美味しくてヘルシー、レンチンですぐに食べられることなどが支持され、30年以上も売れ続けているハンバーグがあると聞き、編集長アッキーが注目。宮城県・石巻にある工場で製造されているとのことで、代表取締役の須永光春氏に、その人気の秘密をお伺いしました。
1ヶ月で300万食を売り上げるロングセラー!石巻・大地フーズの「大豆ハンバーグ」
2024/01/15
株式会社大地フーズ 代表取締役の須永光春氏
―大地フーズは宮城県の会社でいらっしゃいますが、東京の出身でいらっしゃるとか?
須永 東京都文京区白山の出身です。オートバイのテストライダーを目指していたのですが、事故で手を怪我してしまって断念しなければならなくなり、高校を中退して、叔父がやっていた販売会社に就職することになりました。
叔父の会社は、試食販売の元祖的な会社で、催事や物産展を盛り上げるような会社でした。その当時、ヨーカドーやダイエーといったスーパーさんが台頭してきて、その軒下を借りた催事が多くなってきていたんですね。
私は、北海道へ赴き、道内を巡って催事の仕事をしました。いわゆる口上というもので、「七味売り」とか見たことがあるでしょうか?そういった試食販売などをやっていまして、当時は同い年の人の3倍くらい稼いでいました。
―そこから石巻の「大地フーズ」の工場を任されることに?
須永 叔父に、「宮城で工場を作るから来て」と言われまして、30年くらい前に立ち上げたのが「大地フーズ」の工場です。催事で売っていたハンバーグを自分たちで作ろうということでした。順調に成長することができ、1億円の借金をして始めましたが、2年で返済することができました。
私はその当時は取締役でしたが、九州にいきたいと思っていまして。ここからは去る予定だったのですが、「誰が大地フーズをやるんだ」と叔父に言われてしまい、筆頭株主としてならと、代表になりました。その後、さらに増資して会社にしました。
「大地フーズ」本社。自然豊かな宮城県・美里町の工場から美味しいハンバーグを届けている。
―この間には、東日本大震災もありました。
須永 震災前には、女性社員を中心にブログをやっていたのですが、それがPVも良かったので、弊社のものだけでなく、宮城の美味しいものを集めたウェブサイトを作ろうと計画していました。ただ、震災があって、それも断念せざるを得ませんでした。
工場も被災しました。ですが、再スタートはうちが一番早かったといっても過言ではないと思います。震災前は年間15億だった売上も、10億ほどまでに戻すことができています。
―ご商品についても、お聞かせください。今回ご紹介いただいた「大豆ハンバーグ」はどんな商品ですか?
須永 これはもう30年間ずっと売れ続けているヒット商品です。冷凍のままレンジで加熱すればすぐに食べられるというのがとても便利で人気です。
大豆は、大豆油を摂った後の脱脂大豆を原料とする大豆タンパクと鶏肉を混ぜて作っています。カロリーは1/3に抑えることができ、さらに高タンパクと、ヘルシーな一品になっています。
ちなみに、肉というのは飼育するのにたくさんの穀物を必要とします。本来はできるだけそのまま穀物や豆を口に入れた方が効率は良いわけですから、大豆ハンバーグはそういう意味で、環境にも優しい商品と言えます。
それから、冷凍食品は、比較的添加物が少なくすみます。保存料が少なくできますから。例えばコンビニなどの冷蔵品だとPH(ペーハー)コントロール剤というのを使っているのですが、そういったものも必要ありません。
また、弊社では徹底した温度管理をしているため、焼く前の状態から菌が非常に少なくなっています。一般的には600〜3000という値のところ、2〜5(100gあたり)しかありません。安心して食べていただけるかと思います。
大豆と鶏肉を使った「大豆ハンバーグ」。
冷凍食品だから添加物は少なく、工場の徹底した管理により衛生も保たれていて、
生活者として安心感がある。
―食べ方のおすすめはありますか?
須永 レンジ加熱でも美味しくいただけるので、例えば、朝レンチンしていただいて、半分は朝ご飯、半分はお弁当に入れる、といった使い方も良いかと思います。
湯煎だとさらにうまく加熱できます。レンジだとどうしても過加熱になりがちなので、時間がある時にはぜひ湯煎をお試しください。
ソース付きの商品もあるので、お好みのソースをかけていただくと夕飯にもぴったりです。くせのないハンバーグなので、どんな味とも好相性です。ご家庭でお好みの味にアレンジしてみてください。
凍ったまま2分レンチンするだけで、美味しいハンバーグの出来上がり。
朝食、お弁当にと活躍してくれそう。
ソースをかけたり煮込んだり、アレンジも自由自在。
ドミグラスソースで煮込んでみたが、煮崩れすることもなく、簡単に立派なおかずが完成。
―そのほかのおすすめ商品はありますか?
須永 「いわしハンバーグ」、「いわし団子」ですね。「大豆ハンバーグ」と合わせて、うちの三大おすすめ商品です。
いわしの商品にも、大豆タンパクが入っています。実は、カルシウムを吸収するときにはビタミンDが必要なんです。大豆にはビタミンDが含まれていますから、理に適った商品です。
いわしはなかなか子どもが食べてくれないというお悩みもあると思いますが、こちらはできるだけいわしのくせをとって、子どもが食べやすい味になっています。いわし好きな方には少し物足りないくらいです(笑)。
「伊達のいわし団子」の方は、骨挽きいわしになっていまして、こちらは出汁がなくても、煮るだけで味が出て、簡単に美味しくいただけると好評です。
いわしのうまみを最大限に引き出すため、贅沢にも頭・内臓・尾を取り除いてからフレーク化した、いわしつみれ団子。
―宮城県らしい新商品もたくさん開発されています。
須永 今だと、金華さば、牛タンシチュー、イカ団子、牡蠣汁といった宮城ならではの食材で作った商品もあります。
「金華さばの味噌煮」。
金華さばとは、金華山周辺海域で漁獲され、石巻港に水揚げされた、
高鮮度で脂乗り抜群の大型の真鯖のこと。
―今後の展開をお聞かせください。
須永 ハンバーグ業者は年々少なくなっています。消費者の利便性、安価な商品の提供だけではやっていけないこともあります。それでも、売り方なんです。売り方を工夫していけば、上杉謙信じゃないけれど、「成せばなる」と思っています。失敗してもいいから、どんどんチャレンジを続けていく会社でありたいですね。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「大豆ハンバーグ」(70g×8枚入)
価格:¥1,200(税込)
店名:ハピネス・タウン(大地フーズ)
電話:0120-431-323 月~金曜日8:00~17:00(土、日、祝日、指定休日を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://hap-town.jp/?pid=134676284
オンラインショップ:https://hap-town.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
須永光春(株式会社大地フーズ 代表取締役)
1965年東京都文京区生まれ。高校時代は、オートバイのテストライダーを目指すが事故に見舞われ断念。中退後、叔父の経営する販売会社へ就職。試食販売を生業に全国津々浦々を巡る。1997年に同社代表取締役に就任。東日本大震災による工場移転などもあったが、震災以前に迫る業績を収めている。
<文・撮影/尾崎真佐子 MC/高橋美羽 画像協力/大地フーズ>