鳥取の海からの贈りもの 株式会社魚倉の絶品「白イカ」、岩ガキ「夏輝(なつき)」

鳥取の海からの贈りもの 株式会社魚倉の絶品「白イカ」、岩ガキ「夏輝(なつき)」

2022/09/26

春夏秋冬、それぞれ旬の美味なる魚介に恵まれた鳥取県。沖合では、対馬暖流と山陰沖に分布する冷水がからみ合い、プランクトンや小魚が豊富、そして沿岸には、大山をはじめとする緑豊かな山々から栄養分豊富な水が流れてくることから、おいしい海の幸が育まれるといいます。今回、編集長アッキーが気になったのは、その鳥取発の新鮮な魚介を届けてくれると評判の、株式会社魚倉。自慢の品々について、アッキーに代わり取材陣が同社専務・高垣弘氏にうかがいました。

株式会社魚倉 専務取締役の高垣弘氏
株式会社魚倉 専務取締役の高垣弘氏

―鮮度、品質とも抜群だとのウワサです。まずは、創業に至る経緯をお聞かせいただけますか?

高垣 弊社社長の大平雄吾と私は、もともと鳥取県漁協に勤めていました。脱サラコンビです。2012年に大平が個人事業として魚介類の仲買を始め、2014年の夏に、株式会社魚倉としてスタートしました。漁協でも、大平と私は市場のせりに参加して魚を買い付け、飲食店さんや同業他社、つまり鮮魚店に卸す仕事に携わっていて、その仕事の面白さ、楽しさを知り、さらに新しい挑戦をしたいと、独立したのです。まあ、若気の至りといいますか……(笑)。

―というと、ご苦労があったのでしょうか。

高垣 もちろん、最初から順調にいくとは考えていませんでしたが、これくらいは売れるだろうなと見越していた以上に、売れなかったのです。たとえば人気の白イカも、今は1日に何十箱も売れますが、当時は1箱がやっと。販路も今ほどなかったですし、そもそも
「魚倉」が認知されていなかったので、当然といえば当然なのですが。なので、料理屋さんにチラシをポスティングしたり、直接魚をお持ちして「よかったら、使ってみてください」と飛び込み営業のようなこともしました。そのかいあって取り引きが徐々に増え、当初1人だったパートさんが冬には2人増えるまでに。本当に、地味にコツコツとやってきて、8年が過ぎたなあという感じです。

質がよく鮮度のいいものを求めて、毎朝、鳥取の複数の港をまわります。
質がよく鮮度のいいものを求めて、毎朝、鳥取の複数の港をまわります。
鳥取といえば松葉ガニ、と言われるほど。こちらは鳥取県で水揚げされる中でもとくに大きく、身入りのよい最高級の松葉ガニ「五輝星(いつきぼし)」。※11月解禁
鳥取といえば松葉ガニ、と言われるほど。
こちらは鳥取県で水揚げされる中でもとくに大きく、身入りのよい最高級の松葉ガニ「五輝星(いつきぼし)」。
※11月解禁

―いわゆる業務筋ではなく、一般消費者にはどのように認知されていったのでしょう。

高垣 まずは4〜5年前、ふるさと納税の返礼品として出品し、「おいしかったから」と直接弊社に電話やLINEを通じてご連絡いただいてリピートしてくださる、という形で一般のお客様とのつながりができてきました。その後、インターネットショッピングモールでの販売を始め、自社で独自にインターネット通販を始めたのは4年前です。それによって、全国のみなさんに鳥取の海の幸をお届けできるようになりました。

―会社として、どのような点にこだわっていらっしゃるのですか?

高垣 とにかく、いいものを新鮮なままお届けする、ということです。もともと鳥取の海は、栄養が豊富でおいしい魚介類がたくさん獲れます。そのおいしさをみなさんに味わっていただくには、何よりも鮮度が大事。実は、せり場に並ぶ魚介のすべてが良質で新鮮、というわけではありません。私たちは長年の経験によって培った「目」で、質も鮮度ももっともよいものを見極め、仕入れています。原則として、当日水揚げされたものはその日のうちのみ、販売。現在、倉吉市と鳥取市に店舗があり、業者さんだけでなく一般のお役様にも利用していただいていますが、だいたいお昼には売り切れてしまいます。

―魚倉さんの商品は「とにかく新鮮でおいしい」と言われる理由は、そこにあるのですね。

高垣 通信販売もというか、通信販売こそ鮮度が大切。発送からお届けまで、やはり時間がかかりますから。なので、水揚げがない日はお送りできず、ご注文いただいたお客様をお待たせしてしまう場合もあるのですが、それでも「とれたて」にこだわります。結果的に、お客様にも満足していただけると信じています。また、弊社の強みは鳥取の海の東から西まで、魚介類を網羅していること。鳥取県は東から西まで横長で、多くの港が点在していますが、せりを行う港は、東の賀露(かろ)港、網代(あじろ)港、田後(たじり)港、そして西の境港(さかいみなと)、赤碕(あかさき)港の5つ。そのすべての港でせりに参加する権利を持っている会社は2社しかなく、弊社はその1つなんです。同じ鳥取の海といっても、やはり地域によって獲れる魚介も違いますし、同じ魚介でも味が違います。そのほとんどを網羅し、鳥取の魚介類のおいしさのすべてをお届けできる、というのが弊社の自慢です。

アジ、甘鯛、サバ、ヒラメ、カレイ、真鯛、ハタハタ……と、鳥取の港にはさまざまな魚が水揚げされます。
アジ、甘鯛、サバ、ヒラメ、カレイ、真鯛、ハタハタ……と、鳥取の港にはさまざまな魚が水揚げされます。

―ご自慢の商品の中から、今回ご紹介いただくのは岩ガキと白イカですね。まずは岩ガキについて教えていただけますか?

高垣 カキといえば一般的には冬の味覚ですが、鳥取の岩ガキは夏が旬です。鳥取の海は栄養豊かなだけでなく、きれいなんです。そこで育つ岩ガキはミルクが濃厚で、いい香りがします。言葉で表現しにくいのですが、海臭さではなく、海のいい香りが、鼻をすっと抜けていきます。さらに、今回ご紹介するのは「夏輝(なつき)」といって、鳥取産の岩ガキの中でも、殻の長さが13㎝以上という、希少なものです。

鳥取県産天然岩ガキ【夏輝】1kg(3個)。見よ、この堂々たる姿! 殻を開けるのがむずかしいという人は「上蓋開け」を指定すれば、上蓋を取って送ってもらえます。
鳥取県産天然岩ガキ【夏輝】1kg(3個)。見よ、この堂々たる姿!
殻を開けるのがむずかしいという人は「上蓋開け」を指定すれば、上蓋を取って送ってもらえます。

―おすすめの食べ方は?

高垣 もちろん生のまま、あるいは酒蒸しにして召し上がっていただくのもよいのですが、個人的にはカキフライがおすすめです。普通のカキでつくるカキフライもおいしいですが、岩ガキのフライは身がしっかりしていてジューシー。ちょっと贅沢のような気がしますが、絶品です。「夏輝」以外の、小さめの岩ガキでつくってもおいしい。ぜひ、試してみてください。

身がぷっくり、しっかりしていて食べごたえ十分、お腹も大満足。濃厚な味なので、レモンを絞ってかけるだけでおいしいです。
身がぷっくり、しっかりしていて食べごたえ十分、お腹も大満足。
濃厚な味なので、レモンを絞ってかけるだけでおいしいです。
高垣専務おすすめの、岩ガキフライ。なんと贅沢、でもぜひお試しを!
高垣専務おすすめの、岩ガキフライ。なんと贅沢、でもぜひお試しを!

―もうひとつの、白イカにはどのような特徴があるのですか?

高垣 白イカは、いわゆるケンサキイカのことです。多くの種類があるイカの中でも、もっとも甘みが強いと思います。白イカは日本海沿岸のあちこちで獲れますが、鳥取の港に水揚げされるものはとくに甘みが強く、肉厚なのが特徴です。鮮度がいいうちはコリコリとした食感が楽しめ、1日置いたり、冷凍するとさらに甘みが増しますよ。なお、加熱しても身が固くならないことも白イカの特徴です。私としては刺し身がおすすめですが、天ぷらや煮物、炒め物にしてももちろんおいしいですよ。

白イカ(ケンサキイカ)生1kg(3本)。真っ赤な皮を向くと、真っ白な身が出現。 新鮮なので、剣のように身が固く、先がとんがっています。
白イカ(ケンサキイカ)生1kg(3本)。真っ赤な皮を向くと、真っ白な身が出現。
新鮮なので、剣のように身が固く、先がとんがっています。
まずはお造りで。身が締まっているので、素人でもけっこうキレイに、おいしそうに切ることができてうれしい。
まずはお造りで。
身が締まっているので、素人でもけっこうキレイに、おいしそうに切ることができてうれしい。
漬けにして、お酒のアテに。鳥取のお酒「辨天娘」のお燗によく合います。
漬けにして、お酒のアテに。鳥取のお酒「辨天娘」のお燗によく合います。
エンペラとゲソを食べやすい大きさに切り、マヨネーズ+ピザ用チーズ+パン粉+パセリを混ぜたものをかけて、オーブントースターで10分。こちらは白ワインにぴったり。
エンペラとゲソを食べやすい大きさに切り、
マヨネーズ+ピザ用チーズ+パン粉+パセリを混ぜたものをかけて、オーブントースターで10分。
こちらは白ワインにぴったり。

―日本人の「魚離れ」が進み、とくに子どもはあまり魚を食べたがらないと言われますが、その点をどう感じていらっしゃいますか?

高垣 三つ子の魂ではありませんが、小さい頃からおいしい魚介を食べていれば、大人になってもずっと魚介好きでしょう。子どもの舌は大人の舌よりもずっと正直で、おいしければ黙っていても食べます(笑)。私の子どもにも、小さいときから魚介を食べさせていましたが、カレイなどもちゃんと骨をはずして食べていました。子どもにこそ、本当においしい、いいものを食べさせてあげてください!

―最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

高垣 「魚倉」の名前も鳥取県ではだいぶ認知されてきたように思いますが、それも業者間の話です。一般のお客様、鳥取以外のお客様にも知っていただけるように努力していきたい。そのためには、朝一番で仕入れた商品を、できる限り早く、お客様にお届けできるよう体制を整え、全国の、ひとりでも多くの方に鳥取の新鮮な海の幸を堪能していただきたいと願っています。

―おいしい情報、そして素敵なお話をありがとうござました!

「鳥取県産天然岩ガキ『夏輝(なつき)』」(1kg【1〜3個】)

「鳥取県産天然岩ガキ『夏輝(なつき)』」(1kg【1〜3個】)
価格:¥2,800(税込)
店名:魚倉
電話:0857−29−7171(9:00〜17:00 日・祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.uokura.net/c/kai/iwagaki-natuki
オンラインショップ:https://www.uokura.net

「白イカ(ケンサキイカ)」(生1kg【3〜5本】)

「白イカ(ケンサキイカ)」(生1kg【3〜5本】)
価格:¥4,000(税込)
店名:魚倉
電話:0857−29−7171(9:00〜17:00 日・祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.uokura.net/c/ika/shiroika
オンラインショップ:https://www.uokura.net

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
高垣弘(株式会社魚倉 専務取締役)

1981年鳥取県生まれ。鳥取県漁協に入社し約7年勤め2012年現、大平社長と共に魚倉を立ち上げ2014年株式会社魚倉を設立。同時に専務取締役就任。2014年10月には鳥取県賀露港の仲買権利取得をはじめ、2016年7月には境港、2017年2月には赤碕港、2018年には田後港、2022年4月には網代港と鳥取全域の権利を取得。
現在は倉吉市に本店、境港市に事業所、鳥取市に営業所があり鳥取県全域で販売に注力している。

<文・写真/鈴木裕子 画像協力/魚倉>

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