今回、中華グルメの本拠地・横浜で長年愛され続ける食肉店のおいしい焼豚とシュウマイがあると聞き、編集長のアッキ―こと坂口明子が注目しました。
両者とも数十年来変わらないレシピの手作り料理をそのままパッケージ化したシンプルイズベストな完全オリジナル商品。余分な調味料をほとんど使用していないため体にやさしく、その魅力はマイルドな味にもよく表れています。
製造するのは大正時代に小さな精肉店として産声をあげ、創業101年を迎えた株式会社尾島商店。会社飛躍の立役者、代表取締役社長・尾島隆一氏に商品のこだわりなどを取材陣がインタビューしました。
横浜野毛で選び抜かれた食肉専門店の大人気ロングセラー「濱吟焼豚」「濱吟焼売」
2024/08/07
株式会社尾島商店 代表取締役社長の尾島隆一氏
―はじめに御社の沿革をお聞かせください。
尾島 弊社は大正時代に鶏肉専門の販売店としてスタートしています。徐々にほかの食肉も扱い始め、昭和の時代に惣菜を作って売るようになり、祖父母や父母がシュウマイやコロッケを握ったりする光景を見ながら育ちました。
その当時から焼豚はすでに存在し、地元だけでなく知る人ぞ知るグルメとしての立ち位置にありました。
―大人になってすぐに家業入りを?
尾島 いいえ、社会人になってアパレル販売の道に進み、とても楽しかったので家業は当初まったく継ぐつもりはありませんでした。
が、衣料関係でデパートに勤めていたのがちょうど「デパ地下」という言葉が出回り始めた頃です。ふと「デパート内で実家の人気焼豚を販売できないだろうか」と思いつき、それを起点に知り合いのご紹介で幸運にも売り場を持つことができたのです。
これがきっかけとなって23歳で家業入りし、その後は「おいしい」と評判が評判を呼んでいくつかのデパートを掛け持ちするほど売り上げを伸ばしていきました。
横浜市金沢区にある本社工場。デパート出店用の焼豚を中心に1年365日、当日の早朝に焼き上げる。
―社長に就任してさらに店舗展開を進めましたか?
尾島 そうですね、2013年に私に社長を交代していますが、「広げるもなくすも私次第」と先代の理解があったおかげで好きにさせてもらっています。
デパートの出店だけでなく直営店を出すなど多角的な経営を進めてきました。今年3月には本店と既存のカフェを「尾島ダイニング」という名でリニューアルオープンしています。
プレミアムハンバーグやハンバーガー、ビーフシチュー、焼豚など肉のスペシャリストとして自慢のメニューを取りそろえて営業中です。
炭火で約6~7時間焼くことであふれる香ばしさ。
昭和の時代に誕生してから不変のおいしさで人気を集めてきたトラディショナルな逸品。
―今回ご紹介する「濱吟焼豚」について教えてください。
尾島 この商品は2代目の時代に中国人の方から教わったレシピでつくった弊社伝統の焼豚です。横浜の「濱」と吟醸を意味する「吟」を商品名に付けています。
オリジナルのタレに丸一日漬け込んで味を染み込ませ、窯に吊るして炭火でじっくり6時間かけて焼き上げるのがこだわりの製法です。中学生の頃に焼くのを手伝ったあとに食べてとてもおいしかった、まさにその時の感動の味を今でも再現しています。
―どんな食べ方がオススメでしょうか?
尾島 甘味が強いので、からしを付けるとバランスよくいただけます。温度的には私は常温に戻した状態でカットして食べています。オーブントースターやフライパンで加熱してもいいですが、本来の味が一番分かる常温がベストと思います。
ちなみに電子レンジにかけると豚の臭みが出るのであまりオススメではないです。
隠れレシピではないですが、パンに挟んでからしマヨネーズを和えて食べると絶妙です。かつて私の大好物だった弁当のメニューなので間違いないですよ。
原材料は国産豚肉、砂糖、しょう油、食塩、コショウだけ。
上質な豚肉のうま味がダイレクトに感じられる。
―「濱吟焼売」のほうはいかがでしょうか。
尾島 本商品は厳選した国産豚100%のミンチと、うま味成分たっぷりの北海道産貝柱を原料に使用した横浜らしい本格シュウマイです。その他の原料はタマネギだけというシンプルなもので、調味料は最小限に抑えて保存料も使用していないのがこだわりです。
温めはお湯で約8分湯煎していただくか容器に出して電子レンジでも温めることができます。ですがやはり蒸して加熱したほうが料理の再現性が高いので、ひと手間いりますが一番オススメです。
本格中華らしいゴマ油の風味と貝柱の濃厚な風味がインパクト大。
中華レストランの味を家庭で気軽に再現できる。
―今後の目標をお聞かせください。
尾島 特に焼豚については餃子やハンバーグなどに比べるとマイナーな食べ物なので、レシピの開発を含めてもっと食べ方の提案を積極的に進めていきたいと考えています。
横浜や神戸の方には馴染みがありますが、それ以外の全国津々浦々の方に浸透させるためにEC販売にも注力し、知名度を上げていく方針です。
―本日はありがとうございました。
「濱吟焼豚」(1本500グラム)
価格:¥3,737(税込)
店名:尾島商店
電話:0120-20-2914(10:00~13:00・14:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://ojimameat.raku-uru.jp/item-detail/1121322
オンラインショップ:https://ojimameat.raku-uru.jp/
「濱吟焼売」(1パック8個入り)
価格:¥951(税込)
店名:尾島商店
電話:0120-20-2914(10:00~13:00・14:00~17:00 土日祝日除く)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://ojimameat.raku-uru.jp/item-detail/1125842
オンラインショップ:https://ojimameat.raku-uru.jp/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
尾島隆一(株式会社尾島商店 代表取締役社長)
1976年生48歳。横浜生まれ横浜育ち。学生の頃から家業を手伝うが、高校卒業後はアパレル業へ進む。23歳で家業に戻り、ホテルや飲食店に精肉の営業に回る。
看板商品の濱吟焼豚を多くの方に食べてもらいたい!知ってもらいたい!と、惣菜店として百貨店進出。現在、本店含め神奈川5店舗、東京1店舗。いままでもこれからも「皆さまへおいしいものを届けたい!たくさんのおいしい笑顔が見たい!」がスローガン。
趣味はアウトドアで海とバイクが好き。Tシャツにサンダルで過ごす1日が最高の癒し時間。
<文・撮影/田中省二 MC/三好彩子 画像協力/尾島商店>