ごはんのお供に最高な「明太子」は、福岡県を代表する名産品です。今回、編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのは、「福岡糸島の明太子」。商品の魅力について、福岡県糸島市の明太子メーカー、株式会社やますえ 代表取締役社長の馬場孝志氏にお話をうかがいました。
糸島のおいしさを全国へ。地元の歴史ある酒と醤油で作る「福岡糸島育ちの明太子」
2024/06/26
株式会社やますえ 代表取締役社長の馬場孝志氏
―会社の成り立ちについて。
馬場 「やますえ」は1996年に明太子の原料や、水産加工品を取り扱う卸問屋として創業しました。2013年から自社で明太子作りを始めて、現在は「糸島めんたい」というブランドを確立しています。僕は県外で営業活動していたので、地元に戻ってからあらためて糸島の魅力を勉強し直し、水産業界で培った経験を、生まれ故郷の糸島で発揮したいと思いました。
―大切にしている思いは?
馬場 いろいろな商品企画やイベントを行っていますが、柱はやはり「明太子」です。新しい工場ができると地元の方は不安に感じるものですが、皆様方には心優しく応援していただき、お取引をしてくださる業者の方々の協力も得ながら工場をスタートできました。漁業や農業など第一次産業者とともに会社を盛り上げることが、糸島の発展につながればいいと考えています。
―糸島は観光地としても注目されています。
馬場 年間600万人以上の観光客が来るようになりましたが、地場産業の素晴らしさや住民の人柄をPRできていません。魏志倭人伝に登場する「伊都国」が糸島を指すことから、数千年にわたって人が住んできた場所だとわかります。自然の恵みをいただきながら生きるという、自然の循環が成り立っている町をこれから先も守りながら、この土地だから生まれる特産品のアピールに力を入れたいと心から思います。
―地域との結びつきについて。
馬場 「糸島市食品産業クラスター協議会」を作り、情報共有しながら困りごとを解決しています。加盟社は糸島の企業をはじめ、市役所や観光協会、商工会、福岡銀行、JA、JFなど、みんなの力を結集することで大きな力になります。数社で商品開発することもあり、地元飲料メーカーが糸島の柑橘を使ったジュースを作るなど、新しいことにもチャレンジできました。商品を通して糸島の名を全国に広めることは、簡単なことではないからこそ面白いといえます。
―「福岡糸島の明太子」の特徴を教えてください。
馬場 できるだけ添加物を控えて、糸島の人間が糸島で作ったおいしい明太子です。調味料の素材には、白糸酒造さんの日本酒とカノオ醤油さんの「本醸造醤油すみれ」を使用しています。福岡を代表する白糸酒造のお酒は100%ハネ木搾り、本醸造醤油は香ばしく味が濃いお醤油です。地元の産業品にこだわっていることが一番のポイントですね。
明太子の原料は現地に足を運び、入札で買付けするだけでなく、自社製品の規格を基準に選定しています。ごはんに乗せてそのまま食べていただくほか、焼き明太子や明太スパゲティーなどもおすすめです。公式HPでは、糸島生まれの料理研究家・佐藤彰子先生のアレンジレシピも公開しています。
冷凍で届く「福岡糸島の明太子」。パッケージがハイセンス。
ずっしり感があり、粒がしっかりとした明太子をたっぷり味わえる。
―今後の展望について。
馬場 僕は糸島における「地元流通と地産地消」という夢を実現できるよう日々活動しています。昔の良きものは残しつつ、時代についていくツールを取り入れ、会社が生き残れる仕組み作りをしていきます。これからも汗をかきながら動き、学び続けていこうと思います。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「福岡糸島の明太子」(辛子明太子 可也山 ~かやさん~)
価格:¥2,500(税込)
店名:やますえ
電話:0120-417-511(10:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://yamasue-onlineshop.net/view/item/000000000581
オンラインショップ:https://yamasue-onlineshop.net/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
馬場孝志(株式会社やますえ 代表取締役社長)
1997年に株式会社やますえへ入社。営業として経験を積み、2013年に故郷・糸島へ本社を移転し、2015年に代表取締役社長へ就任。明太子メーカーとして独自の味と品質を追究しながら、地域の生産者と深くつながりを持ち、事業者向けに生鮮食材を届ける活動も担う。特産品を活かした商品開発で糸島を広く伝える地域商社を目指している。
<文・撮影/マスダアヤノ MC/津田菜波 画像協力/やますえ>