今回、編集長アッキーが気になった製品は、オリーブ牛のハンバーグやステーキを販売する株式会社ササハラオリーブファームです。同社代表取締役の笹原由里奈氏に商品の魅力を取材陣がうかがいました。
甘みがありさっぱりとした味わいの香川のブランド牛「オリーブ牛ハンバーグ」「オリーブ牛ロースカットステーキ」
2024/05/27
株式会社ササハラオリーブファーム 代表取締役 笹原由里奈氏
―家業を継がれるまではどのように過ごされてきましたか。
笹原 母方がオリーブ牛の牧場、父方が食肉卸業を営んでおり、牛やお肉が身近にある環境で育ってきました。うちは姉妹で私が長女なのでいずれは家を継がないといけないのかなと思いつつ、高校時代は医学部を目指して勉強していました。お肉をさばく仕事を見てきて、血が怖いとか、ホルモン内臓系が気持ち悪いとかはまったくありませんでしたが、動物の命をいただく仕事なので、奪わない方の、命を助ける仕事に就きたいと思っていたのです。でも冷静に考えると私が家業を継がなかったらまずいと思うようになり、理系から文系に転じて大学は商学部に入ったのです。
就職は大手食肉加工メーカーを選びましたが、家業は隠して就職活動をし、入社しました。和牛を売る仕事がしたかったのですが、「女性には無理」と言われ、ハム・ソーセージなど加工肉の販売業務に携わりました。「40キロの重たい肉も持てます」といったアピールを毎年して和牛の事業に関わりたかったのですが、女性を配属した事例がないと突っぱねられ、3年で退職して家業に戻りました。
オリーブ牛。「オリーブ」と「讃岐牛」それぞれが持つ歴史が融合し、
香川県だからこそ、なし得たプレミアム黒毛和牛。
―オリーブ牛の特徴を教えてください。
笹原 オリーブ牛は、讃岐牛にオリーブの搾りかすを配合した特別な餌を出荷2ケ月前から毎日一定量を与えた中から、牛肉の枝肉格付の3等級以上のものを言います。肉質は柔らかく、旨みが強いと言われています。
讃岐牛とは、香川県内で肥育された血統明瞭な黒毛和牛であり、枝肉が歩留等級AまたはBで、肉質等級5・4等級(金ラベル)、3等級(銀ラベル)のものです。
2017年にオリーブ牛が、第11回全国和牛能力共進会 特別賞「脂肪の質賞」を受賞しました。この賞は牛肉に含まれる脂肪の中でも、口どけやおいしさに関係する、オレイン酸を含む一価不飽和脂肪酸の割合が一番高い枝肉に与えられるもので、全国から出品された183頭中トップの日本一の成績を収めました。
夏は飼料に塩を少し加えると調子がよさそうなので、人間と同じように熱中症対策を工夫するなど、1頭1頭に対して愛情をこめた飼育を行っています。
―今回ご紹介させていただく「オリーブ牛ハンバーグ」が誕生した背景を教えてください。
笹原 オリーブ牛は誕生して12、3年で、歴史の浅い牛肉です。当初は香川県全土でも数が少なく、売っていきたいのに牛がいないからPRできない状況でした。だったらハンバーグなどの商品にしたほうが、売れる数が増え、知名度も上がると思ったのです。
100%オリーブ牛だと価格が高くなるので、それよりは豚肉も入っているけれど手が届くお値段ですというところから広げていこうとスタートしました。
オリーブ牛に国産豚肉を混ぜたハンバーグで、繋ぎに使っている卵は菊永エッグファームの独自配合飼料の卵を、玉ねぎも国内産を使用しています。
旨みの秘密はロースの背脂で、甘みがあるのでピューレや砂糖を使う必要がありません。お肉本来の甘みを際立たせています。ソースは逆にちょっと甘めのデミグラスソースを添付しています。
販売から10年経ち、累計25万枚以上出荷している人気商品なので、愛してくださっているファンの方のために味は変えずに販売を続けています。
オリーブ牛の1頭全身部位を贅沢に使用。
―どのような方に手に取って食べていたただきたいでしょうか。
笹原 和牛のおいしさをわかっていても高齢になると脂っこいお肉は敬遠しがちです。でもオリーブ牛はオレイン酸が豊富で、ベタベタと口の中に残らないので、さっぱりと召し上がっていただけます。甘みがあるので子どもさんにも好評です。こだわりと自信があるので舌の肥えたグルメな方にもご満足いただけると思います。
商品を解凍してからフライパンで焼き上げる。
―「オリーブ牛ロースカットステーキ」の特徴を教えてください。
笹原 ロースですので牛の各部位の中でも上位に柔らかい部位になり、脂のジュワッとした甘みを感じていただけます。和牛特有の甘味がありながらも、オレイン酸効果で旨味が増したオリーブ牛は後味がすごくさっぱりしているのも特徴です。
ロースのステーキ用サイズ。
―おすすめの食べ方はございますか。
笹原 脂身が苦手な方は、強火で両面を焼いていただくと一気に脂が流れ出て、よりさっぱりとお召し上がりいただけます。逆にロースのジュワッとした脂を堪能したい方は、あまり高温にせず、ゆっくり焼き上げていただいた方が中に旨みが残ります。
―お客様からの声で印象的なものがあれば教えてください。
笹原 90歳ぐらいの方が500g食べたとおっしゃっていました。ベタベタせず、やわらかいから食べやすいと。うれしいですね。
―どのような方に食べていただきたいでしょうか。
笹原 女性もおいしいと言って豪快に食べてくださるような、そんなお肉がいいなと思っています。
―今後のビジョンやご展望を教えてください。
笹原 今が13年目で、オリーブ牛の20周年、30周年を目指すのが目標です。うちの牧場ではこれまで競り市場から子牛を買ってきて育ててきましたが、数年前からうちで赤ちゃんを産ませて育てる取り組みをしています。うちで生まれた牛がやっと今、出荷できるタイミングになりました。
生ませるノウハウと育てるノウハウは全然違って、手探りのところもありますが、同じ牧場の環境下で生まれたときからずっといるのと、連れてこられるのとではやっぱり牛が感じ取るストレスが違うと思います。野菜のように生産者が見えるお肉を謳って売っていきたいと思っています。ササハラオリーブファームブランドのオリーブ牛、そんなふうに思っていただけるようなことができたらいいなと思っています。
―貴重なお話をありがとうございました。
「オリーブ牛ハンバーグ」8枚入り(4袋)
価格:¥5,000(税込)
店名:ササハラオリーブファーム
電話:087-881-3902(9:00~18:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://olive-farm.stores.jp/items/628a69a4bc8f39306dfe5178
オンラインショップ:https://olive-farm.stores.jp/
「オリーブ牛ロースカットステーキ200g」
価格:¥10,000(税込)
店名:ササハラオリーブファーム
電話:087-881-3902(9:00~18:00 土日祝除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://olive-farm.stores.jp/items/647e9c6f4f4ab6002a6d92dc
オンラインショップ:https://olive-farm.stores.jp/
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<Guest’s profile>
笹原由里奈(株式会社ササハラオリーブファーム 代表取締役)
1986年香川県生まれ。食肉加工一族の父・牛の肥育一族の母のもとに産まれ、幼いころから加工方法や肉のさばき方、牛の健康状態や目利きなどについて学んだ。大学卒業後、大手食肉加工メーカーで3年間の修業を積んだ後、株式会社ササハラに入社。2022年に同社代表取締役に就任。オリーブ牛のPR活動に注力している。自身の尊敬する創業者である“祖父”とお客様の笑顔のために、おいしい牛肉を目利きし、お届けしている。
<文/垣内栄 MC/矢口優 画像協力/ササハラオリーブファーム>