今回編集長のアッキーが気になったのは、どら焼き。茨城県土浦市に、抜群のおいしさと選べる楽しさで地元のお客様に愛されるどら焼き専門店「志ち乃」があります。ベーシックな「特選小倉」から「生チョコどら」「カスタード生どら」まで約55種類が揃う「どら焼き」の数々。株式会社志ち乃 代表取締役の七野悟氏に人気のどら焼きについて、取材陣が伺いました。
「特選小倉」から「生チョコどら」までなんと約55種類!種類豊富な志ち乃の「どら焼き」
2024/06/24
株式会社志ち乃 代表取締役の七野悟氏
―御社の代表に就任された経緯をお聞かせください。
七野 私は24歳の時に弊社に入社し、今年で28年目となります。入社当初はどら焼きの皮の焼き上がりを四六時中見る毎日を送っていました。どら焼きの皮はその日の湿度や温度、卵の状態によって焼き上がりを調整する必要があるので、良い皮の状態とは何か、どうすればその状態になるのかという現場での勉強を1年目から始めていました。
その後42歳の時に父の後を継ぎ、3代目として代表取締役になったのが就任の経緯です。就任時は20種類ほどのどら焼きを扱っていたのですが、現在は約55種類まで商品を増やしています。
―55種類とは、とても種類豊富ですね!
七野 レギュラー商品のほか、店舗ごとの限定商品や月替わりの「毎月のお楽しみどら焼き」、バレンタインデーやホワイトデーなどイベント限定のどら焼きもあります。
「毎月のお楽しみどら焼き」についてはお客様にアンケートを取り、「ティラミスどら」「レアチーズどら」「生チョコどら」など人気のあるものをレギュラー商品化しました。夏には曜日限定のどら焼きも提供しています。インターネットでは販売していない商品もたくさんあるので、ぜひ店舗にもお越しいただきたいです。
「生チョコどら」など、人気商品は限定から定番になることも。
―豊富な種類やどら焼きの味わいについて、お客様からの反応はいかがですか?
七野 やはりいろいろな種類があると、お店に来るたびに発見があるので楽しんでいただけていると思います。もちろん「特選小倉」などの定番商品がお好きな方もいらっしゃいます。弊社のお客様は味に敏感な方が多く、少しでも出来栄えが違うと「前の皮の方が良かった」「あんこの味が少し違う」などのお声があるので気は抜けません。
お客様に特に好評なのは、どら焼きの「皮」です。「とにかく皮がおいしい」「皮だけ売ってほしい」と言われるほどの人気は、他社と違う部分だと思います。先ほども述べたようにその日の湿度や温度、卵の状態を見極めながら、表面をパリッと中をフワッと焼き上げるのがこだわりです。
こだわりのあんこを包む「皮」もふんわりした食感でおいしいと大人気。
―皮について、おすすめのユニークな食べ方があるとか?
七野 どら焼きから皮だけを取って上にチェダーチーズを乗せ、電子レンジで10秒ほど温めると少しチーズがとろけて本当においしいです。以前イベントで販売したことがあるのですが、機会があれば販売したいです。
どら焼きの皮にチェダーチーズを乗せて温めると、甘じょっぱさがたまらない!
チーズのコク、皮の上品な甘さのバランスが絶妙。
―ネット販売しているどら焼きで特に人気の商品と特徴を教えてください。
七野 「志ち乃」の人気No.1は、あんこに栗の甘露煮が1個入っている「栗どら」です。4店の実店舗のうち、3店舗で「栗どら」が一番売れています。栗が名産の茨城県らしい商品で、贅沢なので贈答用に人気です。
また、若い人に人気なのは、あんこの甘さとバターの塩気が相性の良い「バターどら」です。シンプルなあんこにバターが加わると味わいに変化が生まれ、絶妙なバランスを楽しめます。個人的には、ネット販売している商品ではこの「バターどら」が一番好きです。
また以前、どら焼きといろいろな飲み物とのマリアージュを発表したのですが、こちらも人気の「特選小倉」が特に牛乳と相性抜群だったので、お試しいただきたいです。
栗の甘露煮が丸ごと入った「栗どら」と、
バターのコクがあんこと好相性の「バターどら」。
小豆の風味豊かな「特選小倉」は特に牛乳との相性が抜群。
―どら焼きを通して、お客様にお届けしたい気持ちはありますか?
七野 「少しでも幸せになってもらいたい」という気持ちは常に持っています。おいしいものを食べると人は幸せになるでしょう。ですから、作る姿勢や接客に心を配ることで、同じどら焼きがよりおいしくなって、より幸せになっていただけるのが理想です。そのために、常に魂を込めてどら焼きを作っていますので、ぜひ一度味わってください。
―今後のご展望についてもお聞かせください。
七野 チャンスがあれば、海外に進出してみたいと思っています。漫画「ドラえもん」が世界的に人気なので、どら焼きはアジアの国ならどこでも「どら焼き」の名前で通じるほど認知度が高いお菓子です。例えば現在マレーシアでは抹茶味が人気なのですが、種類豊富などら焼きを扱う弊社であれば、その国の人の好みに合わせた商品を提供できると思います。
―ネット販売という面でも新たな取り組みがあるとか?
七野 弊社の商品の良いところでもありネックでもあるのが、消費期限の問題です。夏は製造日を含め常温で3日、冬は4日と短くなっています。そうすると、なかなか気軽にネットで購入できない距離の方もいるでしょう。そこで、通常商品とは別カテゴリで冷凍の商品を作り、ネット販売用に提供する取り組みを考えています。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「特選小倉」(1個)
価格:¥170(税込)
店名:どら焼きのお返しならどら焼き専門店 志ち乃
電話:029-828-1117(10:00~18:00 ※12月~2月は17:30まで。5月~8月は18:30まで)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.shichino-shop.com/products/detail.php?product_id=6&category_id=8
オンラインショップ:https://www.shichino-shop.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
七野悟(株式会社志ち乃 代表取締役)
1972年茨城県生まれ。明海大学卒業後、1996年に有限会社志ち乃(現 株式会社志ち乃)に入社。どら焼きの製造現場での経験を重ね、2014年代表取締役に就任。季節やイベント、曜日ごとの限定も含めた約55種類のどら焼きを提供し、リピーターの獲得戦略を成功させる。どら焼きの味はもちろん、おもてなしにも心を込め「人々を幸せにするおいしさを提供する」のがポリシー。種類豊富な商品展開を武器に海外進出も計画中。
<文・撮影/ふるとりあやめ MC/白水斗馬 画像協力/志ち乃>