パンに塗ったり紅茶に入れたりして味わうはちみつは、私たちにとって身近な食べ物です。毎日のように口にするものだからこそ、作り手の思いやこだわりが見えるものを選びたいと考える人も多いのではないでしょうか。
今回、編集長アッキーが気になったのが、HONEY MARUの「はちみつ」と「ブルーベリー」。製造元で建材を取り扱う商社ながら、農業や店舗経営なども手がける丸栄工業株式会社の代表取締役の本庄邦之氏と、はちみつ専門店「HONEY MARU」の店長を務める宮城亮氏にお話をうかがいました。
2024/04/12
パンに塗ったり紅茶に入れたりして味わうはちみつは、私たちにとって身近な食べ物です。毎日のように口にするものだからこそ、作り手の思いやこだわりが見えるものを選びたいと考える人も多いのではないでしょうか。
今回、編集長アッキーが気になったのが、HONEY MARUの「はちみつ」と「ブルーベリー」。製造元で建材を取り扱う商社ながら、農業や店舗経営なども手がける丸栄工業株式会社の代表取締役の本庄邦之氏と、はちみつ専門店「HONEY MARU」の店長を務める宮城亮氏にお話をうかがいました。
―代表の経歴と会社のあゆみについて教えていただけますでしょうか。
本庄 生まれは埼玉県の川口市で、幼少期を過ごしたのは浦和市です。祖父の代は鋳物屋で、のちに父の代になると卸屋の側面が強くなり、鋳物製の配水管パイプの部材を作っていました。やがて鋳物のパイプがほぼ使われなくなり、ポリエチレン製のパイプが主流となってからは、加工などを手がけつつ建設資材の材料をメインで取り扱っています。現場にとってはいわゆる材料屋という位置づけです。
―今回ご紹介する「はちみつ」や「ブルーベリー」など、本業以外の事業も広く展開されています。
本庄 当社もブランドを持つ必要があるのではという話が出たことに加え、私個人として10ぐらいの事業を作っていきたいという思いがあります。食品以外にも、物置やカーポートを扱うエクステリアの会社を同業者と一緒に立ち上げました。
当社は祖父の代から数えれば百何十年と続いていますが、先代が丸栄工業という名前をつけてからは2024年で65期目です。オフィスがある日本橋には100年以上続いている会社が多く、65年は新参者です。これから100年続く会社を目指すにあたり、時代に応じて必要とされる仕事が変わってくることを見据え、自分で仕事を選んでチャレンジしています。
―代表は若い頃からさまざまなことにチャレンジされていたのでしょうか。
本庄 私が30代半ばの頃に先代が亡くなったことが、自分のスタートだったと思います。先代は堅実で必要以上に拡大をせず、先々代からそのまま引き継ぐ形で経営していました。私は売上のためだけに儲からない仕事をやることに納得できず、きっぱりとやめた事業もあります。
その一方ではちみつやブルーベリーのように、新しい事業も始めています。メインの建材に関しても自社のECサイトを立ち上げ、少しずつ売上がついてきました。「思い立ったが吉日」といいますか、とりあえずジャブを飛ばしてみて、大丈夫そうなことはやりきっていくつもりです。
―自社のブランドを立ち上げるにあたって、なぜはちみつを選ばれたのでしょうか。
本庄 大学の後輩からすすめられて始めました。試行錯誤するうちに北海道の士別で養蜂を手がけていらっしゃる方と知り合って蜂蜜を仕入れることができるようになり、現在は国産にこだわりつつ数ヶ所から仕入れています。
―はちみつを取り扱ううえでのこだわりはありますか。
本庄 いろいろな方と知り合ううちに、現在は品質や安全性が疑わしいはちみつも販売されていると聞き、当社では定められた基準値以内のものを販売することを厳守しています。やはり人様の口に入るものですから。
―苦労されたことなどを教えてください。
本庄 何もないところからのスタートでしたので、最初は瓶詰めをどこに頼めばいいのかすら分かりませんでした。ラベルもなかったので社員に描いてもらい、「HONEY MARU」という名前も社員に提案してもらいました。「HONEY MARU」で店長を務める宮城がお店のInstagramを運営していますが、こちらもゼロからのスタートですので、今も苦労している最中です。
―お店のInstagramでどんな情報を発信しているのでしょうか。
宮城 はちみつの食べ方や使い方などを定期的に投稿しています。はちみつにはたくさんの種類がありますが、そのことをご存じない方も多く、種類によって違う魅力があることを広めていきたいと考えています。
―「HONEY MARU」のコンセプトを教えてください。
宮城 HONEY MARUでは「『また明日も食べたい!』と思われるはちみつを求めて」というコンセプトを掲げています。そのために農薬の検査などもしっかりと行い、お客様にきちんと報告をしています。他社のはちみつは加熱処理をしているものも多いのですが、当社では非加熱にこだわりました。毎日食べられる安心安全なはちみつをお客様に提案し、新しい習慣にしていただくことを目指しています。
―「HONEY MARU」のはちみつ、おすすめの食べ方を教えてください。
本庄 私はフレンチトーストやホットケーキにかけています。
宮城 トーストやヨーグルトとの相性がよく、おいしく味わっていただけます。商品の中にハーブのような香りがする菩提樹はちみつという種類がありまして、手づくりドレッシングの隠し味に使うとおいしさが引き立ちます。このほか、料理に使っていただくのもおすすめです。カレーに入れると味がまろやかになります。
―こだわりのはちみつをどんな方に味わっていただきたいですか。
本庄 はちみつはご存じのように、乳幼児は食べられません。それ以外には、はちみつを食べられるようになったお子様や年配の方、海外の方まで、どなたにも食べていただきたいです。どんな方にも笑顔で「おいしかったよ」と言っていただけるように、安心して食べられるものを作っていきたいと考えています。
宮城 はちみつは栄養が豊富ですので、美容や健康に気を遣っている方におすすめです。また、パンが好きな方や甘いものが好きな方はもちろんのこと、これまであまりはちみつを食べてこなかった方にも一度味わっていただきたいです。そのうえで「はちみつといえばHONEY MARU」と言われるくらいのブランドにしていきたいと思います。
―お客様に商品を届けるうえで、代表が大切にしていることを教えてください。
本庄 食べていただいた方に笑顔になっていただけることが一番です。
―今後の展望を教えてください。
本庄 2024年4月に、はちみつとブルーベリーを食べられる店を人形町にオープンします。当社のような卸が消費者と近い商売をするには難しい部分があると思いますが、そのために新しい人材も雇用しました。
さらに2024年は、ブルーベリーも販売できるめどが立ち、ブランドとして展開していきたいと考えています。店舗も人形町だけでなく、関東圏で広げていくつもりです。ただ、丸栄工業という社名ははちみつを売るには重すぎるので、そこを変えるかもしれません。代々続いている会社ではありますが、皆さんの知恵を借りながら、いろいろな面で変化してもいいと考えています。
また、これからのことや持続可能性のことを考えると、はちみつの瓶の再利用なども検討する必要があると感じています。まだまだしっかり考えて、行動していかなくてはなりません。どれだけ時代は変わっても、人様のお口に入るものを扱う以上、100%大丈夫だと言える自信を持つことも重要です。そのほか、当社の拠点となっている人形町という街のお役に立てるように、街のよさを生かせるように努力していきたいという思いもあります。事業を通してお客様のお役に立ち、皆様を笑顔にしていきたいというのが、今の偽らざる気持ちです。
―ありがとうございました。
「北海道産アカシアはちみつ」(160g)
価格:¥1,998(税込)
店名:国産はちみつ(蜂蜜)専門店 HONEYMARU
電話:03-5623-2330(9:00~17:00 土日祝日および臨時定休を除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://honeymaru.store/collections/%E6%96%B0%E5%95%86%E5%93%81/products/akashia
オンラインショップ:https://honeymaru.store/
「ブルーベリー」
価格:¥7,000(500g×2パック)※お届け時期6月上旬~8月中旬の予約販売となります(税込)
店名:未定
電話:03-3668-6451(担当:松永・赤星 土日祝休)
定休日:未定
商品URL:開設予定
オンラインショップ:開設予定
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
本庄邦之(丸栄工業株式会社 代表取締役)
1961年埼玉県生まれ。大学卒業後ロサンゼルスにて1年間生活した後、22歳で丸栄工業株式会社に入社。現在に至る。
<文/坂見亜文子 MC/高橋知 画像協力/丸栄工業>