酵素や酵母菌がいきた『生味噌』だから、味噌本来の風味や旨み、健康への効果を発揮
株式会社マルモ青木味噌醤油醸造場は、長野市で80年以上の歴史をもつ醸造元。信州の山々を望み、近くに千曲川が流れる自然豊かな環境で、厳選した原料と味噌本来の力を引き出す昔ながらの製法で味噌づくりを行っています。
原料はすべて生産者と契約栽培したもので、米は長野県産か山形県庄内産。大豆は北海道産を使用するほか、近年は自社で種苗管理から生産管理までを行ったオーガニックの大豆も使用しているそう。
「大切にしているのは、つくった畑や田んぼ、つくり手の顔が見えるものであることです。畑にも足を運ぶなど、生産者の方とのつながりが当社の味噌づくりを支えています」と株式会社マルモ青木味噌醤油醸造場技術部の中沢尚人さんは語ります。
現在、市場に出回っている味噌の多くが発酵で容器が膨張したり破れたりするのを防ぐために加熱処理がされていますが、同社は酵素や酵母菌がいきた非加熱の生味噌を貫いているのが大きな特徴です。
「健康へのよい効果や病気の予防など味噌がもつ機能は、酵母菌による発酵によって生まれるもの。加熱処理をすると殺菌されて発酵が止まり、機能もほぼなくなってしまいます。また、酵素の活性が失われることで、味噌漬けをつくっても素材が分解されず、旨みを引き出すことができなくなります」(中沢さん)
発酵・熟成の工程では、数週間程度で熟成させる味噌も多い中、同社では4~6か月間かけて熟成させる温醸造を守っているほか、仕込んだ大豆と米を約1年間じっくり熟成させる天然醸造の味噌づくりも行っています。