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日本名水百選の水を100%使い、香りの高さとキレの良さを誇る日本酒「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」

2024/03/21

今回、アッキーが注目したのは、名水が湧く富山県黒部市で、200年以上酒作りをしてきた皇国晴酒造が手掛ける「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」。名水百選にも選ばれた名水を100%使い、毎日の徹底した温度管理によって華やかな香りとキレの良い味わいの日本酒です。特別な時間を楽しみたい老若男女においしい日本酒を届けたいという岩瀬氏の思いから作られました。今回はそんな皇国晴酒造株式会社 代表取締役の岩瀬新吾氏に会社の成り立ちから日本酒の魅力までお話を伺ってきました。

皇国晴酒造株式会社 代表取締役 岩瀬新吾氏
皇国晴酒造株式会社 代表取締役 岩瀬新吾氏

―家業である皇国晴酒造を継ぐ経緯についてお伺いします。

岩瀬 男3人兄弟の次男として生まれ、昔は酒蔵のなかでよく遊んでいました。そのため、家業は常に身近にあり、物心ついた頃から将来は何かしらの形で会社に貢献できたらと思っていました。ただ兄が社長として会社を継ぐと考えていたため、自分は経理として会社に貢献していくため、大学も経済系に進み簿記などの専門知識も学んでいました。そしたら、大学入ってから突然兄から継ぐ気がないと言われ、それなら自分が社長としてやっていこうとなりました。

―大学をご卒業されてからは、すぐに家業に?

岩瀬 卒業してからは都内の酒類卸の会社に就職し、流通のことについて学びました。退職してからは家業に入り、2年弱は広島県の東広島にあるお酒の研究所で製造について学びました。

―その後、研究所で製造について学ばれたのですね。

岩瀬 酒蔵の跡取りの多くは、農業科にいってお酒の発酵などを研究してから家業を継ぎます。しかし、自分はお酒について勉強しておらず、このままでは酒造りの最高責任者である杜氏(とうじ)の人たちと商品について議論できないと感じました。そのため、会社と相談して研修に行かせてもらったのがきっかけです。当時酒蔵の跡取りなどはそこへ学びに行くという流れがあり、研修生をちょうど募集していて誘われたというご縁もありました。

―研究所では酒造りの研究とは?

岩瀬 最初に講習を受けて実際の酒造りをしてからは、原料であるお米の分析をしていました。でんぷんの組成の違いやそれによってお酒にどのような影響があるのかなど、そういった研究です。また、別の研究室との交流もあったので、お米以外にも酵母や水などについても指導の先生からいろいろ学びました。当時研究所で出会った人とはいまでも繋がりがあり、地元では聞けないような情報も仕入れたりできます。そのため、2年間と短い間でしたが、その時間がなかったら今の自分はないと思うくらい濃い時間でした。

―その研究にどのような影響を受けましたか?

岩瀬 研究のさまざまな文献から技術を学ぶことができたことも大切でした。ほかにも、全国のお酒があつまる新酒鑑評会に関われたこともありました。そこでは何百というお酒があつまり、北海道から九州のお酒まで利き酒して、香りや原料について学ぶことができました。そこで得た利き酒の能力によって、今では金沢国税局主催の新酒鑑評会で審査員もしています。ちなみに現在皇国晴酒造で杜氏をしている妻とも研究所で出会いました。

―1884年頃に創業された会社の沿革についてお聞かせください。

岩瀬 法人化したのが1884年頃で、酒蔵自体は1818年にはすでにあったようです。1818年に作られた地図には、現在の酒蔵の箇所にすでに酒蔵と書いてあったため、当時から酒を作っていたようです。火事が多い地域であったためほかに資料が残っておらず、それ以前は分からないのですが、網元をしていた当時の先代が酒を作り始めたと伝承で残っています。伝承では200年以上、法人化してからも100年以上の歴史があります。

―歴史が長い酒蔵として代々受け継がれてきたことなどはありますか。

岩瀬 日本名水百選に選定されている土地に湧き出ている「清水(しょうず)」と呼ばれる水がありますが、皇国晴酒造では仕込みの水に清水を100%使っています。清水の1つである「岩瀬家の清水」が敷地内にあるため、贅沢に使うことができるのです。名水百選の水を100%使っている酒蔵は日本でもここだけであり、この土地に立てられた酒造とこの水は代々大切にしてきているものです。

―やはり名水は他の水と大きく違うのでしょうか。

岩瀬 とても軽くてスッキリとしている水です。そのため、できたお酒も軽快な味わいになります。濃いお酒を作ろうとしてもほかの酒蔵からしたらスッキリしていると言われてしまうくらいに良い意味で軽快な味わいになります。

さらに軽快なだけではなく品のいい酸味が出てきます。それが今の杜氏になってからは、より品が良い酸味が際立つようになったと感じます。「幻の瀧」というお酒は変わらないですが、杜氏が変わることで微妙なニュアンスほどの味わいが変わってきます。

―名水で造られる「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」にはどのようなこだわりがありますか。

岩瀬 こだわりは数え切れないほどありますが、一つ挙げるとすると温度管理です。酵母を培養させる小さいタンクで毎日かかさずに温度管理をしています。酵母の発酵やデンプンがとけたブドウ糖の甘さ、アルコール分などのバランスを見ながら、毎日細かく温度調節をしています。

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名水で作られた「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」は透き通るような見た目をしています。

私は、お酒は自分の子どもだと思っています。もろみはタンクによって異なっており、例えば純米や純米大吟醸などで違うものを使っています。一般的に酒蔵では仕込中のそれぞれのもろみにイロハと数字の組み合わせ、例えば「イ-1」や「ロ-3」といった識別番号をつけていますが、私はそれを「イイチ君」や「ロミちゃん」などと名付け自分の子のように毎日呼びかけています。

―それほど愛着をもって造られているのですね。

岩瀬 私だけかもしれないですが、お酒を単なる商品やものとして扱ってしまっては味もだめになってしまうと考えています。箱入り娘じゃないですが、毎日声をかけて手を加えることで美味しいお酒が出来上がります。なぜなら、お酒を作るのは麹や酵母であって人ではないからです。人はお酒作りのサポートをしているだけです。そのため、いいお酒を作るためにサポートに徹して、温かく見守るような気持ちで作っています。

―お酒はどれくらいの期間で造られるのですか?

岩瀬 「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」に関しては、もろみの段階で6週間ほどかかります。酒母と呼ばれる小さいタンクで2週間かけて酵母を培養し、つぎにもろみの大きいタンクに移して4週間ほどかけてじっくり発酵させます。最後に搾って、香りが逃げないように瓶詰めしてから加熱処理を行い、冷蔵庫の中に入れてゆっくり熟成させていきます。このように1ヶ月以上かけていますが、特に「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」は手間が大きくかかる子です。

―真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」のおすすめの飲み方について教えてください。

岩瀬 香りが華やかなことが特徴なため、食中はもちろん食後にもドルチェのようにゆっくりと楽しんでいただきたいです。また、ぶりやホタルイカ、ズワイガニなどの富山湾の海の幸との相性はもちろんのこと、レーズンやチーズなどの珍味とも美味しく合わせられます。

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華やかな香りがありつつも、
スッキリとした味わいと味のふくらみを楽しめます。

―食後酒としても楽しめるのですね。

岩瀬 ある程度の糖分がないと香りがでないため、香りが華やかなお酒は甘くなります。「真精大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」も華やかな香りが特徴であるため、ある程度の甘さがあるが、しつこくなくてキレがいいお酒です。そのため、ドルチェのように嗜むように楽しんで頂けるお酒です。

―嗜むお酒ということで、どのような方に飲んでほしいですか?

岩瀬 2つあり1つは若い方に親しんでみてほしいと考えています。飲んでいただいて日本酒の良さを知っていただいて、少しでも興味を持ってほしいと思います。そして日本酒を楽しむきっかけにでもなれたら嬉しいです。

もう1つは性別や年齢に関係なく、このお酒を次の日に活力にしてほしいと考えています。自分の子どものように作ったお酒が、届いた方のところで喜びを与えるお酒であって欲しいです。そのため幸せを感じたいと思っている方にはぜひ飲んでいただきたいです。

―今後の会社の展望についてどのようにお考えでしょうか。

岩瀬 日本酒というお酒を、全世界の人に知ってもらいたいと考えています。

コロナ前までは海外に行っていて、6,7カ国くらいで日本酒を紹介してきました。まだ関税などの関係上、海外で飲むと高いですが、それでも飲んで頂ける方はいるため、その方々に日本酒を届けたいと思います。

そして、日本酒のことを知ってもらうことによって、日本のことにも興味を持ってもらえたら嬉しいです。そのため、さまざまな国に行って日本酒を紹介していきたいと思います。

ほかにも、日本酒らしくない日本酒も作っていきたいと考えています。日本酒の香りやアルコールが高くて苦手という方、慣れていない方にも日本酒を届けて楽しんでいただきたいです。そういうきっかけとなる日本酒がないと、日本酒業界は生き残っていけないと思います。なので、日本酒という伝統産業を存続させるために、次の世代にもバトンを渡していくためにも、これからも新しい日本酒を作り出したいと思います。

―本日は貴重なお話をありがとうございました。

「限定大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」(1800ml)

「限定大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」(1,800ml)
価格:¥12,100(税込)
店名:皇国晴酒造(みくにはれしゅぞう)「幻の瀧」醸造元 皇国晴酒造の公式ページ
電話:0765-56-8028 (8:00~20:00 休業日:土日)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.47club.jp/products/7183364718798
オンラインショップ:http://www.mabotaki.co.jp/?page_id=56&lang=ja

「限定大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」(720ml)

「限定大吟醸 幻の瀧 飛雪(ひせつ)」(720ml)
価格:¥6,050(税込)
店名:皇国晴酒造(みくにはれしゅぞう)「幻の瀧」醸造元 皇国晴酒造の公式ページ
電話:0765-56-8028 (8:00~20:00 休業日:土日)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.47club.jp/products/7183364948174
オンラインショップ:http://www.mabotaki.co.jp/?page_id=56&lang=ja

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
岩瀬新吾(皇国晴酒造株式会社 代表取締役)

1968年富山県生まれ。大学卒業後酒類卸に入社、酒類流通を学ぶ。修業終了後1997年皇国晴酒造に入社、東広島市にある国税庁醸造研究所(現:独立行政法人 酒類総合研究所)へ研修生として出向。米やブドウ等といった原料を取り扱う研究室に配属、約2年間日本酒発酵(主に酒米分析と研究)について学ぶ。2010年同社代表取締役に就任。
趣味:マラソン、プロバスケBリーグ観戦

<文・撮影/masa1018 MC/山口優花 画像協力/皇国晴酒造>

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