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納豆とワサビがマッチ!地元特産の高級黒豆「丹波黒」の旨みを堪能できる「黒豆納豆」

2024/03/07

ひと昔前は関西で馴染みのなかった納豆も、いまでは多くの人に親しまれています。今回、編集長のアッキーが注目したのは、兵庫県で唯一納豆を製造する有限会社相沢食産の「黒豆納豆」。看板商品の「黒豆納豆」のはじめ、他では味わえないような珍しい納豆を生み出す代表取締役の相沢勝也氏に取材スタッフが伺いました。

有限会社相沢食産 代表取締役 相沢勝也氏
有限会社相沢食産 代表取締役の相沢勝也氏

―御社は1953年に大阪で創業されていますが、その経緯を教えてください。

相沢 私の両親は宮城県仙台市の出身だったので幼少期から納豆を食べていました。父が地元で納豆づくりの修行をしたそうなのですが、地元で創業すると師匠の競合になってしまうため東京に出ようと考えたようです。

ところが、戦後間もなかった当時はよそから来た人が東京に定住できないような政策があったそうで、東京ではお店を開けずに知人を頼って「相沢食品加工所」と言う名称で大阪市福島区の卸売市場付近にて納豆を扱っていました。

みなさん承知の通り、当時関西では納豆はあまりポピュラーではなかったので、夏場はわらび餅やところてん、アイスクリームなどを売って、納豆は冬限定で作っていたそうです。

―大阪から神戸へ移った理由は?

相沢 卸売市場の知人に神戸の土地があるのでそこで納豆を作らないかと誘われ、引っ越しして神戸市灘区大石に工場を構えたと聞いています。それを機に納豆づくりも本格的に始めたそうです。

―当時、関西で納豆を売るのは大変だったのでは?

相沢 神戸にも日立や川崎重工、神戸製鋼などの大企業があったので、関東の方が神戸に転勤してくると朝食用の納豆が社員食堂にないという声が挙がったそうです。それで納豆屋を探したら「神戸にある!」ということで、徐々にお話をいただくようになって販路が広がっていきました。

―子どもの頃から家業を継ぐつもりでしたか?

相沢 父親から家業を継いでほしいという話もなく、私は大学の獣医畜産学部で学んでいたので、家業を継ごうとは考えていませんでした。卒業後は農業関係の会社に入社して会社員をしていました。

10年ほど経った時に父の体の具合が悪くなり、一度は廃業するという話になったのですが、家族や親戚と話し合って私が継ぐことになりました。

―家業を継ぐ際にプレッシャーなどはありましたか?

相沢 プレッシャーというか、私が家業を継いだ翌々年に阪神淡路大震災が起こりました。建物は崩壊して会社もやめて、とても大変でした。

ただ、震災は1月の寒い時期だったので、会社の冷蔵庫が壊れても商品の納豆には影響がありませんでした。納豆は火を使わないし、タレとからしが付いているので箸があれば食べられます。

出荷もできないので、在庫を避難所や近所の方に配って食べていただきました。今まで納豆を食べたことのない方たちも「こりゃ、うまい」と喜んでくださって、調理をせずに食べられるので皆さんに重宝されました。

―事業再開のきっかけですね。

相沢 納豆を避難所や近所の方に配った時に、こんなにも皆さんに喜んでいただけるならもう一回納豆屋をしようという気持ちになりました。

地震で工場が全壊してしまったので、まずは工場をどうしようかということになりました。

当時、私の祖母が姫路の方に住んでいた縁で、震災の次の年の9月姫路に新工場を作りました。

―そのような困難を経て、受賞されるような納豆をつくり出されています。

相沢 納豆組合主催で毎年納豆の鑑評会が行われているのですが、そこで弊社は3年連受賞しました。2015年に初めて受賞したのですが、その時は永山久夫賞の小粒・極小部門に「納豆一徹」が選ばれました。翌年には農林水産省食料産業局長賞の大粒・中粒部門に「黒豆納豆」が選ばれ、その次の年には同じ賞の小粒・極小部門で「有機納豆小粒パック」が受賞しました。

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納豆組合主催の鑑評会で受賞した自慢の商品。

―受賞された時はどんなお気持ちでしたか?

相沢 最初に受賞した時は茨城の水戸大会だったので、「水戸でやったぜ!」という気持ちでした。全国の納豆が集まる鑑評会ですので、弊社が神戸で納豆をつくっていることもみなさんご存知でしたが、どんな会社が作っているのかと水戸から納豆関係の方が大挙して来られました。

―従業員の方たちの反応はいかがでしたか?

相沢 鑑評会は今年で27回目になるのですが、そのような歴史ある納豆の大会で受賞できたので、関西でも全国で認められるような納豆がつくれることを証明できて特に品質管理の者が大喜びでした。

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豆の状態や天候に合わせて、職人たちが丁寧に納豆を仕上げる。

当時、関西ではにおいと粘りが控えめなあっさりタイプの納豆が売れていました。その影響もあって、弊社でもあっさりタイプの納豆を作ろうという声も挙がっていたのですが、それでも先代からの教えを守って「粘って、におってなんぼ!」という納豆を作り続けていました。それが認められ、みんな喜んでいました。

―今回ご紹介の「黒豆納豆」へのこだわりを教えてください。

相沢 一番は地産地消ですね。フードマイレージなどいろいろあって、地元で採れた大豆でつくった納豆を地元に販売するのが良いのではと考えるようになりました。

地元の豆というと「丹波黒」があるので、丹波黒で納豆を作るのはどうだろうというアプローチからスタートしました。それが大体20年くらい前になります。

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地元特産「丹波黒」はもっちりとして甘く、風味豊かな味わいが特徴。

―当時、丹波黒を使った納豆はありましたか?

相沢 なかったですね。昔から納豆は安価な食品なので、丹波黒のような高い大豆は使われていませんでした。おせちに入っているような丹波黒は特に高いですし、開発当時は黒豆を発酵させると丹波黒独特の甘みがなくなってしまうという定説もありました。

―農家さんは協力的でしたか?

相沢 兵庫県の篠山(ささやま)市で丹波黒を栽培していた農家さんにお話させていただきました。その際、弊社だけでなく黒豆を使って味噌を作っている味噌業者さんにも声をかけて、農家さんには畑の丹波黒を味噌業者さんと共同で全て買い取ると伝えました。

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生育期間が長い丹波黒を契約農家さんが手間を惜しまず丁寧に栽培している。

納豆は見た目も大事なので規格外の豆は使えませんが、味噌であれば潰してしまうため味が良ければ見た目は重要ではありません。農家さんも作った豆が無駄にならず、丹波黒で味噌と納豆がつくれるならいいじゃないかと話が進みました。

―理想とする味や食感にするために工夫した点は?

相沢 丹波黒特有のモチモチ感と豆自体の甘みを残しつつ発酵させるのが理想です。豆の芯まで発酵させるには浸漬(しんせき)といって水に浸して豆を膨らませる必要があるのですが、丹波黒は大粒で普通の大豆と違うため、適度な時間や温度を導き出すのに当初は苦労しました。

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「黒豆納豆」は一粒一粒が大きく、丹波黒の食感と甘さを堪能できる。

―黒豆は栄養がとっても豊富だとか?

相沢 黒大豆の黒色は種皮に含まれている黒大豆ポリフェノールによるものなのですが、黒大豆ポリフェノールは抗酸化作用がとても強いといわれています。また、他の豆に比べてタンパク質も多く、アントシアニンや葉酸、ビタミンEなどの他、体に必要なミネラルがとても豊富です。

―「黒豆納豆」はカラシではなくワサビが付いています。

相沢 いろいろ試してみたのですが、その中でも一番おいしかったのでワサビを付けました。丹波黒の甘さをワサビが引き立てます。

弊社の新商品に特選NATTOシリーズがあるのですが、黒みつが付属されていてデザート感覚で食べられる納豆、オリーブオイルや塩で食べるとおいしい納豆も用意しています。

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丹波黒の「黒豆納豆」には爽やかな辛味のワサビだけでなく、濃厚な甘みの黒みつも合う。

特選NATTOシリ-ズは全部で8種類あります。30種類くらいの食材を試し、黒豆だけでなく枝豆やピスタチオ、パンダ豆、赤大豆などを選んで、栄養豊富でおいしい納豆をつくりました。

「特選NATTOシリーズ」https://natto-aizawa.com/item/3992/

―最後に、御社の今後の展望を教えてください。

相沢 私は日本人の体に合うのはやはり和食だと考えています。和食を食べている日本人の平均寿命や健康寿命が長いのは環境もあるのでしょうが、食生活も大きいと思います。日本人の食事がどんどん西洋化してきて、小さなお子さんが生活習慣病になったりするのは残念です。

これからは和食に戻るというか、お米や納豆、味噌、豆腐など、日本人が食べていた食材を見直していただきたいです。そのためにも日本人の食事の基本はやっぱり和食だということをアピールしていこうと思っています。みなさまの健康に納豆を役立てていただけると嬉しいです。

―本日は貴重なお話、ありがとうございました。

「黒豆納豆」(50g、タレ・ワサビ付き)

【特選納豆】NATTO 丹波黒(タレわさび)
価格:¥500(税込)
店名:【そのまんま通販】特産品ギフトを産直お取り寄せ
電話:0790-22-7118(➿0120-22-7118)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.sonomanma.co.jp/info.php?id=I0071602&type=item
オンラインショップ:https://natto-aizawa.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
相沢勝也(有限会社相沢食産 代表取締役)

1960年兵庫県神戸市灘区生まれ。北里大学獣医畜産学部卒。会社員を10年経験し、1995年より父親の跡を継ぐ形で有限会社相沢食産へ入社。2001年に姫路工場の有機認証を取得。国産オーガニック大豆によるオーガニック納豆の製造・販売を開始し、現在も継続中。有機JAS法に基づく認証機関のオーガニック検査員、判定員も務めている。現在、関西納豆工業協同組合代表理事、全国納豆協同組合連合会副会長。

<文/ウツギナオコ MC/伊藤マヤ 画像協力/相沢食産>

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