ジムなどに行って筋トレをしても効果が出ない…そんな時、トレーナーからプロテインの摂取をすすめられた経験はありませんか。理想のボディメイクや健康への効果で注目を集めているプロテインですが、パサパサして味がイマイチだったり、ガバガバと飲み続けなければならず、ちょっとツライ、といった声も。今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になってご紹介するのは、そんなストイック系プロテインとは一線を画す、とにかくおいしくて気軽につまめるスティックバータイプのプロテインです。手掛けているのは、宮城県仙台市で人気の「笹かまぼこ」メーカー、株式会社鐘崎。どうしてかまぼこ屋さんがプロテインバーなのか。代表取締役社長の嘉藤明美さんに、取材陣がお話を伺いました。

株式会社鐘崎 代表取締役社長の嘉藤明美氏

―まず届いてびっくり。パッケージがすごくかわいいですね。

嘉藤　ありがとうございます！栄養食品というよりスイーツのパッケージみたいですよね。いわゆるプロテインバーのイメージにとらわれない商品をつくりたくて、見た目から味からとにかくこだわりました。女性社員中心の開発チームを組み、丸2年費やしてやっと日の目を見た商品です。

海をイメージした素朴なブルーの箱に、優しい色味の
かわいらしいパッケージが4つ並ぶ「シープロテイン10BAR（テンバー）」。

―開発の経緯を簡単に教えて下さい。

嘉藤　プロテインは、筋肉や肌、髪の毛や爪など人の体を構成するのに欠かせない栄養素であるたんぱく質を、手軽に摂取するための栄養食品。じつはわが社の主力商品である笹かまぼこも、魚のすり身を使った良質なたんぱく質を多く含んでいて、もっと日々のエネルギーチャージに使ってもらいたい、と以前から思っていたんです。でもいかんせん、笹かまぼこといえば仙台土産、贈答品、といったイメージが強すぎて、健康を気遣って日常的に食べるという感じではなくて…。そこで、食に関心の高い女性社員を集めて、あらゆる角度から笹かまぼこを見つめなおしてみたんです。そこには管理栄養士もいれば、社内デザイナーもいて…。もちろん笹かまぼこのユーザーであるお客様にもたくさんリサーチさせていただきました。その結果が、気軽に食べられる笹かまぼこのスイーツ版があったら嬉しい、ということだったんです。

―斬新な発想ですね！それがなぜプロテインバーに？

嘉藤　スイーツをつまむ時ってどうしても罪悪感を伴いがちですよね。甘いものを食べたら太るんじゃないか、健康にもよくないんじゃないか、と。そんな風に考えながら食べてもおいしくないし、かといって我慢するのも嫌です（笑）。そこで、本来箸で食べるお総菜的位置づけだった笹かまぼこを、おやつ感覚でおしゃれにつまめるスティックバーにしてみました。魚のすり身のたんぱく質を含む、クッキーでもない、かまぼこでもない、ヘルシーなプロテインバースイーツ。これなら、気兼ねなく試せると思いませんか。

おしゃれなスイーツタイムを演出したくなる、スティックバータイプ。

―たんぱく質というと、鶏肉やささみのイメージが強いですが。

嘉藤　同じ動物性たんぱく質でも、魚肉に含まれるたんぱく質は、鶏肉より低脂質で吸収速度も速いんです。たんぱく質の評価数値であるアミノ酸スコアも、最大値の100！より良質なたんぱく質を含んでいるという魚由来たんぱくの素晴らしさを、多くの方に知っていただけたらと思っています。

―確かに、どのフレーバーにも魚のすり身ならではのうま味を感じます。

嘉藤　創業以来、76年間培ってきた魚のすり身を扱う職人の技術が、そこには詰まっています。厳選された原料でつくる高品質な魚のすり身を使用して、魚本来のうま味や風味を引き出すこだわりの技が、わが社の笹かまぼこには集結しているので。それをプロテインバーに落とし込む、という作業にも並々ならぬ努力が必要でした。開発チームと職人たちで何度も情報交換を行って、世界的にも注目されているうま味成分を自然な形で感じられるようにしました。

―鶏肉より吸収率が高くて、筋肉質になるということでしょうか。

嘉藤　いえいえ、そんなストイックな商品ではなくて（笑）。これも大きな特徴のひとつなのですが、魚由来のたんぱく質にプラスして、大豆由来、つまり植物性のたんぱく質も配合しているんです。植物性の大豆たんぱくは、動物性よりも吸収速度がゆるやかなので、消化吸収が分散されます。さらに肉や卵より消化しやすく、女性ホルモンに大きく関わるイソフラボンも豊富。お通じを促す食物繊維は500mg以上、魚由来のコラーゲンも配合、と女性にうれしい成分がたっぷりで、年齢と共に気になるお肌や髪の毛、爪などの美容対策にもぴったりなんです。いつまでも美しく、健康的でいたい女性にこそ試していただきたいと願っています。

―たんぱく質がダブルで配合されているというわけですか。

嘉藤　そうなんです！1本（約40g）あたりトータルで約10gものたんぱく質を補給することができます。それで、シープロテイン「10（テン）」バーというネーミングに。忙しくてなかなか食事でたんぱく質を摂ることができない、でもいかにも鍛えてます！みたいなプロテインバーはちょっと…という女性も多いですが、毎日のおやつをこれに置き換えるだけで、美と健康へのアプローチが可能になるんです。これなら会社のデスクでササっと食べても、スイーツをつまんでいるように見えるでしょう（笑）？

デスクワークのお供に、おやつ感覚で
ホッとひと息つきながら、しっかりたんぱく質補給。

―社長ご自身も、企業にお勤めのご経験がおありだそうですね。

嘉藤　飲料メーカーに勤めていました。その後、出産を経てひょんなことから今の会社を手伝ってほしいと誘われて、最初は本当に1週間くらいのお手伝いのつもりだったんですよ（笑）。店舗でのお客様との交流や、職人とのやり取り、販促活動、企画開発など、とにかく声をそのまま商品にフィードバックできるこの仕事が楽しくて楽しくてハマってしまいました。気づいたら取締役の一人に名を連ねていて、その就任が2011年、東日本大震災の10日前だったんです。震災は、社にとっても私個人にとっても大きな転機となりました。沿岸部の店舗や工場は甚大な被害を受けて、生産も販売もストップ。私自身は経営に携わるのが初めてだったこともあり、どうやって立て直していこうか途方に暮れてしまいました。

―どうやって乗り越えられたのですか。

嘉藤　とにかくお客様に少しでも早く商品をお届けしたい、その一心で約1か月間で再開しました。そうしたら、地元地域のお客様からは「かまぼこをつくってくれてありがとう」「被災した知人が好きな鐘崎の笹かまぼこを買って届けたい」などの、また地方のお客様からは「お土産で買ったあの味、発注して応援します」などといった、温かい励ましの声と共に注文が殺到したんです。こんなに嬉しく、感動を覚えたことはありません。より一層、かまぼこづくりを通じてお客様にも、地域にも、そして社員にも、幸せを届けたい気持ちに満ち溢れた瞬間でした。じつは仙台の会社ではあるのですが、当社のかまぼこ製品には、海外産の魚（輸入のすり身）だけを厳選し原材料として使用しています。東北だとどうしても風評被害をまともに受けてしまうことも少なくないのですが、とにかく安全・安心を第一にこだわった商品開発を続けたことも、選ばれる理由の一つなのではないかと考えています。2016年に代表取締役に就任したのですが、その年、思い切って全ての笹かまぼこ製品を化学調味料無添加とすることにしました。そのような企業努力を重ね、少しずつ復興してきた矢先、今度は新型コロナウイルスが流行。人の流れはストップし、お土産による販売が多くを占める笹かまぼこ部門の経営は、完全にゼロベースに戻ってしまったんです。

―そこで、「シープロテイン10BAR」の出番ですね。

嘉藤　はい。冒頭でお話しした女性社員を集めて開発チームを作ったのが、まさにコロナの真っ只中でした。お店はあけられないし、営業もリモートだし、でも、めげてもいられないし、と開き直って（笑）。わが社、企業理念が「おいしさ楽しく」なんです。顔を上げて笑顔でいないと、おいしいも楽しいもつくれない！ということで、「emitotto（えみとっと）」と銘打って、魚で女性のなりたいを応援しようと試みました。「emitotto（えみとっと）」とは、「emi（笑み）」と「totto（魚）」を掛け合わせた造語で、魚で女性の笑顔が増え、生き生きと暮らしていけますようにとの願いが込められています。高たんぱく・低脂質の水産練り製品を使って、女性が嬉しい「美」に特化した食品を届けていこうと張り切っていて、「シープロテイン10BAR」は、まずその第一歩になります。

―食感が、まるでケーキみたいにしっとりしているのも驚きでした。

嘉藤　わが社の伊達巻きをつくる技術を応用しているんです。お正月のおせちに、よくかまぼこと並んで入っている黄色い伊達巻き。あの、甘い卵をしっとり舌触り良く仕上げる技術が役に立ちました。プロテインバーってパサパサして飲み込みにくいものも少なくないので、それだけはしたくない、と研究を重ねて…。練り製品だけに、2年かけてまさに練りに練られた商品が完成した、というわけなのです（笑）。

しっとり舌触りが良くてパサパサしないから、
飲み物がなくてもおいしく食べられる。

―味は4種類。トライアルセットで全部試すことができるんですね。

嘉藤　甘くてティータイムにぴったりのフレーバーは、「あなたのおまもりチョコレーズン」と「しあわせの紅茶アーモンド」の2種類があります。「あなたのおまもりチョコレーズン」は、おいしさがぎゅっとつまったレーズンとしっかり甘いチョコの風味で、甘いもの食べたい欲求をちゃんと満たしてくれるお守りみたいなフレーバー。「しあわせの紅茶アーモンド」は、上品な香り高いアールグレイティーに、香ばしいローストアーモンドを合わせた大人のフレーバーです。また、小腹が空いた時の間食には「やすらぎのはちみつレモン」がおすすめ。ほんのり香るレモンと素朴なはちみつの甘みがやさしくて、仕事終わりのホッとひと息つきたい瞬間にもぴったりです。「がんばるあなたのバジルチーズ」は、時間のない朝食やワインのおつまみとしても合うフレーバー。4種類、どれも本当においしくて、このフレーバーが開発チームの一番のこだわりポイントなんです。おいしくなければ続かないですからね。お好みの味が見つかったら、5本ずつ2種類選んでご注文いただけるお得な10本セットなどがありますので、ぜひ続けてみていただきたいです。

チョコやケーキを我慢するのではなく、
無理なく置き換えられる至福の4フレーバー。

―冷凍で届くというのも安心ですね。

嘉藤　冷凍庫から取り出し、お好みの固さまで解凍してお召し上がりください。気温にもよりますが、だいたい10～15分くらいで解凍できますし、半解凍でもおいしく召し上がれます。また、真夏以外なら、お弁当の保冷材代わりに添えてデザートとして食べるのもおすすめ。手軽さ優先で栄養が偏りがちなお昼に、たんぱく質をおいしく補給できます。

氷のように解けたりしないので、お弁当に添えて保冷材代わりにしても。

―魚嫌いのお子様や、受験生の軽食などにも良さそうです。

嘉藤　それ、まさに「emitotto」の今後の展開でもあるんです！子育て世代の女性の悩みや負担を軽くすることが次の目標で、少しおかず系の味を増やしてみようかと開発中です。子供が魚を食べてくれない、という悩みにすり身を使ったプロテインバーはぴったりですし、小腹が空いた受験生には、カップ麺を渡すよりもだんぜん手軽でヘルシー。ベイビーのママなら、冷凍庫に1本入れておくだけで、授乳中でも片手でつまめる、まさにお守りみたいな存在として使っていただけるかと。次はどうやったら皆様のお役に立てるかと、チーム一同ワクワクしているんですよ！

夜中の試験勉強に、カップ麺をすするより手軽で頭も冴えそう！

―世の中にプロテインバーは数あれど、うま味を感じるプロテインバーにお目にかかるのは初めてでした。まさに、美容も健康もあきらめたくない、がんばる現代女性への海からの贈り物＝「シー」プロテインバー。今後の展開も楽しみにしております。本日は、ありがとうございました！

「emitotto（えみとっと）シープロテイン10BAR（テンバー）」トライアルセット4本入
（しあわせの紅茶アーモンド、やすらぎのはちみつレモン、がんばるあなたのバジルチーズ、あなたのおまもりチョコレーズン 各1本 約縦10.5×横3.0×厚さ1.2cm 約40g）
価格：¥1,200（税込）
店名：かまぼこの鐘崎 通信販売部
電話：0120-444-777（9:00～17:00）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://shop.kanezaki.co.jp/c/10bar/55040
オンラインショップ：https://shop.kanezaki.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
嘉藤明美（株式会社鐘崎 代表取締役社長）

1963年宮城県生まれ。東北学院大学を卒業後、株式会社サントリーに勤務。2003年に株式会社鐘崎に入社し、2004年より販売促進課課長、社長室室長、企画開発部部長、2011年取締役営業本部長を歴任。2014年から代表取締役専務を務め、2016年3月に代表取締役社長に就任。「かまぼこづくりは幸せづくり」を合言葉に、新たなミッション、ビジョンを掲げ、従業員全員が主人公となり活躍できる会社作りに取り組んでいる。

＜文・撮影／亀田由美子　MC／鯨井綾乃　画像協力／鐘崎＞