地域ならではの食材を贅沢に使ったご当地グルメは、いつの時代も人気です。今回編集長のアッキーが気になったのは、富山県産の食材にこだわったご当地中華まんシリーズ「越中まん」です。なかでも、白えび感たっぷり「越中白えびまん(ピリ辛味)」と「越中ぶたキャラまん(えごま醤油味)」がおすすめとのこと。株式会社山義 代表取締役の石坂浩一氏に開発エピソードなどを取材陣が伺いました。
皮から餡まで富山県産のこだわり!地域自慢の食材をギュッと詰めた中華まん「越中まん」
2024/07/11
株式会社山義 代表取締役の石坂浩一氏
―貴社と、石坂社長の現在までの歩みをお聞かせください。
石坂 弊社は私の父親が1964年に創業し、全国から仕入れた食材を富山県内の料理店やホテルに販売する卸売業をしていました。私は大学卒業後、株式会社ブルボン(現)に就職したのですが、人手不足などの理由で父から要請があり、富山県に戻って弊社に入社いたしました。
卸売業は既存の商品をいわば「流す」仕事なのですが、私はブルボンというメーカーに居ましたので、富山県ならではのグルメを我々で作り、広く食べてほしいと思うようになったのです。そこで2011年に、富山県産の食材で加工品を作る、拓味フーズ株式会社を立ち上げました。今回ご紹介する「越中まん」も、拓味フーズで製造し山義で販売しています。
―今回紹介する「越中まん」シリーズ誕生の経緯をお聞かせください。
石坂 あるとき取引先から「富山県らしく、気軽に食べられるオリジナルのグルメを作りたい」というご依頼がありました。考えた末、中華専門の社員からの「ホタルイカの飲茶は珍しいのでは」という発案に沿ってホタルイカの中華まんが完成し、それが現在の「越中まん」に繋がっています。
そしてホタルイカの中華まんは売れ行きがあまり良くなかったため、次の食材として目を付けたのが、富山県名産の白えびです。こうして開発した「越中白えびまん(ピリ辛味)」から「越中まん」シリーズがスタートしました。
―「越中白えびまん(ピリ辛味)」の味わいとこだわりとは?
石坂 白えびを中華まんにする際にネックになったのが、中の身だけでは味が淡泊なことです。中華まんの餡にはしっかりした食感と味付が欲しいので、まず白えびを殻ごと食べやすく砕き、筍やきくらげなどと合わせ、それぞれの食感が生きるよう工夫しました。さらに、炒って香りを立たせた殻などいろいろな形で白えびをプラスしたので、白えび感たっぷりの風味も楽しめます。
味付は「食べるラー油」のような、おかずになるピリ辛味に仕上げました。加えて「白えびラー油」という味変用の調味料も添付し、さらに白えび風味とピリ辛感をアップできるようになっています。肉を入れず、白えびや貝柱を具材にした海鮮まんであることもこだわりのポイントです。
食べると分かる白えびの芳醇な香り!
食欲そそるピリ辛味に、微かな殻の歯触りや筍などの食感も相まって味わい豊か。
―皮にもかなりこだわっているとか?
石坂 皮は「ふかふか、モチモチ」をキーワードに納得いくまでこだわったもので、私は日本一の生地だと思っています。全国の中華まんを食べ比べて開発した甲斐があり、お客様からも「この生地はどこにも負けないね」との嬉しいお言葉をいただきました。開発当初は北海道産小麦粉を使っていたのですが、やはり皮も富山県の食材にこだわりたくなり、現在は富山県産小麦粉をメインとした生地を使用しています。
―今回紹介するもう一つの商品「越中ぶたキャラまん(えごま醤油味)」開発のエピソードや味について教えてください。
石坂 地元の食材にこだわってきた「越中まん」ですが、富山県ならではのイメージが強くなると、ギフトなどには選ばれても、なかなか日常の食べ物として購入されないことが問題でした。そこで、富山県産食材を使いつつ、もっとキャッチーな中華まんで販路を広げたいと思い開発したのが、豚のキャラクターを採用した「越中ぶたキャラまん」です。
「えごま醤油味」は豚肉と玉ねぎをベースにした甘じょっぱい餡に、えごまの実の弾けるようなプチプチ食感がアクセントになっていて、生地は「越中まん」と同じふわふわモチモチの生地を使用しています。SNSを始め全国からも徐々に注目されており、いまでは東京都の「3COINS 原宿本店」でも販売され、人気の食べ歩きメニューとなりました。
ジューシーで優しい味の醤油ベースの餡に、えごまのプチプチ感が絶妙なアクセント。
―インパクトあるビジュアルで大人気の新商品もあるとか?
石坂 カジュアルな「越中ぶたキャラまん」に続き、リーズナブルで手軽なラインとして新しく「カニ豚まん」を開発しました。餡に富山県のブランド豚「黒部名水ポーク」を入れた豚まんに、ベニズワイガニのほぐし身をトッピングした、豚まんもカニも楽しめる欲張りな商品です。ネット販売に加え、千葉県の「ZOZOマリンスタジアム」の売店でも販売しており、好評をいただいています。
豚まんとカニを両方楽しめるうえ、写真映えもばっちりの贅沢中華まん「カニ豚まん」。
―御社の今後の展望についてお聞かせください。
石坂 今後の販売戦略として、「越中まん」のような富山県色の強いものと「越中ぶたキャラまん」のように気軽に手に取ってもらえるもの、両方を押し出して販路を広げていきたいと思っています。その一環として「アニマルまん犬【チョコレート味】」などの「アニマルまん」シリーズを新開発し、「3COINS 原宿本店」で取り扱っていただいています。
弊社の商品を広げていくことにより、さらに富山県の食材活用に貢献できれば嬉しいことです。そのために、今後も様々なグルメを開発し、現在とは違った切り口も考えていきたいと思っています。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「越中白えびまん(ピリ辛味)」(約140g)「白えびラー油」(約4g)
価格:¥540(税込)
店名:山義オンラインショップ
電話:0120-32-8044(10:00~16:00)※お盆・年末年始・水曜・日曜・祝日除く
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://yama-yoshi.com/shop/product/etchu-man-shiroebi
オンラインショップ:https://yama-yoshi.com/shop/
「越中ぶたキャラまん(えごま醤油味)」(約140g)
価格:¥432(税込)
店名:山義オンラインショップ
電話:0120-32-8044(10:00~16:00)※お盆・年末年始・水曜・日曜・祝日除く
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://yama-yoshi.com/shop/product/butakyara-egomasyou
オンラインショップ:https://yama-yoshi.com/shop/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
石坂浩一(株式会社山義 代表取締役)
1965年富山県生まれ。立命館大学卒業後、(株)ブルボン大阪営業所勤務。1989年に(株)山義へ入社。2015年に同社代表取締役社長に就任。2011年に「富山県の恵みに感謝しつつ、その素材の味を引き出し拓く」を創業理念として拓味フーズ(株)を設立。2021年「越中まん」を商標登録。富山商工会議所青年部OB、2011年富山西RC入会。趣味サウナ巡り。Favorite singer松山千春。
<文/ふるとりあやめ MC/三好彩子 画像協力/山義>