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かごしま黒豚を使った唯一無二のおいしさ「二年熟成生ハム」「ノン・アッド ウィンナー」

2022/10/26

今回、編集長アッキーが気になったのは、かごしま黒豚で知られる「南州農場」です。南州農場株式会社・代表取締役会長の石松秋治氏に、商品への思いとこだわりについて取材陣がうかがいました。

南州農場株式会社 代表取締役会長の石松秋治氏
南州農場株式会社 代表取締役会長の石松秋治氏

―創業の経緯を教えてください。

石松 高校卒業後、浪人生活を送っていたところ、22歳の時に叔父から「鹿児島で養豚を始めるから手伝わないか」と誘われたんです。自然の豊かなところで、地域の人も温かく、働いてみようと思いました。ただ豚を育てるだけでなく、最終的には販売までやりたいと思っていたので、1年間はデパートに勤めて、営業を経験し、それから入社しました。

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原材料への安心感と確かなおいしさで人気。

―2011年に社長になられていますが、大変だったことはございますか。

石松 田舎の山の中だったので、まずは働いてくれる人を見つけるのが大変でした。電気がきたのが創業の2年前で、水道もなくて山水でしたから。道路もなくて自分たちで切り拓きました。私も福岡の友達を引っ張ってきたりして、一生懸命やってるうちに、地域の住民の人たちが応援してくれるようになって、ここまでやってきました。恩返しではないですが、地域のために役に立つことをして行きたいと言う気持ちはずっと持っています。

―企業として大切にしていることを教えてください。

石松 地域と共に考え、共に歩むという企業理念を1番大事にしています。おかげで、最近ではUターン就職をしてくれる若者も増えました。最近1番感激したのは、給食でうちの黒豚を食べておいしかったからという理由で面接にきてくれた学生がいることです。10年ぐらい前から地域の学校給食に年2回、黒豚を提供していますが、味を覚えてくれていたのがうれしかったです。この地域で40年以上やってると、そういう信頼関係もできあがっています。

―飼育、処理、加工、販売を一貫体制で行われていることも強みですね。

石松 近隣のうまくいかなくなった農場や食肉処理をする会社などを引き受けて、大きくなってきました。そこの会社が潰れると従業員も解雇せねばならず、地域がどんどんさびれていくので、うちが引き受けて、全部できるような会社になっていきました。海外の豚肉は、何を食べて育ったか、どういう人たちがどういう地域で育てられたのかがなかなかわかりません。でも当社は、 製品になった豚の生年月日まで遡れるんです。この安心安全な品質管理は、一貫体制で行っている強みです。また、市場でセリにかけて買ったり、買ってもらうということがないので、経営面でも安定しています。

―「南州黒豚」のおいしさの秘密もそういったところにあるのでしょうか。

石松 今、お客様に販売している豚肉は、3代前から管理されています。さつまいもをきちっと食べさせたり、肥料の管理も徹底していて、手間をかけて育てているので、県からもお墨付きマークをいただいています。照葉樹の原生林からわきでる水で育てていることも、豚にとってはよい環境です。

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芳醇な香りととろけるような食感の
「二年熟成生ハム」。

―今回ご紹介する「二年熟成生ハム」はいつ頃誕生したのでしょうか。

石松 2008年です。ドイツの食肉マイスターという資格を取って帰って来られた小林武治郎さんと意気投合し、今まで作っていた加工品を改良をして、新商品を作ってみることにしました。彼はレストランをやっていたのですが、61歳のときにドイツに渡って、65歳で資格を取って帰ってこられたんです。うちは鹿児島黒豚という最高の原料はあるけれど、技術が足りませんでした。そんなときに彼は最高の原料を探していて、うちの原料と彼の技術がベストマッチングしたんです。スペインやイタリアに負けない生ハムを目標に、土着菌や微生物の力で無添加の生ハムを作り上げました。5年かかりましたが、ここでしか作れない唯一無二の生ハムができました。展示会に出すと、海外の一流バイヤーの方もびっくりされていました。

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ふだんのサラダに生ハムをのせるだけで極上サラダに。

―素晴らしい歴史のある商品なのですね。「ノン・アッド ウインナー」はどういった商品ですか。

石松 ドイツには日本のようにリン酸塩を使わないでウインナーを作る技術があります。死後硬直をする前に処理をして製品にすると、肉が持っている接着力だけで固まるんです。死後硬直すると、肉をもう1回ほぐして添加物を入れて接着しなければなりません。お子さんでも安心して食べられるウインナーを考えたとき、添加物をいれずにおいしいものを作ろうと考えました。ただ小林マイスターは体調を崩されていて、現在は娘さんがマイスタリンとして技術を引き継いでくださっています。日本で唯一の女性マイスタリンです。添加物が入ってないと、えぐみがないんです。本当に優しい味なので、食べた瞬間に「この食べ物は安全だ」と感じていただけます。

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パリッとした食感とやさしい味でいくらでも食べられそう。

―おいしい食べ方はありますか。

石松 マスタードや塩をつけて食べたり、お子さんはマヨネーズやケチャップをつけたりしますね。生ハムは冷蔵庫から出して、少し常温に戻してから食べたほうが香りが出やすいです。ワインと合わせるのはもちろんおいしいですが、鹿児島の焼酎や日本酒とも合いますよ。

―お客様からの感想で印象的なものを教えてください。

石松 子どもが「もっと食べたい」と欲しがるという感想が多く、うれしいです。生ハムは海外の方にもおいしいと言っていただけて心強いです。今はちょうど、海外から生ハムが入ってきづらくなっていて、全国の有名レストランから生ハムのオーダーも増えています。

―今後のビジョンや展望を教えてください。

石松 国内だけでなく世界の方々にうちのおいしい商品を知っていただきたいですね。世界中の人がうちのハムやソーセージを食べて笑顔になってくださるのが理想です。また、豚のエサは輸入穀物がほとんどですが、エサの部分から自分たちで作りたいという思いがあります。使われなくなった畑はたくさんあるので、地域おこしとしても考えています。何万トンというエサを燃料を使って輸入するのはSDGsの観点からも問題です。地域の中で循環型農業を目指していきたいと考えています。また、後継者を育てるためにも、お子さんたちにソーセージ作り体験をしていただいたりして、興味を持っていただくことを大切にしていきたいです。

―貴重なお話をありがとうございました。

二年熟成生ハム

「二年熟成生ハム」
価格:¥1,296(税込)
店名: 南州農場
電話:0120-290-868 (8:00~17:00 土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:
https://www.nanshu-pork.com/c/all/kurobuta-hs/kurobuta-raw-ham/detail-6055
オンラインショップ: https://www.nanshu-pork.com/

ノン・アッド ウィンナー

「ノン・アッド ウィンナー」
価格:¥864(税込)
店名: 南州農場
電話:0120-290-868 (8:00~17:00 土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:
https://www.nanshu-pork.com/c/all/kurobuta-hs/kurobuta-msg-free/detail-1071
オンラインショップ: https://www.nanshu-pork.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
石松秋治(南州農場株式会社 代表取締役会長)

1955年福岡県生まれ。1976年、南州農場設立に合わせ、卸売問屋に勤務し、デパート営業の基礎を学ぶ。1978年、南州農場入社(現南州ファーム株式会社)。2011年、南州農場株式会社を設立し、代表取締役社長就任。2018年、代表取締役会長に就任。2021年、南州エコプロジェクト株式会社設立、代表取締役会長就任。安心安全な食肉加工品の製造販売だけでなく、畜産飼料生産による地域活性化にも注力している。

<取材/垣内栄 MC・撮影/橋本小波 画像協力/南州農場>

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