「自然と調和した暮らし」を提案する企業発売のナチュラルな甘さが心地よい「にんじんジュース」と「あまざけ」に今回、編集長のアッキ―こと坂口明子は注目しました。
販売者の株式会社ナチュラル・ハーモニーは’80年代から、農薬・肥料をまったく使わない自然栽培の農作物や食品の企画開発に着手。余剰作物を原料にして生産者を応援したり、食品ロスをなくす取り組みを行うなど、エコロジー貢献度がとても高い企業です。
創業者であり代表取締役社長の河名秀郎氏に、取材陣が気になる自然栽培や商品についてお話をうかがいました。

株式会社ナチュラル・ハーモニー 代表取締役社長の河名秀郎氏

―自然栽培に興味を持たれたきっかけを教えてください。

河名　最初のきっかけは姉が16歳の時に癌で亡くなったという、少年期の体験が背景にあります。壮絶な闘病生活で苦しんで亡くなったインパクトが強く、「自分はこれからどう生きるべきか」と考えるようになりました。

いろんな思考をめぐらせた結果、大病を退ける人生を送るためにも「自然と調和した生き方がしたい」との思いに到達して、自然栽培に関心を持つようになったのです。

―1985年に起業した経緯をお聞かせください。

河名　まずは健全な体を作っていくための方法として、食材のルーツをたどったのがアプローチの最初です。
そして「健全な土から生み出される農産物は健全だろう」と考え、理想の農地を探しながらそこから育まれた作物を自ら食べ、それを販売して生業にしようと思ったのが起業の経緯です。

自然農法成田生産組合（千葉県富里市）の皆さん。
長年、自然栽培に取り組んでいる。

―経営理念として大切にされていることは？

河名　健全な土で作られた農産物というのは、収穫後に枯れていくことはあっても腐敗はしません。今の常識は農薬・肥料や添加物を使うのが前提になっていますが、自然界から見ればすごくおかしなことです。

私は人間社会の常識的な視点だけではなく、自然界の視点から見えてくる自然界のルールに逆らわないで生きるという感覚を大事にしています。まさに自然界の生き物の一員として本来あるべき姿、どう生きるべきかをいつも意識して行動しています。

自然栽培で育ったにんじんは腐敗しにくく、
野菜とは思えないほど甘みが強いのが魅力。

―今回ご紹介する「自然栽培にんじんジュース」の特徴を教えてください。

河名　原料のにんじんは自然栽培で作られているのが一番のポイントで、それをなるべく風味も色も落とさないようにジュースにしました。

にんじんの種にご注目です。この種は購入することなく農家の人たちが自家採種を30年以上繰り返してつないできた、世界に1つしかない種です。
選び抜かれた種から生まれた生命力の高い素材ですから、腐敗の方向に進まないので添加物を使う必要がありません。色の変化を防ぐためにちょっとだけ自然栽培レモンの果汁を入れている程度です。

―お味はいかがでしょうか？

河名　原料にはフルーツのような甘みを持ったにんじんが使われているので、とても飲みやすく体に自然な甘さが際立ったドリンクです。
果肉を残すことでスムージーまではいかないですが、サラサラでなくトロリとした程よい粘度。これが飲みやすくやわらかな口当たりを生み出し、舌の上で濃厚な味わいを演出します。

「にんじんジュース」のポタージュ。
他にも調味料と混ぜてドレッシングにしたり、調理に気軽に使える。

―「あまざけ 250g」の特徴を教えてください。

河名　まずは健全な土で自家採種した種から育った自然栽培米を原料に使用しています。そして天然の麹菌で発酵させている点が大きな特徴です。
多くの製造者は菌を種菌メーカーから購入することが一般的ですが、当商品は本来の自然なおいしさを追求するため、味噌メーカーさんの蔵に長年棲みついた天然の菌を採取して使用しています。

砂糖を使わず麹菌の力で米のデンプン質を糖分に変化させ、完成したこのあまざけの糖度は40％です。甘い果物が最大20％台程度ですから、いかに天然の菌が力強く、たくさんの糖と旨味を生み出したかが分かります。

―飲み方や反響はいかがでしょうか？

河名　ドリンクとしてお湯や水で1：1に薄めるのがオーソドックスな飲み方。ですが飲み物だけでなく調理にもアレンジできます。「体調が優れないとき、食欲がないときに料理に使うとおいしく食べられる」といった声もいただいています。

離乳食にも向いていますし、とても体にやさしく飲みやすいのが特徴です。もともと化学物質過敏症の人のために開発が始まっていますから、それもそのはずです。
農薬・肥料・添加物などの化学物質が入ったものを食べられない患者さんのためにドクターが食材探しをしていて、自然栽培農産物を扱う私たちを見つけて一緒につくったあまざけです。それだけに健康このうえない食品といえるでしょう。

豆乳やショウガを加えてもおいしくいただけます。
ドリンクだけでなく、砂糖の代わりに料理に入れるとコクが増しますよ。

―今後のテーマをお聞かせください。

河名　健全な土を国内全土で広げたい気持ちを強く持っていますので、自然栽培という栽培法の普及が大きな目標です。いまだに「化学肥料はもちろん、少なくとも有機肥料がないと農業ができない」とか「添加物がないと食品が作れない」といった固定概念が根強くあります。
そうでなくても大丈夫ということを証明して、これからもたくさん自然と調和した農作物と商品を展開し作っていきます。

―本日はありがとうございました。

「自然栽培にんじんジュース 500ml」（添加物不使用）
価格：¥890（税込）
店名：ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE
お問い合わせ先：https://naturalharmony.store/Form/Inquiry/InquiryInput.aspx
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://naturalharmony.store/NH000142
オンラインショップ：https://naturalharmony.store/

「あまざけ 250g」（砂糖・添加物不使用）
価格：¥570（税込）
店名：ナチュラル・ハーモニー ONLINE STORE
お問い合わせ先：https://naturalharmony.store/Form/Inquiry/InquiryInput.aspx
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://naturalharmony.store/NH000146
オンラインショップ：https://naturalharmony.store/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
河名秀郎（株式会社ナチュラル・ハーモニー 代表取締役社長）

1958年 東京都生まれ。國學院大學卒業後、自然食品店に就職したが、大自然と調和する生き方を肌身で感じるために1年間千葉県の自然栽培農家に住み込み修行。
1985年に自然栽培の野菜を広めようと移動販売を始め、東京都世田谷区に八百屋を開店し、株式会社ナチュラル・ハーモニーを設立。
自然食品店・レストランの経営、自然栽培・発酵食品の宅配を展開。生産者や消費者に「自然を師と仰ぐ生き方」のセミナーを開催。著書は「ほんとの野菜は緑が薄い」など。

＜文・撮影／田中省二　MC／木村彩織　画像協力／ナチュラル・ハーモニー＞