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岡山銘菓「夢二といちご夢二」とともに人気のわらび餅ドリンク「おうちでわらピセット」

2024/08/08

独自の美人画を確立し、大正ロマンを代表する画家となった竹久夢二。今回、編集長アッキーが気になったのは、竹久夢二生誕の地にある老舗和菓子店「岡山夢菓匠 敷島堂」の「夢二といちご夢二」と「おうちでわらピセット」です。この2つの商品について、竹久夢二本舗敷島堂株式会社の代表取締役社長 眞殿昌宏氏にお話を伺いました。

竹久夢二本舗敷島堂株式会社 代表取締役社長の眞殿昌宏氏
竹久夢二本舗敷島堂株式会社 代表取締役社長の眞殿昌宏氏

―御社の沿革を教えてください。

眞殿 1948年に創業したので、今年で77年目になります。私の祖父と祖母が戦後の何もないところから商売を始め、当初はあん餅やまんじゅう、夏場はパンを販売していたそうです。その後も家族で協力して和菓子屋を切り盛りし、私の父が2代目の社長になりました。そして、創業70周年を機に私が3代目社長に就任しました。

―社名に竹久夢二の名前が入っているのはなぜですか?

眞殿 弊社が創業した岡山県瀬戸内市は、大正ロマンを代表する画家・竹久夢二氏の生まれた地でもあります。祖父母の代に地域の方々が「せっかく夢二生誕の地で和菓子屋を営んでいるのなら竹久夢二氏にちなんだお菓子を作ってはどうか」と、竹久夢二氏のご子息の虹之助氏にお会いするきっかけを作ってくださったそうです。その時に竹久夢二氏の名前を冠した商品を作ることを快諾していただき、銘菓「夢二」が誕生し、さらに1986年に会社名も竹久夢二本舗敷島堂株式会社に変更しました。また敷島というのは創業者が、「古事記伝」で有名な国学者・本居宣長の歌、「敷島の大和心を人とはば 朝日に匂ふ 山桜花」から取り、日本を代表するお菓子屋になりたいという思いを込めたと聞いています。

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岡山県瀬戸内市にある直営店舗「岡山夢菓匠 敷島堂」。

―「夢」という字が入っている商品が多い理由は?

眞殿 竹久夢二氏の「夢」という意味もありますが、弊社は「お菓子づくりは夢づくり、お菓子づくりは人づくり、お菓子づくりは幸せづくり」という経営理念を掲げています。どんなことがあっても事業を継続できているのは、お菓子づくりに夢と情熱を持ち続けたからだという想いがあるからです。また、お客様に弊社のお菓子を召し上がって喜んでいただき、我々もお菓子づくりで夢が生まれます。そのように、夢を大切にしている会社であるため商品名にも夢という字を入れています。

―小さな頃から家業を継ぐことを考えていましたか?

眞殿 幼い頃の夢は和菓子屋を継ぐことでしたが、父は私の兄に継がせるつもりでいました。そのため、私には自分の好きな道を歩むようにと常々言っていました。大学卒業後、祖母の死をきっかけに私は洋菓子のオーナーパティシエになる夢を持ち、東京の洋菓子店や本場フランスの洋菓子店、京都の洋菓子店などで修業をしました。
修業の最中に父から会社を継ぐようにと連絡を受けてとても悩みましたが、「今の自分があるのは実家の家業やそこで働いてくださっている方のお陰、大切に思ってくれていた人に恩返しがしたい」という気持ちをずっと持っていましたし、亡くなった祖母も喜んでくれるだろうと思い、2015年に入社しました。

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フランスは厳しい修業に耐えた思い出の地。
洋菓子の本場で培った技術や知識が敷島堂のお菓子にも活かされている。

―今回ご紹介いただく「夢二といちご夢二」はいつからあるお菓子ですか?

眞殿 「夢二」はもともと創業者が1973年に発売したお菓子なのですが、2代目社長の父が2009年に味も形も変えて完全リニューアルしました。2016年には私が夢二の姉妹品として「いちご夢二」を開発し、2022年、私の代に「夢二」と「いちご夢二」をまた新しくしました。このように、「夢二」は一代ごとに時代に合わせて味も形も進化し続けている商品です。

誕生してから50年。餡にこだわって、さらにおいしくリニューアル。

―それぞれの味や特徴を教えてください。

眞殿 「夢二」は生地となめらかな白餡を味わっていただきたいので、全体的にバランスよく仕上げています。それに比べて、「いちご夢二」はいちごのコンフィチュールを際立たせるために生地と白餡があまり主張し過ぎないような配合を考えました。また、竹久夢二氏が描いた夢二式美人の色白の女性というイメージを大切にし、生地が白くなるようにお作りしております。

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岡山県産小麦を使用。生地に使う小麦の配合や白餡に混ぜる材料などはそれぞれ変えている。

―いちごのコンフィチュールにも強いこだわりが?

眞殿 いちごのコンフィチュールはいちごの旨味や香りを凝縮するため、とても特殊な製法で製造しています。一般的ないちごジャムの作り方はいちごを砂糖に漬けて水分をしっかり出した後に煮詰めて水分を飛ばしていくのですが、弊社のいちごのコンフィチュールはいちごをセミドライにしてから作ります。あとは企業秘密です(笑)。

いちごにもこだわり。製法は企業秘密。

―続いて、「わらび餅ドリンク おうちでわらピセット」を開発したきっかけは?

眞殿 この商品は2020年に誕生しました。新型コロナウイルスが蔓延し始めた頃にコロナ禍を乗り切るために父と一緒にテイクアウト商品を開発することにしたのですが、創業からその当時までドリンクを開発したことはなく、当時はタピオカドリンクがブームでしたので、和菓子屋としてタピオカの代わりにわらび餅を入れたドリンクを作ることにしました。お客様から一度弊社のわらび餅ドリンクを飲んだら、タピオカドリンクはもう飲めないとありがたいお声もいただいております。

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発売から大好評のわらび餅ドリンク「WARAPi(わらピ)」。
テイクアウトで、多い日には約1,000杯の売上を記録した。

―わらび餅はドリンク用に仕上げているのですか?

眞殿 わらび餅はドリンク用に独自配合しています。わらび餅を切っただけではなく、ストローでちょうどよく吸えるくらいの大きさに丸く仕上げているため、「もちもちつるん」とした食感を楽しんでいただけます。わらび餅には沖縄県波照間産の黒糖を使っているのですが、コクのあるさっぱりとした甘さが特徴です。

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敷島堂の人気商品「わらび餅」のもちもち、つるんとした食感を残してドリンク用に改良。

―味わいや素材へのこだわりを教えてください。

眞殿 このセットには「いちごミルク」と「抹茶ミルク」、「ほうじ茶ミルク」の3種類が入っています。いちごシロップには岡山県産のいちごを使用し、抹茶シロップは京都の老舗茶商が厳選した宇治抹茶の味を堪能できるように濃厚に仕上げています。ほうじ茶シロップはほうじ茶の中でも貴重な「玉露くき」を焙煎し、ほうじ茶の香ばしさがしっかり感じられるように作りました。

―太めのストローなどもセットされている?

眞殿 つぶつぶのわらび餅を吸い込める太いストローや専用のカップ・ふたも付いています。「おうちでわらピセット」は冷凍販売の商品のため、牛乳はセットに含まれておりません。ご自宅でお好きな牛乳と氷を用意していただき、解凍したシロップ、わらび餅を「レンジでチン」して混ぜ合わせて召し上がってください。

―最後に、御社の展望を聞かせてください。

眞殿 会社としての夢は、創業の地でもある瀬戸内市に「憧れの本店」を作ることです。カフェを併設した店舗の横に公園を作って、そこに遊具を置いて、本店に食べにいらっしゃったお子様からご年配の方まで全世代がゆっくり過ごせる場所にしたいと考えています。
お菓子づくりを体験できる設備や地元の人がライブをできるステージ、社内のスタッフが自分で企画した商品を経営者感覚で販売して学べるようなコンテナハウス、ドッグラン、足湯など、夢はどんどん膨らみます。人々が集まってくる地域の縁側のような存在を目指して、これから10年くらいかけて実現していきたいと考えています。

―貴重なお話をありがとうございました!

夢二といちご夢二 8個入

「夢二といちご夢二 8個入」(夢二4個、いちご夢二4個)
価格:¥1,252(税込)
店名:岡山の和菓子屋 竹久夢二本舗 敷島堂 公式オンラインショップ
電話:0120-15-0059(9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shikishimado.com/products/%E5%A4%A2%E4%BA%8C%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%A1%E3%81%94%E5%A4%A2%E4%BA%8C-8%E5%80%8B%E5%85%A5
オンラインショップ:https://shikishimado.com/

わらび餅ドリンク おうちでわらピセット

「わらび餅ドリンク おうちでわらピセット」(わらび餅6カップ、抹茶シロップ2カップ、ほうじ茶シロップ2カップ、苺シロップ2カップ、ドリンクカップ6個、フタ6個、ストロー6本)【冷凍販売】
価格:¥5,400(税込)
店名:岡山の和菓子屋 竹久夢二本舗 敷島堂 公式オンラインショップ
電話:0120-15-0059(9:00~17:00)
定休日:インターネットでのご注文は24時間365日受付
商品URL:https://shikishimado.com/products/warapi
オンラインショップ:https://shikishimado.com/

※紹介した商品・店舗情報はすべて、WEB掲載時の情報です。
変更もしくは販売が終了していることもあります。

<Guest’s profile>
眞殿昌宏(竹久夢二本舗敷島堂株式会社 代表取締役社長)

1983年岡山県瀬戸内市生まれ。大学卒業後は東京の洋菓子店に勤務し、27歳で本場の味を学ぶため単身渡仏してパリ市内のブーランジェリーパティスリーに勤務。帰国後は京都の洋菓子店で修行。2015年に竹久夢二本舗敷島堂株式会社に入社。同社製造部にて商品開発などに携わり、工場長、専務の職を経て、2018年に3代目社長に就任。日本青年会議所菓子部会第52代部会長を歴任(2023年)。

<文/ウツギナオコ MC/三好彩子 画像協力/竹久夢二本舗敷島堂>

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