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三陸の栄養豊富な海で育った「天然活アワビ」と春採り新物登場の「湯通しめかぶ」

2024/07/11

今回編集長のアッキ―こと坂口明子は、全国の誰もが憧れる三陸産のアワビとめかぶに注目しました。豊富な水産資源を誇る東北地方の中でも、宮城県の志津川湾周辺は恵まれたリアス式海岸を持つ魚介類の宝庫です。
こちらで昭和中期に初めてアワビを生きたまま輸送し始めたパイオニアの株式会社マルヤ五洋水産。指揮をとる常務の高橋敏昭氏に、プレミア度の高いアワビとめかぶのお話を取材陣がうかがいました。

株式会社マルヤ五洋水産 常務取締役の高橋敏昭氏
株式会社マルヤ五洋水産 常務取締役の高橋敏昭氏

―はじめに創業の経緯を教えてください。

髙橋 現社長の父は漁業を営んでいたのですが、社長は漁業だけで子どもを育てていくのは大変だからと、1957年に海苔の事業を開始しました。秋田県など日本海側まで行商に出ていたそうですが、いろんな市場を回って目にしたアワビを扱いたいと考え、事業として始めたのが7年後の1964年です。

―アワビ事業はどのように成長したのでしょうか?

髙橋 アワビは当時、水揚げしたものを生かしておく技術がなかったので近隣の市場で売るくらいしかなく、それ以外は缶詰など加工に回すことが多かったようです。

ところが社長は自社トラックに水槽を積んで、アワビを生かした状態で運ぶ事業を始めました。太平洋側は自社便で築地まで、日本海側には秋田に営業拠点をつくって石川県や長野県まで運んでいました。

当時はマネできる業者はほとんどいなくて独占状態です。ちょうど日本の経済成長も相まって一気に業績を伸ばしていきました。

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「天然エゾアワビ」。深く冷たい海水でゆっくり成長するため、引き締まった弾力のある身に育つ。

―アワビ漁の時期はいつでしょうか?

髙橋 アワビ漁は11月と12月の2ヵ月だけです。産卵期は9~10月。採り過ぎるとすぐに枯渇してしまうので、資源保護のために短い期間に限定されています。

しかも11月に3回、12月は4回海に入って採るというふうに、回数も限られています。なぜなら漁師は真冬の海に小さい船で操業するため、命がけです。少しでも波が高いと事故につながるので、好条件は2ヵ月でも数日しかないからです。

―今回ご紹介する「天然活アワビ」の特徴は?

髙橋 三陸地方はリアス式海岸で半島が入り組み急深な地形です。そのため海に必要な養分となる山からのミネラルにも恵まれ、水産物にもたくさんの恩恵があります。潮流も親潮と黒潮がぶつかることで豊富なプランクトンが発生するのも大きな利点です。

それを背景に良質なワカメと昆布ができますので、これを食べたアワビはとりわけ品質のいいものに育ちます。
さらに平均水温も関東や九州と違って低いため、アワビの成長スピードが遅い特性があります。三陸の冷たい海の中で質の良いエサを食べてじっくり育ったアワビだからこそ、うんと身の締まった歯ごたえのある個体になるのです。

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リアス式海岸で豊饒な三陸の海。

―アワビの食べ方を教えてください。

髙橋 発泡スチロールに入れて生きた状態のままクール便でお届けします。さばき方レシピと専用むきヘラ、軍手の入った「貝むきセット」を同封していますので、ご家庭でも難なく刺身にすることができます。
さばくのが大変という方はそのまま踊り焼きにしたり、茹でたりしてもおいしくいただけます。

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11月と12月の開口日に仕入れたアワビを「蓄養」する技術を用い、1年中新鮮な状態でお届けします。

―「湯通しめかぶ」についておうかがいします。

髙橋 南三陸町より北のめかぶは硬く、逆に南にいくと今度は柔らか過ぎる傾向があります。ここ南三陸町の志津川湾は硬くもなく柔らか過ぎず、粘りがあってちょうどいいめかぶが採れるのです。

本当にごく狭いエリアで水揚げされたものしか使用していないので希少です。春先の3~4月の短い時期に収穫して湯通し加工し、急速冷凍します。こうすることで旬の風味と鮮度をそのままに保ち、1年を通しおいしくお召し上がりいただけます。

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三陸ワカメ・昆布などの海藻類は肉厚で栄養価の高いのが特徴。
これを食べて育ったアワビには格別な香りと旨みがある。
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コリコリした食感に、海藻特有の食欲をそそるネバネバ感が美味。
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暑い季節は冷やした麺類に絡めて食べると絶品!

―どんな食べ方がオススメでしょうか?

髙橋 ご飯にかけて食べるのが定番ですけど、オススメは味噌汁に入れること。あとは、そばやうどんにトッピングして食べるとおいしいです。
食欲の進まない夏には、そうめんに絡めればいくらでも食べられます。

―今後の展望をお聞かせください。

髙橋 事業を始めた頃は三陸で1,000~1,500トンのアワビ水揚げがありましたが、最近は温暖化で海水温が上がった影響で漁獲量の減少が顕著になっています。東日本大震災前の時点で600トンまで減ったものが現在200トン内外と、3分の1まで落ち込む深刻な事態となっています。

限られた貴重な資源です。今後とも蓄養という技術を用いて大事に管理し、調理加工といった付加価値を追求し、大切に販売していきたいと強く思います。

―本日はありがとうございました。

三陸産天然活アワビ(画像はS5個セット)

「三陸産天然活アワビ」(画像はS5個セット)
価格:¥7,500~(税込)
店名:マルヤ五洋水産ネットショップ
電話:0226-46-4237(火・土曜日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.goyo-suisan.co.jp/categories/3597166
オンラインショップ:https://shop.goyo-suisan.co.jp/

三陸産湯通しめかぶ(1パック90g 18個セット、たれ付き)

「三陸産湯通しめかぶ」(1パック90g 18個セット、たれ付き)
価格:¥2,916(税込)
店名:マルヤ五洋水産ネットショップ
電話:0226-46-4237(火・土曜日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.goyo-suisan.co.jp/items/15921377
オンラインショップ:https://shop.goyo-suisan.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
高橋敏昭(株式会社マルヤ五洋水産 常務取締役)

1958年宮城県生まれ。28歳で入社し、10年の下積み修業期間を経て常務取締役に就任。三陸特産のアワビ・メカブの商品化と販売に注力している。

<文・撮影/田中省二 MC/三好彩子 画像協力/マルヤ五洋水産>

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