしています」という言葉通り、トーストやアイスクリームはもちろんのこと、意外にもヨーグルトと組み合わせるとその酸味にもなじみ、新たなおいしさが楽しめます。こしあんはクリームのようにふわりと口に広がる、つぶあんは口に入れた途端ほろりと溶けるような口触りで、いずれも雑味も角もないまろやかな甘さ。和菓子の極みともいえるこの味をまずはそのままで、じっくりと堪能して。