今回編集長アッキーが注目したのは、体を温めてくれるハーブティー。「私の温茶習慣ハーブティー」は、爽やかな柑橘の香りとほのかな甘みが特徴で、クセのない優しい味わいが日々の疲れを癒してくれます。「ハーブティーってクセがあって飲みづらいと思われているけど、そうではないのです」と、商品を製造販売する株式会社カリス成城の代表取締役の坂出智之氏は力を込めます。日本のハーブ専門店の草分けとして、またヨーロッパでのご自身の経験をもとに培われたノウハウをもとに、よりおいしくより健康になるためのハーブ商品を生み出したいと語る社長に、商品への思いを取材陣が伺いました。
爽やかな香りと甘みで体を温める「私の温茶習慣ハーブティー」
2024/03/14
株式会社カリス成城 代表取締役社長の坂出智之氏
―日本で最初期のハーブ専門店だとお聞きしました。
坂出 私の両親が1983年に始めました。ハーブを輸入し、小売と卸売を始めたのです。日本国内でハーブをブレンドして、ティーバッグ製造をしたのは、当社が初めてでした。当時、日本ではまだ馴染みのないものでしたので、まさにハーブ文化の草分けです。
―何種類のハーブを扱っているのですか。
坂出 現在ハーブだけで350種類くらい、そのほかにハーブなどから抽出した天然精油(アロマオイル)を約130種扱っています。ハーブには心身の健康維持に役立つ力があり、使う人の悩みや目的に合わせて、ハーブを使った商品を選べます。アロマに関しても、その香りが脳に働き、メンタルに良い影響を与えてたり、化粧品などにも活用されて、健康や美容を支える商品ラインナップがそろっていると思います。
例えば女性の悩みに答える「フェムケア」に特化した商品もあります。女性特有のバイオリズムや、妊活中など、さまざまな状況に寄り添い助けるハーブティーや化粧品も人気です。
自然の素材がそのままの形で生かされている。
―ハーブを扱う上で大切にしていることは何ですか。
坂出 自然のハーブの品質の良いものを買い付けて、輸送や保管、加工に気を配り、高い品質のままでお客様まで届けることです。というのも、良いハーブを仕入れても、加工や輸送・保管で間違った取り扱いをすると、せっかくの品質が台無しになってしまうからです。実は、そうした失敗をしてしまった商品が世の中にはたくさん見られます。
そして、良い品質のままのハーブを使って、利便性が高く使い勝手の良い商品を作り、自然の香りや有効性を手軽に生活に取り入れていただくことができるようにすることが、さまざまな商品開発をする目的です。
私は大学卒業後に国際物流企業に勤めており、ドイツに赴任していたことがありました。そこで、ヨーロッパにおけるエコやオーガニックへの関心の高さを目の当たりにしました。当社勤務後もJETROの仕事や自社の視察でさまざまな国の畑や工場を訪れ、ハーブ類の生産現場の視察と指導をしてきました。海外の展示会にもよく足を運びましたし、ヨーロッパのみならず各国に根付いたハーブの文化も体感しました。こうした経験が、当社を経営する時の糧になりました。
当社に入社した90年代初頭からは、ファミレスや飲料メーカーへのハーブティーの卸などを通じ、日本国内のハーブの認知度アップに貢献できたのではないかと思っています。さらに代表に就任してからはハーブティーの生産機械を積極的に導入し、高品質の商品を安定供給できるようにしました。ハーブの良さをもっとたくさんの人に知ってほしいという気持ちは、ずっと変わりません。
―「私の温茶習慣ハーブティー」はどんな商品ですか。
すっきり爽やかな香りが広がる。
坂出 ルイボスティーをベースに、ジンジャー、シナモン、ステビアの葉、レモンやオレンジの香りのハーブを加えています。名前の通り、習慣的に飲むことで冷えを防ぎ、体温を上げて免疫力を高める効果が期待できます。冬はもちろんですが、夏場に冷房で冷えて体調を崩す方も少なくないので、一年を通し元気に過ごすために飲んでほしいです。
ハーブティーの効果はさまざまな方面で注目されていて、たとえば、ボディービルダーの世界的な選手が大会に向けてコンディション調整のために、当社のハーブティーを愛飲してくださっています。
―世界的なアスリートにもハーブティーが選ばれているのですね。
坂出 例えば試合前のスイスのスキー選手が、ローズヒップとハイビスカスのブレンドティーで体を温めたり、体を絞り込むときに甘みのあるハーブティをおやつがわりにしたり、体作りでたくさん食べなければならない選手には、胃腸がすっきりするお茶を選んだり…。
世界レベルで体を気にかけているアスリートに選ばれているものですから、一般の人にとっても良いものだと感じていただけると思います。私の温茶習慣ハーブティーのようなステビアの葉で甘みをつけたお茶を飲むと、お菓子などの甘いものが我慢しやすくなり、ヘルシーなので、ダイエットにも最適です。
―ハーブティーって、正直に言っておいしくないものもあるという印象ですが…。
坂出 実際、海外のハーブティーには日本人好みに合わないものも多くあります。もともと日本人の嗜好にあわないもの以外にも、輸送中に品質が落ちて香味がイマイチになってしまうものもあります。
だから当社はおいしさにもこだわってハーブティーを作っています。まず原料そのものを厳選し、日本人の口に合うよう、バランスよくブレンドしています。私の温茶習慣では、無香料ですが、柑橘の香りをしっかり出して、爽やかさを加えました。さらにステビアの葉で、ちょうど良い甘みに調整して、リピートしたくなる味わいです。誰が飲んでもおいしいという味を目指しました。
実はこの商品は、日本フードアナリスト協会が主催する「ジャパンフードセレクション2023年6月」のグランプリを受賞しています。味のプロにも認められたおいしいハーブティーです。
体を温めてくれる優しい味わい。
―おすすめの飲み方を教えてください。
坂出 食前食後というよりは、日中や就寝前など冷えを感じた時に、習慣として飲んでもらえるとうれしいです。朝目覚めた時に温かいお茶を飲むと内臓が温まりますし、日中には爽やかな香りが気分転換になると思います。ノンカフェインなので寝る前でも安心して飲めます。人間は体温が下がる時に深い睡眠に入ると言われているので、まずハーブティーで体を温めてベッドに入ると安眠できそうです。
―おいしくて体に良いハーブティー、素晴らしいですね。今後の展望についても、お聞かせください。
坂出 原料へのこだわりを進めて、オーガニック原料の割合を高めていきたいです。そもそも有機農法でハーブを栽培している農家が少ないので、量を確保が難しいです。味のばらつきなども出てしまいがちですが、それでも良いものを届けたいという理念を曲げずオーガニック原料の確保に努めたいです。
原料という点ではもう一つ、国産原料にも注目しています。日本に昔からある農産物の掘り起こしや活用も一つのテーマです。たとえば桑の葉は国内ではカイコの飼料でしたが、タイなど東南アジアでは健康茶として飲まれています。当社でも20年以上前からこうした活用法を各地で言ってきましたが、今では生産者も増えて、当社でも売れ筋になっています。こういった古くて新しい素材の活用も進めていきたいです。
最後に販売面では、店舗の在り方やネット販売の活用法について、検討を進めているところです。百貨店に実店舗を出しているのですが、コロナ禍もあって業績は下降気味でした。それまで店頭では総花的な商品展開をしていましたが、当社の得意分野を強調した、もっと違う見せ方を考える局面に来ています。店頭での表現はまだまだ工夫の余地がありますね。
一方、当社のように品数が多い場合には、ネット販売は有効な手段です。だからこそもう少しITリテラシーを高め、もっとうまく活用したいです。これからも、皆さんにハーブのある豊かな生活を届けられたらいいなと思います。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
私の温茶習慣ハーブティー シトラス×ジンジャー(18g/10包)
価格:¥648(税込)
店名:【ハーブ専門店】 カリス成城 WEB SHOP
電話:03-3483-1960(平日 10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.charis-shop.com/shopdetail/000000005128/
オンラインショップ:https://www.charis-shop.com
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
坂出智之(株式会社カリス成城 代表取締役)
1962年生まれ。立教大学卒業、日本通運にて国際物流従事(都内及び駐ドイツ)後、1992年にカリス成城入社、2009年同代表取締役就任。海外、国内の良質なハーブ・天然精油の調達、商品開発、品質管理、オーガニック化、ハーブティー工場立ち上げを主導した。飲料・茶業・レストラン等へのハーブ原料供給、自社店舗の多店舗に従事、Jetroの専門家として海外での指導数回。日本メディカルハーブ協会顧問、日本アロマ環境協会元理事。
<文・撮影/鈴木満優子 MC/白水斗馬 画像協力/カリス成城>