今回、千葉県産の原料を100%使用した「おかき」と「干しいも」があると聞き、編集長のアッキ―こと坂口明子が注目しました。おかきは調味料・添加物を極限まで抑え、干しいもは“完全無添加”のとてもカラダにやさしいお菓子です。
「とむず」ブランドで地域に根差した商品を製造・販売する有限会社丸恭・代表取締役社長の平山善典氏に、商品の詳細や会社について取材陣がお話をうかがいました。
千葉の恵みがたっぷり詰まった「百姓揚げぶっかけ醤油味」「干しの屋のPREMIUM干し芋スティック」
2024/08/08
有限会社丸恭 代表取締役社長の平山善典氏
―御社についてお聞かせください。
平山 1952年に創業した弊社は代々「三方よし」の理念を大事にし、自分たちだけでなく買っていただいた方と地域の方みんなが喜ぶような会社でありたいと願い経営にあたっています。
なにをすれば喜ばれるのか考えたすえ、千葉県に根差した商品を開発することに行き着きました。私たちが県の魅力を発信することで地域の方に少しでも貢献できればと考えています。
―子ども時代から家業を継ぐ意識はありましたか?
平山 子どもの頃は会社のすぐ横が自宅という環境ですから身近な存在でしたが、具体的に継ぐことを意識したのは20歳を過ぎてからです。
それまでは先代の父が自動車好きだった影響でそちら関係の学校に進み、仕事も就きたいと思っていました。ところが成人した直後に父から武者修業を勧められて、千葉県内で繁盛していたお菓子メーカーに勤めることになりました。
―修業先ではどんな学びが?
平山 実家のほうはBtoBの卸売りが中心で、どちらかといえば他社が作ったものを仕入れて売る感じでした。それに対して修業先は仕入れから製造、販売のトータルで携わっていたため、自分たちオリジナルの商品を作って売ることを勉強させていただくことができました。
このことはめぐりめぐってその後の経営戦略に多いに役立ちました。
しっかりと濃いしょう油の味付けにもち米のサクサク食感。
それぞれの素材の味わいは深く、昔ながらの素朴なおかきの味を見事に再現しています。
―家業に戻ったきっかけは?
平山 修業先で長く働いていたい気持ちもありましたが、私が社長になる5年前に父が重病にかかってしまったため、そのタイミングで実家に戻りました。その後、父が亡くなって年が明けた2016年に社長に就任しています。
早く社長になったのは決して悪いことばかりではありません。周りの皆さんが年上でしたから、若い私を気遣って良くしていただいたので本当に助けられました。
―今回ご紹介の「百姓揚げぶっかけ醤油味」の特徴を教えてください。
平山 この商品は名前のとおり、もともと千葉県内の農業をしながらお菓子も手がけている方のお手製おかきです。味付け工程は、機械を使わず手でしょう油だれをかけて作っていますので、「百姓揚げ」というネーミングにしました。
メインの米をはじめ原材料はすべて千葉県産にこだわっています。地産地消がコンセプトですから、たれに使うしょう油はもちろん県内産の上質なものを使用し、おかきに合う配合のたれに仕上げています。
隠し味に青のりを入れることでより香ばしく、素朴な味わいが懐かしくていくらでも食べられるおかきとなっています。
香り豊かなしょう油味に、ふんだんに入った青のりが口の中でいい仕事をして盛り立ててくれます。
―「干しの屋のPREMIUM干し芋スティック」のほうはいかがでしょうか?
平山 当商品は「干しの屋」という自社ブランドを立ち上げ、専門店もオープンして販売する中での代表アイテムです。千葉県自体がサツマイモに力を入れている中、香取市は特に生産量の多い自治体でもあります。
そこに着目して地元のメリットをもっと生かして「サツマイモを原料にした商品を」と考案したオリジナル商品です。
原材料はサツマイモただ1つで調味料・添加物もゼロ。
砂糖や甘味料とは異次元のサツマイモの甘みが濃縮されています。
―どんな点にこだわっていますか?
平山 千葉県産の熟成させた「紅はるか」を高温で蒸して寒風乾燥させ、氷冷熟成製法で製造しています。加工する前に半年間寝かせるだけでなく、甘味と食感を増すために完成したものを-20℃以下で寝かせているのがこだわりポイントです。
これだけ手間をかけた干しいもの中から特にクオリティの高いものをピックした選りすぐりが今回ご紹介するPREMIUMです。
本社のある千葉県香取市内に直営店「干しの屋」をオープン。
地産地消をコンセプトにしたサツマイモ中心の干しものを販売中です。
―今後の目標をお聞かせください。
平山 社長に就任してから地元に感謝と恩返ししたい気持ちが一層強くなりました。それを実現するために、もともと卸売りだった形態をこれまで以上にメーカー寄りにしようと動いています。
川上のほうに向かうことで地元の新しい商材を発掘し、オリジナル製品の開発に注力します。そして千葉県と香取市の魅力をもっと広く伝えていく経営を目指していきます。
―本日はありがとうございました。
「百姓揚げぶっかけ醤油味」(150グラム)
価格:¥594(税込)
店名:丸恭商店
電話:0478-82-1310(平日9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://jes-arigatonet.com/shopdetail/000000000812/
オンラインショップ:https://jes-arigatonet.com/
「干しの屋のPREMIUM干し芋スティック」(150グラム)
価格:¥1,080(税込)
店名:干しの屋オンラインショップ
お問い合わせ:https://thebase.com/inquiry/HOSHINOYA-theshop-jp?_ga=2.257606223.592359603.1714612029-966431887.1714612029&_gl=1*mqcw24*_ga*OTY2NDMxODg3LjE3MTQ2MTIwMjk.*_ga_574HL6KGKQ*MTcxNDcwMDk2MS40LjEuMTcxNDcwMjkyNC43LjAuMA..
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shop.hoshinoya-marukyo.com/items/84046594
オンラインショップ:https://shop.hoshinoya-marukyo.com/
※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。
<Guest’s profile>
平山善典(ひらやま よしのり)(有限会社丸恭 代表取締役社長)
1985年生、千葉県出身。銚子市立銚子高等学校卒業。夢だった自動車産業に就職するため千葉経済大学経済学部経営学科を中途退学し、自動車関連会社に入社。
2006年に千葉県松戸市の株式会社宮田に入社。全国の卸問屋の受注担当から始まり、大手GMSのPB開発、関東圏のSMを務めた。
2011年に有限会社丸恭に入社。2016年に代表取締役に就任。菓子飲料卸売・千葉県産商材を使った菓子開発、全国の優れた珍味の開発、干し芋製造を展開中。
<文・撮影/田中省二 MC/油井直美 画像協力/丸恭>