天然ラドン泉の愛知・猿投温泉 飲泉できる「金泉の水」が まろやかでおいしいと人気

2023/09/28

今回、編集長アッキーが気になったのは、猿投温泉の飲める温泉水「金泉の水」。豊田温泉開発株式会社・取締役社長の嶋崎弘一氏に、商品の人気の理由を取材陣がうかがいました。

豊田温泉開発株式会社 取締役社長 嶋崎弘一氏

―会社の歴史について教えてください。

嶋崎 ちょうどコロナが広がりだした2020年5月に、私がおりました真城ホールディングスがM&Aで当社を買収したという経緯があります。それまでの歴史は、ヘラルドグループが1982年に日帰り温泉を再開し、1985年に「ホテル金泉閣」をオープンしました。飲める温泉水「金泉の水」の販売がスタートしたのが2018年です。

カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどミネラルが豊富なアルカリ泉質。

―前会社から引き継がれてから、リニューアルをされています。

嶋崎 真城ホールディングスは、遊技場事業、温浴事業、飲食事業などを手掛けており、猿投温泉の潜在的な力に注目して引き継ぎました。しかし、引き継いだ当初は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出て休業中、その後も新型コロナの感染状況に左右されまともに営業できる日がありませんでした。そういった中でリニューアルを手掛け、2022年9月に日帰り施設の「金泉の湯」をリニューアルし、サウナ室に天然ラドン温泉によるオートロウリュウシステムを導入しました。今年7月には、「あったかの里 猿投温泉」から「しあわせ隠れ里 猿投温泉」にブランド変更し、宿も全面改装して、屋上に貸切露天風呂を新設しました。「金泉の水」はリピーターのお客様も多く、コロナ禍でも販売を続けておりました。

―2021年12月に社長に就任され、以前と経営理念は変わりましたか。

嶋崎 「私たちは遊文化の創造を通じて、人々に「夢」「ゆとり」「癒し」を提供し、希望溢れる豊かな社会づくりに貢献いたします」というのが真城ホールディングスの経営理念になります。ビジョンは「誇りと喜び」で、100年企業を目指し、社会的に必要とされ、次世代に誇りを繋いでいく会社、自ら切り開いて喜びあふれる生き生きとした人生を送れる会社にしていきたいという信念があります。

この経営理念とビジョンを基に猿投温泉も運営しております。

―リニューアルされるにあたってご苦労はございましたか。

嶋崎 私のような50代の人間だと、猿投温泉のCMを見て育っているので、名前も知っているのですが、若い世代は知らないという人が増えています。山の中にありますし、知名度が落ちていて、いらっしゃる方が年輩のお客様に偏っていました。会社の宴会や修学旅行といった団体のお客様向けの小さな部屋がいっぱいあるといったスタイルも時代に合っていませんでした。そこで、部屋数を減らして広い部屋を増やし、料理のレベルも上げて、アメニティを選定し、高価格帯の旅館へとリニューアルしました。旅慣れた方や近隣以外のお客様、ファミリーのお客様も増え、手ごたえは少しずつ感じています。

日本の伝統的な様式を現代風にデザインしたお部屋。

―猿投温泉の特徴を教えてください。

嶋崎 天然ラドン泉で、全国で7%しかない希少な種類の弱放射能泉(天然ラドン泉)です。そのため療養として来られる方も少なくありません。「飲める温泉水」として認められたのは、愛知県でも最初です。日帰り温泉に入っていただくと、今は5リットルのペットボトルを1人1本お持ち帰りいただけるようにしてます。宿泊のお客様は「おいしい!」と1ケース買われて帰られる方もいて、リピーターになっていただくことも多いです。温泉水ですが無味無臭で飲みやすく、料理はすべて温泉水で作っており、好評いただいています。国定公園の中にあり、春は桜、秋は紅葉もお楽しみいただけます。

軟水でpH8.3の弱アルカリ性。バランスがとれた水で体にやさしい。

―「金泉の水」の販売にあたって大変だったことなどはあったのでしょうか。

嶋崎 くみ上げできる量が限られているので、際限なく提供できるわけではありません。当初は温泉水の品質をキープしてペットボトルとして販売してくれる業者さんを見つけるのが大変だったと思いますが、信頼できるところで安心して提供できています。温泉水を飲料水として販売する許可は昔より厳しくなっていて、なかなかおりないと聞いているので、その点も希少価値のある水だと思います。

―「金泉の水」を飲料以外で使われているお客様もいらっしゃいますか。

嶋崎 お料理に使われたり、お茶を淹れる際に使われている方のお声はよく聞きますが、なかにはお風呂に混ぜて使っているという方がいらっしゃいました。ラドンなどの成分は、時間とともに飛んでしまうので、温泉からお持ち帰りいただいた方には3日から1週間以内には使い切ってくださいとお伝えしています。ペットボトルは密閉されているので開封しなければ大丈夫です。

温泉水を使ってふっくらつややかなごはんに。

―嶋崎社長が猿投温泉に来られて、温泉水効果を実感されることはございますか。

嶋崎 ちょっと腰が重いなというときでも温泉に入るとすぐに治まるのがうれしいです。体の温まり方も他の温泉や家のお風呂とは違って早いので、のぼせないように気をつけています。「金泉の水」は飲み始めるとおいしくて、水道水は飲めなくなりました。

療養に来られる方も多い天然ラドン温泉。

―最後に今後のビジョンや展望を教えてください。

嶋崎 「愛知県の温泉といえば猿投」と言ってもらえるよう、おもてなしにも力を入れて、努力していきます。それだけの力はあると自負していますし、温泉水が飲めるのは強みだと思ってます。また、愛知県も観光に力を入れている中で、ジブリパークがオープンして、そこから近いのが当施設ですので、集客に力を入れていきたいと考えています。

―貴重なお話をありがとうございました。

「金泉の水」
価格:¥2,980(税込)
店名:猿投温泉
電話:056₋545₋6111(9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://item.rakuten.co.jp/sanageonsen/10000000/
オンラインショップ: https://www.rakuten.co.jp/sanageonsen/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
嶋崎弘一(豊田温泉開発株式会社 取締役社長)

1966年広島生まれ。生活の基本である衣食住の「住」に興味を持ち、大学卒業後は住宅販売や建築に携わる。お客様と接するうちにサービス業への興味と店舗開発などへの興味が高まり株式会社真城に転職。遊技場や温浴施設の店舗開発などに携わる。猿投温泉はM&Aから関わり、グループ初の宿泊事業の立ち上げの側面支援をする中で運営へかかわることを希望。実務責任者として赴任して現在に至る。

<文・MC/垣内栄 画像協力/豊田温泉開発>

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