おいしいものを探していたアッキーこと坂口明子編集長の目に留まったのは老舗鶏肉専門店が新しく手がけた焼き鳥丼のお取り寄せセット。高知県産銘柄鶏のもも肉と極上のたれが絡んでおいしさ限りなし！冷凍庫に入れておけば手軽に食事の用意ができるのもうれしい点です。この商品の魅力を有限会社染谷 代表取締役の大橋義章さんに取材スタッフが伺いました。

有限会社染谷代表取締役 大橋義章氏

―創業100年余の会社と伺いました。

大橋　1918年、大正7年になりますが私の祖父の代に東京都千代田区神田で創業し、父が二代目として店を継ぎました。父は1962年にアメリカに視察旅行に行き、そこでブロイラー種の鶏が生産されているのを目の当たりにしました。当時はまだ国内で鶏肉といえば硬い肉がほとんどでブロイラー種はあまり流通していませんでした。父は今後、ブロイラー種が増えるだろうと現地の人から話を聞きました。実際その通りになり、現在のようにやわらかくて安価な鶏肉が世の中に出回り、多くの方が鶏肉を楽しめるようになりました。
三代目が私です。当初、父が経営する別の卸売業の会社に勤務していたのですが、私が60歳になるころ父がリタイアし、継いで欲しいと言われて入社しました。

―小売業に転身するというのは難しくはなかったですか。

大橋　神田という町は私が子どもの頃、そこで生活する人がたくさんいて、地域の方と気軽にやりとりできる、親しみやすい下町でした。子どもの頃から店の様子を見ていたこともあって、「いらっしゃいませ」「ありがとうございます」というお客様へのお声がけも自然に口から出ましたね。

「四万十鶏 焼きあげバラエティーセット（焼鳥・焼鳥丼の具）」。冷凍で届けられる。

―現在はどのような業態で経営されていますか。

大橋　下町だった神田が開発されてオフィス街に変貌して、居住する人が少なくなり、小売業が縮小していきました。そこで1969年からは駅ビルに出店しています。現在は江戸川区のJR小岩駅の駅ビル・シャポーの中に「神田染谷小岩店」、吉祥寺市のJR吉祥寺駅の駅ビル・アトレの中に「神田染谷アトレ吉祥寺店」、また練馬区光が丘のショッピングセンター・イマミセに「神田染谷光が丘店」の3店舗で鶏肉専門店を展開しています。鶏生肉と、唐揚げや焼き鳥などの惣菜加工品など卵と鶏に関するものを一通りやっています。

―オンラインショップを立ち上げたのはいつでしょう。

大橋　2023年3月に小岩店が開店するときにホームページを作成しました。ホームページだけでは寂しいので何かできないかというのでオンラインショップを立ち上げました。オンラインのノウハウを持っている若手の社員が入ってきたので始めることができました。小売店の新しいスタイルとして今後もサイトを充実させていきたいと思っています。

四万十鶏もも肉串たれ（上）、四万十鶏ももねぎ間串たれ（下）はそれぞれ5本入り（250g）。

―御社の扱う鶏肉の特徴は何でしょうか。

大橋　やはり商品の鮮度の良さだと自負しています。鶏肉は冷蔵庫に入れたとしても鮮度が落ちていくので、各店長には必要以上に仕入れず、適正な在庫量を保つように伝えています。ですから各店とも毎日のように朝一番で卸業者に配達してもらっています。

―神田染谷さんといえば地鶏で有名ですね。

大橋　はい。鶏肉専門店としてブランド力のある肉を販売したいと思って、現在、愛知県産の名古屋コーチン、福島県産の伊達鶏、千葉県産の錦爽鶏、高知県産の四万十鶏、岩手県産のみちのく清流鶏やあべ鶏などを主体に販売しています。地鶏というと高価なイメージかもしれませんが、当店では適正価格で販売させていただいているのでご利用くださればと思います。

四万十鶏もも肉焼鳥丼の具。歯応えのある鶏肉とたれがたっぷり入っている。

―銘柄鶏のおいしさの理由は何でしょうか。

大橋　皆さんが一番よくご存じなのが地鶏の名古屋コーチンだと思います。鶏肉のおいしさは飼育日数によって変わってきますが、名古屋コーチンは飼育日数が120～130日で、弾力のある肉質とコクのあるうまみが特徴です。伊達鶏はうちで扱う唯一の赤鶏で、うまみがあり上質な脂と肉質が特徴です。錦爽鶏は程よいさっぱりとしたうまみとしっとりした食感が特徴です。四万十鶏は程よい歯応えとやさしい甘味が感じられるのが特徴です。

―どれもおいしそうで選択に迷いますね。

大橋　鍋料理に適している鶏肉と、焼いたりから揚げにするとおいしい鶏肉など用途によって違います。また、好みも人それぞれで、赤鶏が好きな方、若鶏系が好きな方といろいろです。味の違いをお知りになりたいなら食べ比べてみてはどうでしょうか？お客様で少量ずつ買っていかれて食べ比べるという方もいらっしゃいます。好きな鶏肉がわかり、またスーパーで売っている鶏肉との味の違いもわかっていただけると思います。

―大橋さんご自身で好きな品種はありますか。また、鶏肉の魅力は何でしょう。

大橋　好きな品種は、なかなか言いにくいですね（笑）。鶏肉は全部がおいしいです。私は牛肉、豚肉肉全般が好きでよく食べますが、鶏肉のよさは比較的脂身が少ないことかと思います。毎日のように食べても飽きがこないのはそのためではないかと思います。また高たんぱく低カロリーということもよく言われますが、私が思うには栄養のことはあまり気にせず好きなものを好きなように食べるのがいいと思っています（笑）。

焼き鳥を加熱するだけで簡単に焼き鳥パーティができる。

―大橋さんが好きな鶏料理はありますか。

大橋　むね肉を薄切りしてしゃぶしゃぶにして、ねぎやわけぎやカイワレといっしょに食べるとおいしいです。また、私の母はにんじんとごぼうのきんぴらに刻んだ鶏皮をほんのちょっと入れてきんぴらを作ってくれていました。それがおいしかったですね。鶏皮はおでん、温かいうどんに少し入れてもおいしいですよ。

袋のまま湯煎（10分程度）にかけても電子レンジで加熱（600W2分30秒～3分）しても。
手軽に焼き鳥丼が完成する。

―今回、紹介していただいた「四万十鶏 焼あげバラエティーセット（焼鳥・焼鶏丼の具）」はどんな商品でしょう。

大橋　高知県産の四万十鶏のもも肉を、秘伝のたれでじっくりと焼き上げた、焼鳥と焼鳥丼の具が入ったセットです。四万十鶏は通常よりもコレステロール値が10％ほど低く高たんぱく低カロリーなのが特徴です。
オンラインショップを開くにあたり、他にはない商品をと思い開発しました。豊かな自然の中で育てられた四万十鶏の味わいを楽しんでいただければと思います。

―たれもおいしいですね。

大橋　四万十鶏の肉質を生かすおいしいしょうゆだれで、調味料の配合は企業秘密で言えません（笑）、しょうゆ、砂糖、みりんにりんごやグレープフルーツの果汁も加え、深みのある甘味に仕上げています。

好みの野菜も盛り合わせてサラダ仕立てにしたり、マヨネーズをかけた焼鳥丼にすると元気に夏を過ごせそう。

―消費者へのメッセージなどありましたらお聞かせください。

大橋　最近は鶏肉に限らずどの分野でも専門店が減ってきています。皆さん、スーパーマーケットで食品を購入しますが、専門店には鶏肉だと先ほど紹介した銘柄鶏肉などのスーパーにはない商品が揃っています。商品に詳しい店員がおり説明いたしますので、ぜひ利用して食生活をよりよくさせていただければと思っています。
先ほど紹介したむね肉のしゃぶしゃぶは、職人が丁寧に手切りで薄切りにして販売しております。専門店ならではの逸品に仕上げました。
また、先日焼鳥の生串を100本注文されたお客様がおられました。バーベキューをするそうです。冷凍の焼鳥よりもやはりおいしいですから、皆さんで楽しみ、おいしいものを食べていただきたいですね。

―今後の御社の目標などありましたらお聞かせください。

大橋　ホームページを立ち上げたのが昨年で、オンラインでのお取り寄せ販売も始めたばかりですが、若いスタッフの意見も取り入れて商品開発を進め、取り扱い商品を増やしていきたいと思っています。今はオンラインでお持ち帰り予約（小岩店限定）もしていますが、さらにオンライン宅配サービスも取り入れるなど鶏肉を使いやすい形で広めていけたらいいと思っています。

―本日は興味深いお話をありがとうございました。

「四万十鶏 焼きあげバラエティーセット（焼鳥・焼鳥丼の具）」
価格：¥4,480（税込）
店名：神田染谷オンラインショップ
電話：03-3293-9911（土・日・祝祭日休み）
定休日：インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL：https://ec.kanda-someya.co.jp/products/%E9%80%9A%E8%B2%A9%E5%95%86%E5%93%811
オンラインショップ：https://ec.kanda-someya.co.jp/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

＜Guest’s profile＞
大橋義章（有限会社染谷 代表取締役）

1952年6月東京都生まれ。2012年12月に副社長として入社。2015年2月に代表取締役社長として就任。

＜文・撮影／今津朋子　MC／石井みなみ　画像協力／染谷＞