日本でも今やすっかり浸透したタイ料理。香辛料やハーブが香るエスニックな味わいに、やみつきになっている人も多いのでは?今回編集長アッキーが注目したのは、30年以上にわたりタイ料理の普及に力を注いできた「アライドコーポレーション」。国内のタイ食品市場でトップクラスのシェアを誇る会社です。聞くところによると、家庭で本場の味が再現できる人気シリーズ「タイの台所」を昨年リニューアルしたのだとか。刷新された味わいや食材へのこだわりを代表取締役社長の氏家勇祐氏に伺ってきました。
本場の味を自宅で手軽に!タイ料理への情熱でつくりあげた手作りキット「タイの台所」シリーズがよりおいしくなって登場
2023/06/22
株式会社アライドコーポレーション 代表取締役社長の氏家勇祐氏
―多くの日本人にとってタイ料理がまだ馴染みのないものだった時代からタイ食材を輸入販売されていたとか。事業をはじめたきっかけは?
氏家 原点は両親がタイで暮らしていた1960年代です。先代社長である父がもともと別の商社の駐在員としてタイに赴任していて。現地でさまざまな料理を口にするうちにタイ料理のとりことなった母は、帰国後も在日タイ人の先生のもとでタイ料理を学んでいました。そんなときに出会ったのが、前身となる会社「アライドシッピングコーポレーション」。当時は蘭の輸入をメインに、一部食品も取り扱っていました。
タイと日本はどちらも主食がお米ということで親和性がある。しかし、日本ではタイの食材がなかなか手に入らない。そこにビジネスの可能性を感じた母は、その会社に入ってタイ食材を販売するようになったんです。その後、事業の主軸はタイ食材の輸入販売にシフト。タイでのビジネス経験がある父が社長として会社を引き継ぎました。
社長の母・氏家アマラー昭子氏はレストランのメニュー開発やシェフ育成にも従事。
公式サイトやSNSでは家庭で楽しめるタイ料理レシピを公開している。
―現在はオリジナル商品や他社のプライベートブランド開発など、さらに事業の幅を拡げていらっしゃいますね。
氏家 父から私に代替わりしてすぐにバンコク支店を開設したんです。当時日本国内では食に対しての安全性の基準が年々厳しくなっていました。一方でタイにはその規制をクリアできる体制を持つ工場がない。そこで、日本向けの商品を作ってもらえるよう工場に直接かけあうための支店を設けました。その甲斐あって、日本のスペックで製造してくれる取引工場は100軒ほどにまでなりました。それが無印良品さんをはじめとする他社のプライベートブランド商品のOEMにもつながりました。
―企業として大切にしていることは?
氏家 共感と信頼感、それにつきます。これまで私たちはタイ料理の普及を目指して、さまざまな角度からその魅力を発信してきました。その情熱は今も変わっていません。本場の味を伝えたい、まだ日本では知られていないタイの味を知っていただきたい。そんな想いを胸にお客さまのもとへ商品をお届けし、SNSなどを通じてタイの食の魅力を発信しています。私たちの想いに共感し「ここの商品なら間違いない」と、手に取っていただけたらうれしいですね。
味もデザインもリニューアルした「タイの台所」シリーズ。
各種カレーやガパオのほかパッタイ、ヤムウンセン、ラープなど10種類の本格タイ料理が自宅で作れる。
―販売から20周年を迎えた「タイの台所」シリーズ。累計3,700万パック以上を売り上げたこの手作りキットを、昨年リニューアルされたそうですね。
氏家 そうなんです。過去にタイを訪れた日本人は累計2,500万人にのぼります。現地の味を知っている人が大勢いる今、より“本物”が支持される時代になってきていると思います。ですので、素材や配合をイチから見直し、吟味を重ね、より本場に近い味にリニューアルしました。目指したのはタイの“レストランの味”。現地の工場で製造し、原料もすべてタイ産。調味料さえしっかり揃っていれば、現地のお店さながらの伝統的なおいしさをご自宅で再現できますから。
タイ料理といえばコレ!な、グリーンカレー。
辛さのなかにもココナッツミルクのコク深さを感じる本格的な味わい。
―「タイで食べた グリーンカレーセット」はどんなところを刷新したのでしょうか?
氏家 グリーンカレーペーストを45gに増量しました。単純に量を増やすだけではしょっぱくなってしまうので、塩味はそのままにハーブやスパイスを増やすことで味に厚みを持たせました。そうすると色も綺麗に仕上がりますしね。ココナッツシュガーもプラスしているので、辛さのなかにも深みを感じていただけると思います。ナンプラーは現地でも一番おいしいと言われている長期熟成のもの、ココナッツミルクも濃厚なものを選びました。
作り方も重要で、屋台ではなくレストランの製法を再現しています。屋台の魅力は、安くて気軽に食べられること。レストランと比べるとペーストやココナッツミルクの量が少なくて味が薄くなりがちですので、より本格的な味を追求しました。
グリーンカレーセットは爽やかな香りのハーブ、カフィアライムリーフ(コブミカンの葉)付き。
かなり詳しく作り方が書かれているので、誰でも簡単に現地の味が再現できる。
―「タイで食べた ガパオセット」は目玉焼き用ソース“プリックナンプラー”を新たに追加されたとか。
氏家 ガパオセットで作れるのは、タイで日常的に食されている「パット・ガパオ・ガイ」。ガパオ(ホーリーバジル)と鶏肉を炒めてご飯と半熟の目玉焼きを添える、タイの国民食ともいえる料理です。現地でこれを食べるときにプリックナンプラーがないというのは、醤油をつけずにお寿司を食べるようなもの。目玉焼きの黄身をつぶしてプリックナンプラーをかけて食べるのが本場のスタイルです。
本来は生のガパオを使う料理なのですがフレッシュな状態では入れられませんので、ガパオと唐辛子、にんにくなどで作ったペーストを使用しています。以前はガパオと調味料をオールインワンにしていましたが、その方法だとガパオに調味料の味がついて少しエグ味が出てしまっていたんです。今回のリニューアルではガパオが入ったペーストと味付け用のソースを分けてそれを解消しました。
ガパオのソースは3種類のタイの醤油に、従来よりも多めのオイスターソースをブレンド。
ご飯のほか、ビーフンなどの麺類と炒め合わせるのもおすすめ。
―最後に今後の展望をお聞かせください。
氏家 私たちの使命は家庭でもっとタイ料理を楽しんでいただけるよう、これからもさまざまな形でタイの食文化を伝えていくことだと思っています。たとえば、日本の食品メーカーとの共同開発。今はタイ料理が日本でかなり浸透して人気を集めるようになりました。とはいえ、一般的に知られている料理はまだ数種類しかありませんよね。現地ではよく食べられているけれど日本での知名度はほとんどない、そんな料理や食品・食材をメーカーとタッグを組んで日本のみなさんにお届けする。アライドコーポレーションの社名は「同盟」という意味なのですが、その名の通り互いに応援しあえるようなメーカーさんとそういうことをやってみたいと思っています。
―本日はありがとうございました。
「タイの台所 タイで食べたグリーンカレーセット」
価格:¥495(税込、送料別)
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/tainodaidokoro/34020/
「グリーンカレーも選べる10個セット」
価格:¥3,980(税込、送料込)
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/tainodaidokoro/renewal_10set450/
店名:タイの台所 オンラインショップ
電話:045-530-9266(9:00~17:00 土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/tainodaidokoro
「タイの台所 タイで食べたガパオセット」
価格:¥418(税込、送料別)
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/tainodaidokoro/34029/
「タイの台所 リニューアル 手作りキット」(ガパオも選べる10個セット)
価格:¥3,330(税込、送料込)
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/tainodaidokoro/renewal_10set350/
店名:タイの台所 オンラインショップ
電話:045-530-9266(9:00~17:00 土日祝日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
オンラインショップ:https://www.rakuten.co.jp/tainodaidokoro/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
氏家勇祐(株式会社アライドコーポレーション 代表取締役社長)
1971年神奈川県生まれ。神奈川大学在学中にタイへ語学留学をする。卒業後、株式会社アライドコーポレーションに入社し、営業として活躍。2004年に同社代表取締役社長に就任。同年、タイ・バンコクにBangkok Food Systemを設立。タイ食材の輸入・販売を行う他、日本の青果物の輸出事業に於いて2019年農林水産省食料産業局長賞を受賞。
<文・撮影/野村枝里奈 MC/石井みなみ 画像協力/アライドコーポレーション>