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いつでも手間なく簡単に!特殊凍結で獲れたて魚介の鮮度をそのまま閉じ込めた「漬け丼3種セット」

2022/09/27

手間は掛けたくないけれど、おいしい魚が今すぐ食べたい!そんな欲望を満たしてくれる最高のお取り寄せグルメを発見しました。つくり手は、豊後水道に面した漁業のまち・大分県佐伯市で古くから水産加工業を営む株式会社やまろ渡邉さん。冷凍庫から取り出してサッと解凍するだけで、獲れたての鮮度そのままに味わえる3種の「漬け丼」を届けてくれます。今回は、代表取締役会長である3代目・渡邉正太郎氏に、漬け丼をはじめとする“ものづくり”にかける想いを伺いました。

株式会社やまろ渡邉 代表取締役会長の渡邉正太郎氏
株式会社やまろ渡邉 代表取締役会長の渡邉正太郎氏

―創業は明治41年(1908年)。110余年もの歴史があるのですね。当初から水産加工をなさっていたのでしょうか?

渡邉 弊社は、初代である祖父が21歳のときに創業した会社です。その当時は、魚を薪火にかけてボイルして天日で干したり、自家製の塩を使って塩蔵品をつくったりしていました。水産物加工のなかでも、初代は干物のような火を通して食べる加熱食品が中心でしたね。今も変わらず干物をつくっていますが、より手軽に食べられる非加熱食品や、時短に役立つ加工食品の開発にも力を入れるなど、時代のニーズにあわせて進化しています。

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瀬戸内海からの海流と黒潮がぶつかり合い、
豊かな漁場を育む豊後水道。

―長い歴史のなかで、転機となった出来事はありますか?

渡邉 わたし自身は高校を出てすぐ家業に入ったんですが、その10年後、28歳くらいのときに、世の中で一部の食品添加物に含まれる発がん性物質が問題視され始めたんです。正直なところ、その頃はわたしたちもそういった添加物を使っていました。でも、危険だよとか、リスクがあるよ、と言われ始めたことをきっかけに、全部断ち切ったんです。
将来、自分の子供や孫たちに万が一のことがあってはいけないし、20年後、30年後に後悔するようなことは、ものづくりをする者としてやりたくないな、と思ったんです。やっぱり食っていうのは、人間の身体を形成するものですから。やまろの干物を食べていてよかったね、って思ってもらえるようなものづくりをしたい。そう思って、舵を切ったわけです。

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佐伯市米水津で創業110余年。
真摯なものづくりを受け継いでいる。

―商品のアイデアが生まれるのは、どんな時ですか?

渡邉 たとえば、わたしが結婚して子供ができたとき、夏休みになるとうちの工場で“干物BBQ”をやっていたんです。あじの開きを焼くと、骨のついていないほうは子供たちもよく食べるんですけど、中骨があると手をつけないんです。それなら、あらかじめ中骨を取り除いた干物を商品化しようとか、そんな感じでものづくりをしています。人に食べてみたいと思ってもらえるようなものを、どうにかしてつくれないかなと、常々考えています。

―水産庁認定の「お魚かたりべ」として、魚食普及のための食育活動もされているとか。

渡邉 大分の子供たちは、大分の魚で育ててあげたいと思っているんです。地元の魚を食べて育てば、将来都会に出ても「たまには魚を食べに帰りたいね」って帰省してくれたり、お取り寄せで食べてくれたり、そういう風になってもらえるかなという期待をもって、お魚かたりべの活動をしているんです。
ただ、これまで20年ほど魚を食べようねって子供たちに語りかけてきましたが、魚食普及は遅々として進んでいません。子供たちの反応は悪くないのになぜだろうと思ったら、親御さんが「調理が面倒」「料理方法がわからない」といった理由で魚料理をつくらないそうなんです。家庭で倦厭されてしまうと、子供たちも食べる機会がありませんよね。

―たしかに、魚料理は手間がかるというイメージがあるかもしれません。

渡邉 それはやっぱり、わたしたち提供する側の責任だと思います。そこで今、力を入れているのが、小さいお子さんをお持ちの親御さんに魚を好きになってもらおうというプロジェクトです。それにはまず我々が、手軽に楽しく調理してもらえるような商品をつくり上げないといけないと思っています。

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ネットショップで購入すると付いてくるレシピブック。
干物を使ったレシピがたくさん紹介されている。

―漬け丼シリーズは、簡単にお魚が食べられる商品のひとつですよね。このシリーズは、地元の郷土料理「あつめし」から生まれたのだとか。

渡邉 「あつめし」というのは、漁に出たときに漁師たちが船上で食べるまかない料理です。獲れた魚を刺身にして、船ごとに味の違う醤油だれをかける。それをアツアツのご飯にのせて、お茶をかけてかきこむんです。家庭の食卓にもよく上る郷土の味ですね。
実は、はじめに商品化したのは漬け丼ではなく、“たれ”のほうなんです。きっかけは友人の何気ない一言でした。「妻があつめしをつくるんだけど、毎回味が違う。市販のタレがあれば便利なのにね」と言うので、それじゃあつくってみるかということで、醤油屋さんと一緒に「あつめしたれ」を開発しました。船ごとに異なる味をどう再現するかが難しかったんですが、やっぱり自分の身体に馴染んでいるのは渡邉家の食卓に出ていた母の味だったので、それをベースに仕上げました。甘みが強めなんですが、だからこそ魚とのバランスが非常に良い。今ではおかげさまで、地域のレストランでも使ってくださっています。

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新鮮な魚をタレに漬け込んで、
特殊技術で急速冷凍した漬け丼シリーズ。
「漬け丼3種セット」は、たい・ぶり・あじの3種各2袋入り。
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アツアツのご飯にのせて
そのまま食べても、お茶漬けにしても◎!
「黄身を添えてもねっとりとしておいしいですよ」と渡邉会長。

―「漬け丼3種セット」にも、このタレを使用されているのですか?

渡邉 はい。あつめしたれをベースにした特製ごまだれに、たい・ぶり・あじを漬け込んでいます。このごまだれ漬け丼は、社員のアイデアから生まれたんですよ。あつめしたれにぶりを漬け込んだ「あつめし」という商品があるんですが、それを社員が持ち帰り、すりごまを入れて子供に食べさせたところ、非常に味が良くて子供がたくさん食べたと。それで「会長、ごまだれで作りましょうよ」という話になったんです。わたしは新しい商品が大好きなんで(笑)、さっそく調理室で試験的につくってもらいました。

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あつめしたれに焙煎度合いの異なるごまを
ブレンドした濃厚な味わい。
ごまの香りとコクが食欲をそそる。

―5分から10分、流水につけて解凍するだけという手軽さが嬉しいです。

渡邉 実をいうと2年前、この漬け丼3種セットで、全国の水産加工組合連合会の品質審査会で水産庁長官賞と、主婦のみなさんが審査する主婦大賞をダブル受賞しているんです。味もいいし、時短もできるし、これがあったら便利でいいねって。そういうところを評価してくださったようですね。

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カラフルでかわいらしいパッケージは、
ギフトとしても喜ばれそう。

―魚のコリコリとした食感は、新鮮な証拠ですよね。鮮度を保つために大切にしていることは何でしょうか?

渡邉 いかに早く凍らせるか、ということですね。通常の冷気での冷凍よりも6倍から10倍早い、アルコールブライン凍結で急速冷凍していますので、たいの漬け丼だと約10分で芯温が-20度くらいまで下がります。魚の細胞を壊さないので味も食感も落ちないし、解凍しても生臭みがありません。

―素材へのこだわりはありますか?

渡邉 素材に関しては、水揚げされたあと魚が硬直する前までに刺身におろす、という鮮度の基準を設けています。今は技術がよくなって、生産者の方たちも手を加えてくれるので、死後硬直までの時間が非常に長くなっているんですよ。おかげでわたしたち加工する側も、より良い商品づくりができています。

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渡邉会長に教わった冷や汁風レシピで。
ごまだれ漬けをご飯に盛り、氷を入れただし汁を注ぐ。

―最後に、今後のビジョンをお聞かせください。

渡邉 次の時代を担ってくれる若い生産者を育てるために何ができるか、ということを考えています。
生産者がいて、我々のような素材に付加価値を与える者がいて、流通の方がいて。そして、最終的に販売者から消費者へ“たすき”をつなぐということを続けていかないといけない。その根幹となる一次産業の人たち、つまり魚を獲ってくれる人たちをどうやって育てるかっていうのが難しいところですね。だけどそれは、わたしたちがやらないといけないことだと思っています。

―本日は素晴らしいお話をお聞かせいただき、ありがとうございました!

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「漬け丼3種セット」
価格:¥4,100(税込)
店名:やまろ渡邉ネットショップ
電話:0972-36-7165
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://yamaro-watanabe.co.jp/shop/Y0002/
オンラインショップ:https://yamaro-watanabe.co.jp/shop/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
渡邉正太郎(株式会社やまろ渡邉 代表取締役会長)

1955年生まれ。1973年3月 高校卒業後、同年4月 渡辺商店代表就任。1988年6月有限会社渡辺商店を設立し、代表取締役社長に就任。2000年6月 株式会社へ変更。代表取締役社長を経て、2010年3月 代表取締役会長就任。現在に至る。2014年11月より株式会社シーサイドキッチン806 代表取締役社長を兼務。

<文/野村枝里奈 MC・撮影/津田菜波 画像協力/やまろ渡邉>

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