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牛肉の味を楽しめる淡路島生まれの神戸ビーフをメインに。すき焼き、しゃぶしゃぶにぴったり

2024/08/08

おいしいものの検索に余念がないアッキーこと坂口明子編集長がビビっときたのが淡路島産の神戸ビーフ。創業60年余の卸会社が目利きする神戸ビーフは柔らかで口中でとろけ、コクと甘みが幸せ感を呼びます。これまでの会社の歴史と肉のおいしさの秘密を株式会社嶋本食品代表取締役社長の嶋本育史氏に取材スタッフがうかがいました。

―創業は1960年とうかがっています。

嶋本 はい。私の父が最初は鶏卵の販売から事業を始めました。さらに冷凍肉の販売を手がけ、やがて牛肉を取り扱うようになりました。最初は生産、販売をしていたのですが、公的な用地買収があり畜産業をやめ現在は卸売業専門で事業を行っています。

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神戸ビーフは純血の但馬牛の血統を守り
繁殖から肥育まで厳しい基準が設けられ格付されている。

―社長は最初から事業を継ぐおつもりだったのでしょうか。

嶋本 いえ、子ども時代は継ぐつもりはまったくありませんでした。しかし、だんだんに興味を持ち始め、進路を決める時期には合格していた就職先もあったのですがやはり畜産に携わろうと家業を継ぐことにしました。入社してからは営業や生産、加工などを経験して20年前から代表をしています。

―ちなみに御社はイノブタ肉の販売で有名ですね。イノブタとはどんな品種ですか。

嶋本 イノブタはそもそも第二次世界大戦前に東北大学の故井上辰蔵先生が神戸ビーフに負けない豚肉をつくろうと豚と猪を掛け合わせて開発したものです。終戦後、井上先生は故郷である神戸市に帰ってイノブタの飼育を始め、当社がそのイノブタをすべて引き取るようになったのがイノブタとのつきあいの始まりです。先生が飼育した「ゴールデン神出」という品種に淡路島のイノシシ、鹿児島の黒豚を掛け合わせ、さらにデュロックという大型種など交配を重ね、飼料にもこだわってていねいに育てたのが「あわじ金猪豚」です。甘くてあっさりした肉質のおいしい肉です。残念なことに2023年に豚コレラが発生し、全頭処分を余儀なくされました。イノブタの再開にはもう少し時間がかかりそうです。

―それはつらかったですね。今後はどのように事業展開なさいますか。

嶋本 今は牛肉を中心に扱っていて今後また販路を広げていくつもりです。淡路島は人口が減り島内だけの商売ではなかなか立ち行かなくなってきています。そこで全国に販路を広げようと主に東京の展示会に参加して顧客を獲得しようとしています。個別に会社を訪問しましたが淡路島の田舎から電車の乗り換え方もわからない街に行って営業活動するのも大変です(笑)。

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嶋本食品では抗生剤を使わず育てた安全な神戸ビーフを一頭買いしている。
写真はしゃぶしゃぶ用もも肉。

―東京は住んでいる人も迷います。社長は牛をセリで買うときどのように目利きしていらっしゃいますか。

名前 肉は脂が重要なので脂身を見て判断します。色も大事です。消費者の方は鮮やかな赤色の霜降り肉が見映えがよいせいかおいしいと思っていらっしゃる方が多いようです。
しかし、実際は少し色が濃い、あんず色をした肉の方が味はいいのです。当社ではセリ場で一頭買いをしています。抗生剤を使わずに育てた安全な牛を買うようにしています。抗生剤が含まれた飼料を与えると短期間で成長しますが、実際は大きい牛よりもやや小ぶりの牛の方が肉のキメが細かくておいしいのです。その辺を考えて目利きしています。

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肉のうま味を味わうならしゃぶしゃぶで。

―目利きはどのように勉強なさったのですか。

嶋本 セリ場で見ていて、牛がどんなところに流通するかを見ました。スーパーに行く肉と、一流の飲食店に行く肉とどう違うのかを見てだんだんに肉のよしあしを現場で勉強していきました。

―商品として販売するまでにこだわっていることはありますか。

嶋本 どれぐらい熟成させるかですね。枝肉がカットされ塊肉となったものが当社に入荷されるのですが、すぐに販売せず、2~3週間かけてマイナス1度で冷蔵して熟成させます。これぐらい熟成させた方が肉はおいしいのです。

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脂と肉のバランスが絶妙の「神戸ビーフの上すき焼き肉」は
肉本来の甘さとコクが味わえる。

―今回は「神戸ビーフの上すき焼き肉」をご紹介させていただきます。

嶋本 霜降りのロース肉と赤身のもも肉を合わせた神戸ビーフのすき焼き用肉です。だいたい、牛肉はももがおいしければどの部位でもおいしいものです。これは特にもも肉にこだわったおすすめの商品です。すき焼きのほかにしゃぶしゃぶにしてもおいしくいただけると思います。

―今後の御社の展望、目指していることについてお聞かせください。

嶋本 今後もお客様に求められる商品で、自分が食べて納得した安全で安心な肉を販売していこうと思います。また、しばらく中断している海外市場への参加もできるだけ早く再開させたいと思っています。

―本当においしい肉が食べられるというのが御社の強みですね。本日はありがとうございました。

神戸ビーフ赤身上すき焼用

「神戸ビーフ 赤身 上すき焼用 300g」
価格:¥4,752(税込)
店名:嶋本食品
電話:0799-36-2089(平日10:00~16:00 土日休み)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://www.shimamotoshokuhin.com/?pid=83575609
オンラインショップ:https://www.shimamotoshokuhin.com/?mode=
※ほかに500g、1kgの商品もあります。

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
嶋本育史(株式会社嶋本食品 代表取締役社長)

1962年兵庫県淡路島生まれ。近畿大学卒業後、嶋本食品に入社し、食肉学校で1年間食肉について学び、帰社後、養豚場、加工場、営業の仕事に邁進する。1999年に同社取締役に就任。

<文/今津朋子 MC/石井みなみ 画像協力/嶋本食品>

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