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伝説のスコッチ「ジェームズ・イーディー トレード・マーク・エックス ブレンデッドウィスキー」

2024/07/17

今回編集長のアッキ―こと坂口明子が注目したのは、19世紀に製造中止となり復刻した伝説のスコッチ。2017年に再発売されたあと2022年のインターナショナル・スピリッツ・チャレンジに続き、翌年のインターナショナル・ワイン・アンド・スピリッツで金賞を受賞。味わい深い中身もしっかり評価されている逸品です。

取り扱うのは現4代目からワインの直輸入を始めるなど多角的に酒類販売を拡大し、この春に日本ワイン専門館『日本葡萄館』をオープンしたばかりの株式会社横浜君嶋屋です。会社の代表取締役を務める傍ら、日本ソムリエ協会副会長も務め、日々お酒と食に情熱を注ぐ君嶋哲至氏に、商品やお店にまつわるお話を取材スタッフがうかがいました。

株式会社横浜君嶋屋 代表取締役社長 君嶋哲至氏
株式会社横浜君嶋屋 代表取締役社長の君嶋哲至氏

―御社の沿革を教えてください。

君嶋 お店の創業は明治25年の1892年に遡ります。町の小さな酒店としてスタートし、労働者の方が仕事帰りに利用する立ち飲み、いわゆる「角打ち」スタイルで長く営んでいました。

商店街の活気ある店でしたが、昭和の戦時中には先々代と子女が空襲で亡くなるという悲劇もありました。幸い父は疎開で長野にいて難を逃れ、祖母だけが残って店を守ってきたそうです。

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スタンディングバーを併設した銀座の店舗。
おつまみも提供している。

―どのような経緯で家業に?

君嶋 大学を出た当時は家業を継ぐ予定がなかったので、健康食品の会社に就職して営業を担当していました。そこで2年ほど働いた頃に父が病気になったこともあり、家に戻ることになったのです。

私が継いだ1983年ごろはいろんな銘柄の日本酒やワインがあるわけではなく、女性客は1人もいなくてただ飲んでもらうための限られた商品を提供していた感じでした。

―どのように店舗を大きくしたのでしょうか?

君嶋 お店の方向性に悩んでいたある日、富山の大吟醸酒と出会ったことで一気に道が開けました。「こんなにおいしいお酒があるんだ!」と感動してから、酒類の販売にそれまで以上に本気で取り組むようになりました。

まずは日本酒から探し始め、断られても何回もお願いしてようやく手に入るようになったまでは良かったです。しかし1銘柄で30本が最小ロットだったので店頭ではさばききれないと、飛び込み営業で飲食店を回るようになりました。
そうして1つ1つ扱いを増やしながら店舗を大きくしていったという感じです。

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薄い色は着色していないピュアな証し。
スコッチらしいエッジの効いた香りの奥に、
樽や自然を思わせる上質なフレーバーが重なる。

―世界中から買い付けする際に大事にされていることは?

君嶋 私たちは生産者と直接つながり顔の見える商売をしています。商品をつくっているのは人ですし、いい人でないといいモノはできないと思っています。

感覚的に自信が体のどこからかにじみ出ているような人には魅力を感じます。本気で取り組んでいるかどうかは実際に向き合えばすぐに分かるものです。
相手がフランス人でちゃんと言葉が通じてなくても雰囲気で伝わりますから、お酒より前に人柄を見ることから始めています。

―今回ご紹介の「ジェームズ・イーディー トレード・マーク・エックス」の特徴は?

君嶋 この商品はスコットランドで1854年に発売して1877年に廃版となったものを2017年に復活させたスコッチウイスキーです。
初代ジェームズ・イーディー氏の子孫ルパート・パトリック氏が、金(ゴールド)を扱う会社で稼いだ資金で、昔のままのレシピで再生したという実に夢のある銘柄です。

ご覧のとおり色がかなり薄くなっています。今のほとんどのウイスキーはカラメル色素を使って茶色にするか、シェリー樽を使えば色が強くなるのですが、これらを使わずにピュアな状態だからです。

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ロックにすると口当たりはマイルドで飲みやすい。
まるで樽から注ぎたてのように心地よいスモーキーな風味が口いっぱいに広がる、絶品。

―国際品評会で2年連続金賞を受賞されていますが、味わいはいかがでしょうか?

君嶋 ピートから自然と出る穏やかなスモーキーさ、樽由来のほのかなバニラ香がうまく調和して、口当たりやさしくスムースなウイスキーに仕上がっています。
おいしいものを食べた後、水割りやロックで飲んでみると良いでしょう。映画を観ながら、音楽を聴きながらソーダ割にしてゆっくり楽しむのもまたオススメです。

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音楽を聴きながら、映画を観ながら楽しめば
日常を忘れて至福のひと時に。

―今後の展望をお聞かせください。

君嶋 この春に横浜で「日本葡萄館」を新規出店しました。既存の店舗と同様にお店の中にスタンディングバーを設置して、そこでいろんな日本ワインが試飲できるだけでなく、全国津々浦々の食材を集めておつまみとして同時に楽しんでいただける画期的なスペースになっています。

横浜は関内をはじめとして開発が進んでいて、ますます魅力的な街に変貌していくでしょう。地元なので仲間もたくさんいるので、彼らとともに飲料だけを提供するバーのような集合店舗を数年内にオープンしたいと考えて構想しています。

―本日はありがとうございました。

「ジェームズ・イーディー トレード・マーク・エックス ブレンデッドウィスキー セカンドエディション」(700ml)

「ジェームズ・イーディー トレード・マーク・エックス ブレンデッドウィスキー セカンドエディション」(700ml)
価格:¥7,040(税込)
店名:横浜君嶋屋オンラインショップ
電話:045-251-6880(10:00~18:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shopping.kimijimaya.co.jp/view/item/000000005429
オンラインショップ:https://shopping.kimijimaya.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
君嶋哲至(株式会社横浜君嶋屋 代表取締役社長)

1960年神奈川県横浜市生まれ。1892年創業の酒販店4代目、株式会社横浜君嶋屋の代表取締役社長。
横浜君嶋屋本店、君嶋屋ワイン館、銀座君嶋屋、恵比寿君嶋屋の各店舗では、国内外に幾度となく足を運び選りすぐった質の高い日本酒や焼酎、ワインなどを数多く取りそろえ、お酒の魅力を発信して業界の発展に努める。日本ソムリエ協会副会長。

<文・撮影/田中省二 MC/石井みなみ 画像協力/横浜君嶋屋>

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