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地元で愛される信州グルメを堪能「手打ちそば+ジンギスカン3種」「新町梅酒」

2024/06/19

今回編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、知っているようで知らなかった信州グルメの詰合せ。地元に根強いファンがいるという商品やサービスの秘密を、株式会社信州新町地場産業開発機構 代表取締役の黒岩孝喜氏に、取材陣が伺いました。

株式会社信州新町地場産業開発機構 代表取締役社長の黒岩孝喜氏
株式会社信州新町地場産業開発機構 代表取締役の黒岩孝喜氏

―道の駅を運営されているのですね。

黒岩 社名に「地場産業」とあることからもわかるように、地元の産物や食文化を生かすことに注力しています。運営する「道の駅 信州新町」は長野市中心部から西に車で20~30分ほどの、西の玄関口。非常に田舎で、山にはキノコや山菜が自生し、おいしい野菜や果物も取れます。地元産の旬のものを求めて、主に地元の方がリピートしてくださっていますから、その方々を裏切らない品ぞろえや接客を心がけています。

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地元の特産品を販売する「道の駅信州新町」には地元のリピーターが集う。

―具体的にはどのような工夫をされていますか?

黒岩 特徴のある野菜、山菜やキノコのほかに、今、力を入れているのは、この信州新町道の駅限定品、ここでしか買えないものの開発です。例えば、このあたりは、リンゴや柿といった果物のほか、大豆と梅の産地でもあるのです。それらを生かした当駅オリジナル商品を販売・提供しています。豆は、豆腐やみそのほか、甘納豆やチリコンカンピザ、果物はジャムにするなどですね。

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地元特産品を使ってオリジナル商品を製造販売。

―商品開発はどのようにされているのですか?

黒岩 ほとんどが社員のアイデアからスタートします。今では20種類以上あると思いますが、普段の仕事をする中でこういうものはどうかと浮かんだものを、とにかく形にするようにしています。当方では加工部門を持っていなくて製造はメーカーさんに依頼しますから、相談しながらブラッシュアップして商品化までこぎつけるのです。

私は、失敗しても構わないから、とにかくやってみよう、お客様に提供しなさいと話しています。考えているだけでは、お客様の支持を得られるかどうかわかりませんからね。とにかく地元の資源を最大限に生かしたいとの思いからです。

―社員の皆さんはどのようなスタンスで商品開発を?

黒岩 改めて商品開発をしようというわけではなく、常にアンテナを張っているというか、アイデアを出す社風というか、楽しみながら、もう無意識のうちに考えている感じです。これも、お客様とコミュニケーションを取る中で真摯に仕事に向き合っている成果ではないでしょうか。

―アイデアをすべて形にするとのことですが、失敗に終わったものなどはありませんか?

黒岩 私が失敗と認定するのは、1ロット、500個で終わってしまうものです。リピート生産できないようなものですね。これまでで2、3種類ほどありましたでしょうか。おかげさまで、多くの商品が、長年にわたって愛されています。

―梅酒もその1つですか?

黒岩 そうですね、一番のベストセラーです。300ml入りで1,000円と、決して安くはないのですが……。

長野市は竜峡小梅という品種の産地です。漬物やカリカリ梅などとして割と人気があって、その生産量もかなりあります。ただ、梅というのは青梅のうちしか商品価値がありませんし、規格外品も出てきます。そこで、梅酒なのです。

梅酒の梅は、完熟してから収穫したものを使用します。青梅に比べると、梅の甘さがしっかり出て、甘酸っぱい。それを一度冷凍してさらに甘みを引き出します。純米大吟醸に漬けて十分に熟成させますから、梅本来の甘みと香りが引き出されています。スッキリと飲みやすく、喉ごしも良いと思います。

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甘ったるくなく香り高い爽やかなタイプの梅酒。

黒岩 女性性をターゲットにしたので、サイズ感やボトルデザインにもこだわりました。お酒というと4合(720ml)の瓶が多いと思いますが、女性が気軽に手に取れるサイズと重量という部分を重視したら300mlとなりました。

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スタイリッシュなデザインと手に取りやすいサイズで女性に好評。

黒岩 冷やしてストレート、ロック、ソーダ割などがおすすめの飲み方です。ソーダ割にすると、ジンギスカンともよく合いますよ。

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しっかり味で脂の乗ったジンギスカンの後味を、
梅酒のソーダ割がさわやかにしてくれる。

―ジンギスカンについてもお聞かせください。

黒岩 ジンギスカンというと北海道が有名ですが、長野の伝統料理でもあるのです。国道19号の信州新町地区内の一部はジンギスカン街道と呼ばれて、ジンギスカンの店が7~8店舗並びます。もともと長野では、昭和初期にめん羊飼育が始まり、昭和20年代には4,000頭もの羊がいたそうです。

米が取れないから蕎麦を食べていたように痩せた土地で、一般の人には豚肉や牛肉などが手に入りませんでした。だから肉を食べるなら、卵を産まなくなった鶏か、羊毛にならない年を取った羊かだったのでしょうね。家庭ごとに受け継がれているタレがあって、お客さんが来るともてなしていたジンギスカンが、少しずつ名物料理となっていきました。

めん羊が衰退した後も、信州新町を羊のいるジンギスカンの町にしようと、肉用種「サフォーク」の飼育をスタート。今では、漬け込み肉のジンギスカン、臭みが少なくステーキなどで食べるサフォーク、どちらも信州新町で食べられています。

―今回紹介する商品は鹿肉もセットになっていますね。

黒岩 長野市でも鹿による農林業被害が増えたことを受け、捕獲される鹿の有効活用を目的に、長野市がジビエ加工センターを建設しました。道の駅とのコラボで商品開発がスタート。うちは、オリジナル調味液に漬け込んだジンギスカン風や唐揚げ、チャーシューなどを展開しています。

今回は、醤油味と味噌味の羊肉、にんにくソースの鹿肉と3種をセットにしました。羊も鹿も独特の風味や味があり、それを好む人もいますが、一般の人も食べやすいよう、黒コショウやニンニクなどで、ある程度臭みが消えるように仕上げています。どれも、たっぷりの野菜と一緒に焼いて食べられるように、濃い目の味つけです。

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リンゴやみりんなどの甘み、赤ワインのコク、
ショウガやニンニクのアクセントが効いたジンギスカン(醤油)。
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地元産「一人娘」大豆の味噌を使用、
更にコチュジャンが味を引き締めるジンギスカン(味噌)。
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赤身肉が甘じょっぱいタレに漬け込まれており、
想像以上に柔らかい鹿肉にんにくソース。

黒岩 アツアツの焼き肉を食べた後、あっさりと冷たいおそばを食すと、喉ごしがよくて最高なんです。

―そばは道の駅で手打ちされているのですか?

黒岩 道の駅に手打ちそばの「そば信」という食堂があり、ひきたて・打ちたて・ゆでたて、3たてそばを提供しています。その打ちたてそばを急速冷凍。特製のつゆや安曇野産のおろしワサビもセットでお届けしますので、レシピ通り調理していただくと、店で食べるのと同じクオリティで召し上がれます。

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急速冷凍の技術により、店と同じ「3たて」そばを家庭で楽しめる。

黒岩 ジンギスカンと梅酒を楽しみ、そばで締める……ふるさとの味を皆さんに味わっていただきたいですね。

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信州グルメのフルコースを堪能。

―今後の展望をお聞かせください。

黒岩 すべてのお客様に楽しんでいただけるような場所にしたいと思っています。例えば、道の駅としては、通過点やトイレタイムのついでではなく、楽しくてまた来たいと思えるような、目的地になり得る場所に。通販のお客様に関しても、また注文したいと思えるような品揃えを目指しています。

具体的には、地元原材料を生かしたオリジナル商品をもっともっと開発して、明るく清潔感あふれる店づくりを心がけていきます。つい先日も、信州産サフォークのミンチを使ったピザが完成。一人娘という地元産の大豆を使ったチリコンカンピザとセットで販売を始めました。

スーパーでもコンビニでもなく、お客様とコミュニケーションがしっかりとれる、地元ならではの店にしていきたいと思っています。時代に逆行しているかもしれませんが、お金のやり取りや品物のお渡し……そのあたりをゆっくり大切にすることからですね。

―素晴らしいお話をありがとうございました!

そば信 手打ちそば4人前(冷凍)+ジンギスカン3種セット

「そば信 手打ちそば4人前(冷凍)+ジンギスカン3種セット」
価格:¥5,000(税込)
店名:道の駅 信州新町
電話:026-262-2228(8:30~17:45 1月1日、2日休み)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:道の駅信州新町限定-そば信-手打ちそば4人前冷凍-ラムジンギスカンセット
オンラインショップ:https://nagano-michinoeki.store/

新町梅酒 3本セット

「新町梅酒」3本セット
価格:¥3,150(税込)
店名:道の駅 信州新町
電話:026-262-2228(8:30~17:45 1月1日、2日休み)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://nagano-michinoeki.store/products/9841
オンラインショップ:https://nagano-michinoeki.store/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
黒岩孝喜(株式会社信州新町地場産業開発機構 代表取締役)

1948年生まれ。商業高校卒業後家業の履物店を継ぐべく、他店にて4年間の修行生活を経験。信州新町に戻り、家業の履物店を経営していたが同時に父が興した電子機器メーカーに27歳で入社。42歳にて社長に就任、72歳にて勇退、その間2010年4月から株式会社信州新町地場産業開発機構の非常勤取締役を兼務。2021年代表取締役就任、現在に至る。

<文・撮影/植松由紀子 MC/髙橋美羽 画像協力/信州新町地場産業開発機構>

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