鶏の卵(たまご)といえば、食卓に欠かせない食材のひとつです。今回、編集長アッキ―こと坂口明子が気になったのはワンランク上の卵を味わえる「天美卵おためしセット20個」と、素材の味を生かした「大江ノ郷ぷりんおためし6個セット」。商品の魅力について、大江ノ郷自然牧場グループ 有限会社ひよこカンパニー 代表取締役の小原利一郎氏に取材陣がうかがいました。
大地でのびのび育った鶏の恵み。「天美卵おためしセット20個」「大江ノ郷ぷりんおためし6個セット」
2024/07/10
大江ノ郷自然牧場 代表取締役の小原利一郎氏
―社長の経歴について。
小原 父が鳥取県内の自宅で養鶏業を営んでいたので、常に鶏が身近な環境で育ちました。一時期は父の会社を手伝ったこともあります。しかし、僕としてはケージ内でたくさんの鶏を育てる「ケージ飼い」に魅力を感じませんでした。父には申し訳なく思いつつ、自分をリセットするため20代半ばに県外の養鶏関連業者へ転職しました。
―平飼いの養鶏場を始めたきっかけは?
小原 多くの農家さんと関わるうちに、オリジナルの飼料で鶏を育てるスタイルに魅力を感じました。養鶏場は小規模経営も可能だと知り、自分でチャレンジしてみたいと思ったのです。周囲の方にも背中を押していただき、2年後には個人事業を始めました。
屋外に鶏を放つ「平飼い」にした理由は、やはり鶏にストレスを与えないためです。ケージから脱走した鶏が、のびのびと動き回るのを見て「これが自然な姿だ」と感じました。鶏が鶏らしく育つことで、生産者や消費者もストレスフリーだといえます。
―養鶏以外の事業も多岐にわたります。
小原 卵の専門店「ココガーデン」では、卵を加工したスイーツを販売しています。プリンをはじめ、シフォンケーキ、バームクーヘン、シュークリームといった卵の味が伝わるスイーツのほか、たまごかけご飯も楽しめます。中でもパンケーキはSNSで話題となり、県内外からのお客様が増えるきっかけになりました。
「大江ノ郷ヴィレッジ」は、牧場ならではのグルメやお土産が揃う複合施設です。鳥取は晴天日が少ないので、スペイン・バルセロナの市場をイメージして屋内空間を充実させました。山奥の高台にありながら年間36万人以上が来場し、約200人の正社員を雇用するなど、観光牧場として地域に貢献できていることもうれしく思います。
旧小学校を活用した宿泊施設「OOE VALLEY STAY」もオープンしました。最大の特徴は、食事やアルコールを含むドリンクがフリーのオールインクルーシブです。スイーツタイムや焚き火、ボルダリング、サウナも楽しめます。
―「天美卵おためしセット20個」について。天美卵の魅力は?
小原 ボリスブラウンという茶色い鶏の卵に、「天の恵みの美味しい卵」として「天美卵(てんびらん)」と名付けました。ボリスブラウンは温厚な性格で、卵をたくさん産んでくれる鶏です。鶏は集団で行動するため、温厚な方が争いやストレスのない環境を保てます。
オリジナル配合の飼料にもこだわっています。卵アレルギーの方が増えた原因は、鶏のエサに含まれる添加物や薬品だと考え、科学的な原料を一切使用していません。昔ながらの飼料作りを父母に教わり1から作りました。原料はトウモロコシのほか、魚のカスや牧草、カキ殻、カニの殻、かつおぶしの発酵飼料など鶏にやさしいものです。
―高級な卵というイメージがあります。
小原 飼料や水、平飼いにかかるコストの差が値段の違いに現れています。「1個120円の卵」は希少ですが、それでも安いというのが本音です。スーパーマーケットは広告の一環として、卵を安価な目玉商品にしています。農業にはさまざまな事情がありますが、僕らは「原価に見合った価格設定」を推奨して自家販売しています。「天美卵」は地域限定の宅配から始まり、EC販売を通して全国にリピーターを持つ卵となりました。
―おすすめの食べ方を教えてください。
小原 平飼いという自由に動ける環境で育った鶏は筋肉質です。卵は「先味よりも後味が良いもの」となり、雑味が少なく濃厚な卵黄の余韻を感じられます。味の良さが一番わかる食べ方は、やはりシンプルな「たまごかけごはん」です。個人的には加熱した卵玉子料理も好きで、煮卵やだし巻き卵にすると絶品だと思います。
朝どれで出荷された天美卵。クセのない濃厚な味わい。
―「大江ノ郷ぷりんおためし6個セット」の魅力は?
小原 卵のおいしさを伝えるため、「卵黄7:卵白4」という独自の割合で作ったプリンです。地元産の牛乳も使い、昔懐かしいしっかり食感に仕上げました。弊社は「会社が作りたいものを作る」というモットーでプロの料理人を雇いません。もちろん開発には専門家が関わりますが、スイーツは素材を大切に自社スタッフが手作りしています。
たまご感とカラメルの香りにうっとり。パッケージもかわいらしい。
―今後の展望について。
小原 コロナ禍で遠のいてしまったお客様に、また遊びにきていただける取り組みをしていきます。インバウンドの高まりから、海外の方に鳥取の魅力を知ってもらうことも目標となりました。海と山が近く、食の宝庫である鳥取を盛り上げていきたいですね。
―本日は貴重なお話をありがとうございました。
「天美卵おためしセット20個」(Mサイズ 10個×2パック)
価格:¥2,376(税込)※初回限定・送料無料
店名:大江ノ郷自然牧場
電話:0120-505-606(9:00~18:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.oenosato.com/c/otameshi/otameshi_egg/1002
オンラインショップ:https://www.oenosato.com/f/online-store
「大江ノ郷ぷりんおためし6個セット」(約90g×6個入)
価格:¥1,944(税込)※初回限定・送料無料
店名:大江ノ郷自然牧場
電話:0120-505-606(9:00~18:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.oenosato.com/c/otameshi/E5007
オンラインショップ:https://www.oenosato.com/f/online-store
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
小原利一郎(大江ノ郷自然牧場グループ 有限会社ひよこカンパニー 代表取締役)
1965年生まれ。専門学校を卒業後、県外の養鶏場で働くも近代型養鶏に疑問を感じてサラリーマンへ。平飼い養鶏の夢を叶えるため、地元・鳥取へ戻り「大江ノ郷自然牧場」を創業。2009年に卵の専門店「ココガーデン」、2016年に農と食のナチュラルリゾート「大江ノ郷ヴィレッジ」、2019年に廃校を活かした里山リゾートホテル「OOE VALLEY STAY」を開業。
<文・撮影/マスダアヤノ MC/三好彩子 画像協力/大江ノ郷自然牧場>