ハムやベーコン、ソーセージなどは料理やおつまみをおいしくする万能の食材。今回、編集長アッキーが注目したのは、伊賀の里モクモク手づくりファームで人気の定番商品が入った「ハム・ソーセージ自信作ギフト B50・M35」です。それぞれの特徴や製品へのこだわり、おすすめの食べ方などを同社の代表取締役 松尾尚之氏に取材陣が伺いました。
モクモク手づくりファームの人気商品を詰め合わせた「ハム・ソーセージ自信作ギフト」
2024/06/21
伊賀の里モクモク手づくりファーム 代表取締役の松尾尚之氏
―どのような経緯で御社に入社されたのですか?
松尾 先代社長からハム作りを手伝ってほしいと誘われ、20代後半に入社しました。先代社長は「農家さんのために何かしたい」という思いが強い方で、そのお手伝いをすることになりました。当時はナショナルブランドの商品が主流で手作りハンバーグがなかなか売れない時代で、且つ弊社の知名度も低かったため、地元の方ですら直接購入しに来てくださるお客様はいませんでした。入社して1年目はとても厳しかったです。
―どのように客足を増やしていったのですか?
松尾 メディアにアプローチして取り上げていただく機会を増やしたり、「伊賀豚」をブランド化したりすることで少しずつ知名度を上げていきました。また、消費者の方の口コミによる広がりを期待して、生協や農協の婦人部向けにほぼ無償に近い料金でソーセージづくりの体験教室を開きました。もともとは一過性のイベントでしたが、参加者の方からの評判が良かったため「みんなの体験教室」として開催するようになりました。当時はインターネットが普及する前でしたから、本当に主婦の方の口コミで広がっていき、イベント型のソーセージ会社として飛躍することができました。
ソーセージ作りを気軽に楽しめる手作り体験教室を開催し、
参加者から好評を博する。
―現在は複数の事業に取り組んでいますね。
松尾 1995年に国の支援を受けて体験型の農業公園としてスタートすることになり、現在の社名に変更しました。その際、地ビールブームに乗じて地ビール工場も一緒に始めました。その後、閑散期をカバーできるように会員向けの通信販売を行うようになり、今では5万世帯の会員組織にまで拡大しました。
「みんなの体験教室」も当初は販売商品を参加者の方と一緒に作るというものでしたが、今では学べる農業体験や酪農体験、原木椎茸の収穫体験など、農業に結びついた作業を行える体験をご提供しています。あとは、弊社の人気商品を味わえるビッフェスタイルの飲食店も数店舗経営しています。
体験コーナーやレストラン、売店などが揃う
「伊賀の里モクモク手づくりファーム」を運営。
―「ハム・ソーセージ自信作ギフト B50」の特徴は?
松尾 「原型ロースハム」と「あらびきウインナー」、「サラミス」、「スーパーフルト」が入ったセットです。「原型ロースハム」は1週間ほど浸漬してゆっくり寝かせた商品で、「あらびきウインナー」は粗めに挽いたミンチを2度燻製しており、他社よりも若干スモークが強めにかかっています。また、塩せきといって調味液に漬け込んだミンチ肉を冷蔵庫で少し寝かせ、もう一度ミンチに挽き直すエイジングと呼ばれる工程も手間を惜しまず行っています。「サラミス」はガーリックが効いたソーセージで、「スーパーフルト」にはチーズが練り込まれています。
バラエティ豊かでおつまみにも便利。
「サラミス」はそのまま、「スーパフルト」は軽く焼くとおいしい。
―「ハム・ソーセージ自信作ギフト M35」についても教えてください。
松尾 「原型ベーコン」と「あらびきウインナー」のセットです。「原型ベーコン」は1枚ずつ塩と香辛料を擦り込んで、少しずつ肉から肉汁が出てくるのを待ちながら調整します。一般的なベーコンは即席で熟成させることが多いのですが、弊社では1週間程度塩せきして熟成させた肉を乾燥・燻製させます。赤身部分の水分が抜けて縮むため脂身が多いように思われるのですが、食べていただければ違いが分かると思います。焦げ目をつけて焼いていただくと非常においしいカリカリベーコンになります。
フライパンで焼くと肉の脂がジュワッとたっぷり出てくるため、カリカリに焼き上がる。
―商品のこだわりポイントは?
松尾 今年から別会社になりましたが、尾鷲(おわせ)市にある自社の塩工場「しお学舎」を数年間運営していました。そこでは海洋深層水という400mくらい下から汲み上げた水を釜で炊いて塩を作っています。弊社の全商品には塩工場で製造した塩を使用しています。
―おすすめの食べ方や相性の良い飲み物は?
松尾 「原型ベーコン」はカルボナーラなどのパスタの具材にするのがおすすめです。パスタならワインが合うと思います。また、朝食用のベーコンエッグに使っていただくのもいいでしょう。
「原型ロースハム」は薄く切ってそのまま召し上がっていただいてもおいしいです。一般的なハムよりもザックリとした食感のため柔らかくしっとりとしたパンとの相性もよく、サンドイッチの具材にもぴったりです。「サラミス」や「スーパーフルト」はチーズやニンニクが効いているため、ビールが合います。
そのまま食べても、調理に使っても、アレンジ自在。
濃厚な肉の旨味を堪能できる。
―商品開発で心がけていることは何ですか?
松尾 30年近く前になりますが、先代社長はよく「見たことのないハムを作ってくれ」と言っていました。その言葉に悩まされましたが、いろいろとヒントを探して試行錯誤するうちに、和・洋・中などさまざまなジャンルとのコラボレーションを意識して商品を開発することで見たことのない新たなハムやソーセージが生み出せると考えるようになりました。
こだわりと工夫をこらし、手間ひまかけて生み出された自信作のハム、ソーセージ。
―今後の展望についてお聞かせください。
松尾 食の基本は農業であるため、今後はもっと農業に関わっていくつもりです。商品に関しては今はいちごやブルーベリーなどを使った商品をいろいろ作っていますが、さらにラインナップを広げていきたいです。また、ハムなどの加工肉の分野は生ハムのように非加熱の生の商品を強化していきたいと考えています。
弊社の商品を知っていただき、食べていただくことが一番であるため、購入しやすい価格帯の小さめな商品もいろいろとご用意しています。インターネット通販ではそれらの商品を販売しており、そこからギフトにもつなげていければと思っています。
―貴重なお話をありがとうございました!
「ハム・ソーセージ自信作ギフト B50」
(原型ロースハム450g、サラミス180g、スーパーフルト200g、あらびきウインナー100g×2)
価格:¥5,400(税込)
店名:モクモクギフト
電話:0120-090986(9:00~18:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://mokushop.jp/gift/product/detail/4406302?category=2
オンラインショップ:https://mokushop.jp/gift
「ハム・ソーセージ自信作ギフト M35」
(原型ベーコン400g、あらびきウインナー100g×2)
価格:¥3,780(税込)
店名:モクモクギフト
電話:0120-090986(9:00~18:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://mokushop.jp/gift/product/detail/4406396?category=2
オンラインショップ:https://mokushop.jp/gift
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変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
松尾尚之(伊賀の里モクモク手づくりファーム 代表取締役)
1958年三重県生まれ。社団法人全国食肉学校卒。1988年に三重県経済連を退職し、ドイツ・ジンゲン市の研修を受けて「農事組合法人 伊賀の里モクモク手づくりファーム」の理事に就任。2006年にテレビ東京系TVチャンピオン ハム・ソーセージ職人選手権優勝。2014年に代表取締役に就任し、工房長を兼務。「地場生産に直結した農畜産品」の加工・製造の旗ふり役を担う。
<文/ウツギナオコ MC/白水斗馬 画像協力/伊賀の里モクモク手づくりファーム>